創造工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 創造工学Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 創造工学科(専門共通科目) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:4
教科書/教材 なし/自作プリント
担当教員 村本 充

到達目標

工学基礎(ICT活用、数学活用を含む)についての基礎を学び、工学に興味をもつことができる。
グループに協力して工学演習(PBLを含む)に取組むことができる。
実験の進め方を理解し、実験を正しく行うことができる。
キャリアについて意識し、自分が歩むべき「みち」、自分に向いている「みち」について考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学基礎(ICT活用、数学活用を含む)についての基礎を学び、工学に関して自主的に学習できる。工学基礎(ICT活用、数学活用を含む)についての基礎を学び、工学に興味をもつことができる。工学基礎(ICT活用、数学活用を含む)についての基礎を学び、工学に興味をもつことができない。
評価項目2グループ内での自分の役割を理解し、工学演習(PBLを含む)に取組むことができる。グループに協力して工学演習(PBLを含む)に取組むことができる。グループに協力して工学演習(PBLを含む)に取組むことができる。
評価項目3実験の進め方を理解し、実験を正しく円滑に行うことができる。実験の進め方を理解し、実験を正しく行うことができる。実験の進め方を理解できず、実験を正しく行うことができない。
評価項目4キャリアについて意識し、キャリアアンカーをもって自分の将来について考えることができる。キャリアについて意識し、自分の将来について考えることができる。キャリアについて意識し、自分の将来について考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学の活用能力、実験の進め方、ICT活用能力、チームワーク力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、創造力など幅広い能力に対する素養を養い、今後、工学を学んでいく上で必要となる工学の基礎知識を習得する。また、キャリア形成に必要な能力や態度を身に付ける。さらに、専門系の体験学習や調査研究により、専門系について理解を深める。
授業の進め方・方法:
通常、実験等と演習等を毎週2時間ずつ行う。
グループ単位で演習や実験を行ので、授業前に自分のグループを確認しておくこと。
注意点:
・学習にあたっては、自己のキャリアについて常に意識し、系選択を行う際の参考にすること。
・ICT活用能力を高めるため、Blackboardに解答する簡単な小テストやアンケートを課すことがある。
・授業時間以外も活用してグループで調査研究や製作活動に取り組むことが必要となる項目もある。
・グループ学習では、自分の役割を見つけ、グループ活動を積極的に参加すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/専門系の紹介① 学習内容を把握する/専門系の概要を理解する
2週 ICT活用ガイダンス/専門系の紹介② PCへのログイン方法やアプリの立ち上げ方を覚える/専門系の概要を理解する
3週 安全教育/専門系の体験学習1① 実験への取組み方を理解する/専門系の実験に取り組むことができる
4週 数学活用(関数電卓の使い方)/専門系の体験学習1② Wordで基本的な文章を作成できる/専門系の実験に取り組むことができる
5週 キャリア教育(コミュニケーション演習)/専門系の体験学習2① コミュニケーションの必要性について理解し、演習により基本的な技法が活用できる/専門系の実験に取り組むことができる
6週 ICT活用(Wordの基礎)/専門系の体験学習2② Wordで基本的な文章を作成できる/専門系の実験に取り組むことができる
7週 キャリア教育(将来の夢)/専門系の体験学習3① 自分の将来について考えられるように、キャリア・アンカーについて理解し、現時点でのキャリア・デザインを描けるようにする/専門系の実験に取り組むことができる
8週 ICT活用(Powerpointの基礎)/専門系の体験学習3② Powerpointで基本的な資料を作成できる/専門系の実験に取り組むことができる
2ndQ
9週 ロボットプログラミング/専門系の調査研究 ロボットを操作するプログラミングができる/グループで協力して専門系の調査を行うことができる
10週 ICT活用(Excelの基礎)/専門系の体験学習4① Excelで基本的な資料を作成できる/専門系の実験に取り組むことができる
11週 プレゼン技法/専門系の体験学習4② 基本的なプレゼン技法を理解する/専門系の実験に取り組むことができる
12週 専門系の調査研究発表会 調査内容を発表したり、他の発表に質問することができる
13週 キャリア教育(身につけたい力)/専門系の体験学習5① 苫小牧高専生で身につけたい力を自己分析し、グループ討論で理解を深める/専門系の実験に取り組むことができる
14週 情報セキュリティ①/専門系の体験学習5② 情報セキュリティーについて考える/専門系の実験に取り組むことができる
15週 コンテスト(PBL) グループで協力してものづくりの課題に取り組むことができる
16週
後期
3rdQ
1週 レポートの書き方/コンテストまとめ 基本的なレポートの書き方を理解する/課題の成果をまとめることができる
2週 キャリア教育(職業人インタビュー発表会)/ロケット設計(PBL) 様々な職業人に対しインタビューし、その内容を簡潔にまとめ発表できる/グループで協力して課題に取り組むことができる
3週 キャリア教育(キャリアパス講演)/ロケット製作(PBL) OBの講演を聞き、職業に対するイメージを明確にする/グループで協力して課題に取り組むことができる
4週 ICT活用(Word演習)/ロケット打上げ(PBL) Wordで基本的な資料を作成できる/グループで協力して課題に取り組むことができる
5週 創造性教育/図学1 創造性とは何か理解する/基本的な図面の書き方を覚える
6週 製品のしくみ①/ロケット図面作成(PBL) 掃除機の分解組立てを通して製品のしくみについて考える/グループで協力して課題に取り組むことができる
7週 製品のしくみ②/工学基礎演習(図学2) 掃除機ヘッドの分解組立てを通して製品開発について理解する/積極的に演習に取り組むことができる
8週 情報セキュリティ2//工学基礎演習(地震) 情報セキュリティーについて考える/積極的に演習に取り組むことができる
4thQ
9週 キャリア教育(ジョブトーク)/工学基礎演習(化学) OB等のエンジニアに対するインタビューを通して、種々の仕事内容についてを知る/積極的に演習に取り組むことができる
10週 地域学/工学基礎演習(動画作成①) 自分たちが学ぶ地域の特徴を理解する/積極的に演習に取り組むことができる
11週 ICT活用(Powerpoint演習)/工学基礎演習(動画作成②) Powerpointで基本的な資料を作成できる/積極的に演習に取り組むことができる
12週 知的財産/工学基礎演習(情報セキュリティ①) 知的財産を理解し、特許検索ができる/積極的に演習に取り組むことができる
13週 ICT活用(Excel演習)/工学基礎演習(情報セキュリティ②) Excelで基本的な資料を作成できる/積極的に演習に取り組むことができる
