到達目標
・自然界の現象を考察することによって、化学の基本法則、基本原理などを導き出し、化学変化や状態変化などに関する基礎的な問題をそれらの法則を利用して解くことができる。
・学習の過程で、特にグラフや表などから関数関係や一般的な傾向などを読み取る「洞察力」を身に付ける。
・物質についての化学的理解が工業材料の開発・利用の基礎となることを認識し、「化学的な手法が科学技術の発展に重要であること」を理解できる。
・実験を通じて、身の回りの現象を化学的にとらえる態度や、実験結果の科学的な整理方法などを身に付ける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 問題集の応用問題が独力で解ける。 | プリントの問題、教科書の節末問題の約7割が独力で解ける。 | プリントの問題、教科書の節末問題の4割以上が独力で解けない。 |
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学は、様々な物質の構造、性質、反応による物質の変化などを原子や分子のレベルで理解する学問である。化学を学ぶことによって、身の回りの様々な有機材料・無機材料の微細構造や性質についての系統的な理解、物質の状態の温度・圧力による変化についての理解、材料や環境中の微量物質の分析手法についての理解、有機・無機の様々な化学反応や化学物質を合成するための工業的なプロセスの概要についての理解を深めることができる。これらの知識は、日常生活で役に立つことはもちろん、化学の分野に限らず機械・電気電子・情報・環境などの分野の技術者として活動するための基礎となる知識である。
授業の進め方・方法:
授業は、書き込み式のプリントを使って進めるので、ノートは用意しなくても良い。
電卓およびプリント(B5)を入れるファイルホルダーを毎回必ず持参すること。
詳しくは最初の授業で説明するので、ファイルホルダーは、その後に購入すること。
注意点:
化学は専門基礎なので、必ず授業の後にワークの問題を解いて復習し、知識を定着させること。
授業は、各自が十分な復習を行っていることを前提に進める。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
溶解と溶液 溶解度の計算 |
溶解について溶媒、溶質などの言葉を使って説明できる。 溶媒、溶質の極性と溶解性の関係について説明できる。 物質の溶解度について計算できる。飽和溶液の冷却時の析出量について計算できる。
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2週 |
希薄溶液の性質 コロイド溶液の性質 |
ラウールの法則、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧について説明できる。 コロイド溶液の定義、性質について説明できる。
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3週 |
反応熱と熱化学方程式 ヘスの法則と結合エネルギー |
反応熱について分類でき、熱化学方程式を作ることができる。 ヘスの法則を使って反応熱を計算できる。結合エネルギーや解離エネルギーから反応熱を計算できる。
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4週 |
化学反応の速さと濃度・圧力・温度 可逆変化と化学平衡 |
化学反応の速さと濃度・圧力・温度について説明できる。 化学反応速度式を作ることができる。 可逆変化と化学平衡について説明できる。 平衡定数を表す式を作ることができる。
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5週 |
平衡状態の変化と平衡移動 ルシャトリエの原理 |
平衡状態の変化と平衡移動について説明できる。 ルシャトリエの原理を使って平衡の移動方向について説明できる。
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6週 |
確認テスト 酸と塩基の定義 |
酸と塩基の定義を説明できる。
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7週 |
酸・塩基の強弱と電離度 水素イオン濃度 |
電離度をもとに酸と塩基の強弱を説明できる。 主な酸と塩基の名称・化学式・価数・強弱を説明できる。 水素イオン濃度についてpH、pOH、Kwを使って計算できる。
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8週 |
中和と塩 中和滴定 |
中和反応の定義、塩の分類と性質について説明できる。 中和滴定の実際の操作について説明でき、中和反応の計算ができる。
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2ndQ |
9週 |
酸化と還元の定義 酸化数の変化と酸化剤・還元剤の反応 酸化還元反応式 |
電子の授受に基づいて酸化と還元の定義を説明できる。 酸化数について計算できる。酸化数の変化に基づいて酸化剤・還元剤の反応を説明できる。 酸化還元反応式を作ることができる。
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10週 |
金属のイオン化傾向 電池の原理・反応 金属の製錬 電気分解とファラデーの法則 |
金属のイオン化傾向について説明でき、金属の水や酸との反応についてイオン化傾向に基づいて説明できる。 電池の原理・反応について説明できる。 主な電池について説明できる。 主な金属の製錬方法について説明できる。 電気分解について説明でき、ファラデーの法則を使った計算ができる。
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11週 |
確認テスト 非金属元素と周期表 |
非金属元素の性質について周期表と関連付けて説明できる。
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12週 |
典型金属元素の単体とその化合物 遷移金属元素の単体とその化合物 |
典型金属元素の単体とその化合物について説明できる。遷移金属元素の単体とその化合物について説明できる。
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13週 |
有機化合物の特徴と構造 脂肪族炭化水素 |
有機化合物の特徴と構造について無機化合物と比較して説明できる。 脂肪族炭化水素の分類や性質について説明できる。
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14週 |
その他の脂肪族化合物
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脂肪族炭化水素以外の脂肪族化合物について説明できる。
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15週 |
芳香族化合物 |
芳香族化合物について説明できる。
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16週 |
定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前1 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前1 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前1 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 前6 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 前6 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 前7 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 前7 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | 前8 |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | 前8 |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 前9 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 前10 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 前10 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 前10 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 前10 |
一次電池の種類を説明できる。 | 3 | 前10 |
二次電池の種類を説明できる。 | 3 | 前10 |
電気分解反応を説明できる。 | 3 | 前10 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | 前10 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 3 | 前10 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 前9 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 前9 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 前10 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 前10 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 前10 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 前11 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 前11 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 前11 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 前12 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 前12 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 10 | 0 | 5 | 0 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 10 | 0 | 5 | 0 | 15 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |