化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0103 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「化学基礎」、「化学」 第一学習社/補助教材:第一学習社編集部「セミナー 化学基礎+化学」第一学習社
担当教員 清水 祐一,平野 博人,山口 和美,長田 光司

到達目標

・自然界の現象を考察することによって、化学の基本法則、基本原理などを導き出し、化学変化や状態変化などに関する基礎的な問題をそれらの法則を利用して解くことができる。
・学習の過程で、特にグラフや表などから関数関係や一般的な傾向などを読み取る「洞察力」を身に付ける。
・物質についての化学的理解が工業材料の開発・利用の基礎となることを認識し、「化学的な手法が科学技術の発展に重要であること」を理解できる。
・実験を通じて、身の回りの現象を化学的にとらえる態度や、実験結果の科学的な整理方法などを身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
問題集の応用問題が独力で解ける。プリントの問題、教科書の節末問題の約7割が独力で解ける。プリントの問題、教科書の節末問題の4割以上が独力で解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学は、様々な物質の構造、性質、反応による物質の変化などを原子や分子のレベルで理解する学問である。化学を学ぶことによって、身の回りの様々な有機材料・無機材料の微細構造や性質についての系統的な理解、物質の状態の温度・圧力による変化についての理解、材料や環境中の微量物質の分析手法についての理解、有機・無機の様々な化学反応や化学物質を合成するための工業的なプロセスの概要についての理解を深めることができる。これらの知識は、日常生活で役に立つことはもちろん、化学の分野に限らず機械・電気電子・情報・環境などの分野の技術者として活動するための基礎となる知識である。
授業の進め方・方法:
授業は、書き込み式のプリントを使って進めるので、ノートは用意しなくても良い。
電卓およびプリント(B5)を入れるファイルホルダーを毎回必ず持参すること。
詳しくは最初の授業で説明するので、ファイルホルダーは、その後に購入すること。
注意点:
化学は、各種の工業材料・電子素子の利用や、材料・環境などの分析のための基礎となる学問である。
授業は、各自が十分な復習を行っていることを前提に進める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶解と溶液 溶解について溶媒、溶質などの言葉を使って説明できる。
溶媒、溶質の極性と溶解性の関係について説明できる。
2週 溶解度の計算 物質の溶解度について計算できる。飽和溶液の冷却時の析出量について計算できる。
3週 希薄溶液の性質 希薄溶液の性質について説明できる。
4週 コロイド溶液の性質 ラウールの法則、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧について説明できる。
5週 反応熱と熱化学方程式 反応熱について分類でき、熱化学方程式を作ることができる。
6週 ヘスの法則と結合エネルギー ヘスの法則を使って反応熱を計算できる。結合エネルギーや解離エネルギーから反応熱を計算できる。
7週 化学反応の速さと濃度・圧力・温度 化学反応の速さと濃度・圧力・温度について説明できる。
化学反応速度式を作ることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 可逆変化と化学平衡 可逆変化と化学平衡について説明できる。
平衡定数を表す式を作ることができる。
10週 平衡状態の変化と平衡移動 平衡状態の変化と平衡移動について説明できる。
11週 ルシャトリエの原理 ルシャトリエの原理を使って平衡の移動方向について説明できる。
12週 酸と塩基の定義 酸と塩基の定義を説明できる。
13週 酸・塩基の強弱と電離度 電離度をもとに酸と塩基の強弱を説明できる。
主な酸と塩基の名称・化学式・価数・強弱を説明できる。
14週 水素イオン濃度 水素イオン濃度についてpH、pOH、Kwを使って計算できる
15週 中和と塩、中和滴定 中和反応の定義、塩の分類と性質について説明できる。
中和滴定の実際の操作について説明でき、中和反応の計算ができる。
16週 定期試験 電子の授受に基づいて酸化と還元の定義を説明できる。
後期
3rdQ
1週 酸化と還元の定義 酸化数について計算できる。酸化数の変化に基づいて酸化剤・還元剤の反応を説明できる。
2週 酸化数の変化と酸化剤・還元剤の反応 酸化数について説明できる。
酸化数の変化に基づいて酸化還元反応を説明できる。
3週 酸化還元反応式 酸化還元反応式を作ることができる。
4週 金属のイオン化傾向
金属のイオン化傾向について説明でき、金属の水や酸との反応についてイオン化傾向に基づいて説明できる。
5週 電池の原理・反応 電池の原理・反応について説明できる。
主な電池について説明できる。
6週 電気分解とファラデーの法則
電気分解について説明でき、ファラデーの法則を使った計算ができる。
7週 金属の製錬 主な金属の製錬方法について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 非金属元素と周期表 非金属元素の性質について周期表と関連付けて説明できる。
10週 典型金属元素の単体とその化合物
典型金属元素の単体とその化合物について説明できる。
11週 遷移金属元素の単体とその化合物


遷移金属元素の単体とその化合物について説明できる。
12週 有機化合物の特徴と構造
有機化合物の特徴と構造について無機化合物と比較して説明できる。
13週 脂肪族炭化水素 脂肪族炭化水素の分類や性質について説明できる。
14週 その他の脂肪族化合物 その他の脂肪族化合物の分類や性質について説明できる。
15週
芳香族化合物
芳香族化合物について説明できる。
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701005015100
基礎的能力701005015100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000