14週 技術者および研究者の倫理/工学基礎演習(電気回路①) 実際のケーススタディーを通して技術者および研究者としての倫理の基本事項について理解する/積極的に演習に取り組むことができる
15週 キャリア教育(振り返り)/工学基礎演習(電気回路②) これまでのキャリア教育の内容を整理し理解を深める/積極的に演習に取り組むことができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後14
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後14
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前14,後8,後12
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前14,後8
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後12
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後12
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前14,後8
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前14,後8
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前14,後8
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前14,後8
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前14,後8
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前11,後1,後6
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前5,前11,後7
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前9,後7
合意形成のために会話を成立させることができる。3前9,後7
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前9,後7
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前9,前11,前14,後8
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前11,前14,後1,後8
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前11,前14,後1,後8
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前1,前11,前14,後8
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前11,前14,後8
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前8,前11,前12,後2,後6
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前15,後2,後3,後4,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前15,後2,後3,後4,後14
目標の実現に向けて計画ができる。3後2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後4
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前15,後2,後3,後4,後6
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前15,後2,後3,後4,後6
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前15,後2,後3,後4,後6
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前15,後2,後3,後4,後6
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前3,後14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前3,後14
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2前3,後14
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前7,前13,後2,後3,後9,後15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前7,前13,後2,後3,後9,後15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前7,前13,後2,後3,後9,後15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前7,前13,後3,後9,後15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2前13,後2,後3,後9
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2後2,後3,後9
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2後2,後3,後9
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2後2,後3,後9
企業には社会的責任があることを認識している。2後3,後9
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2後2,後3,後9
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2後3,後9,後10
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2後3,後9
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2後2,後3,後9
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2後2,後3,後9
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2後3,後9
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2後3,後9
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2後3,後9
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2後3,後9

評価割合

工学基礎工学演習専門系の体験学習キャリア合計
総合評価割合25252525100
基礎的能力2000020
専門的能力02025045
分野横断的能力5502535