到達目標
MCCにおける
V-E. 化学・生物系分野
1)農業・食品・環境・医療における微生物バイオテクノロジーの種類・概要・利点について説明できる。
2)微生物機能の応用プロセス及び各種産業分野における微生物機能を利用した基礎工学に関する問題を解くことができる。
3)微生物取扱い時の無菌操作・無菌環境の構築について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
1)農業・食品・環境・医療における微生物バイオテクノロジーの種類・概要・利点について説明できる。 | 1)農業・食品・環境・医療における微生物バイオテクノロジーの種類・概要・利点について説明できる。 | 1)農業・食品・環境・医療における微生物バイオテクノロジーの種類・概要・利点の基礎的な内容について説明できる。 | 1)農業・食品・環境・医療における微生物バイオテクノロジーの種類・概要・利点について説明できない。 |
2)微生物機能の応用プロセス及び各種産業分野における微生物機能を利用した基礎工学に関する問題を解くことができる。 | 2)微生物機能の応用プロセス及び各種産業分野における微生物機能を利用した基礎工学に関する問題を解くことができる。 | 2)微生物機能の応用プロセス及び各種産業分野における微生物機能を利用した基礎工学に関する基礎的な問題を解くことができる。 | 2)微生物機能の応用プロセス及び各種産業分野における微生物機能を利用した基礎工学に関する問題を解くことができない。 |
3)微生物取扱い時の無菌操作・無菌環境の構築方法について説明できる。 | 3)微生物取扱い時の無菌操作・無菌環境の構築方法について説明できる。 | 3)微生物取扱い時の無菌操作・無菌環境の基礎的な構築方法について説明できる。 | 3)微生物取扱い時の無菌操作・無菌環境の構築方法について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
Ⅰ 人間性 1 Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性 2 Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性 3 Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力 5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP3 課題の本質を理解し,正しい倫理観の下で,自分の意見を論理的に表現できる力 6 CP3 課題の本質を理解し,正しい倫理観の下で,自分の意見を論理的に表現できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力 7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力
CP5 国際的素養を有し,継続的に自ら学ぶ力 8 CP5 国際的素養を有し,継続的に自ら学ぶ力
教育方法等
概要:
微生物のヒトの生活との関わり合いは非常に深く,単純に見える構造の中にも高等生物と類似した点が多く存在しており,学術的にも,生活面に対しても大変有用性に富む生物である。そのもっとも典型的な例は,近年におけるバイオテクノロジーの発展である。微生物工学では,食品・環境・医療における微生物の応用と,その応用に至るプロセス及び各種産業分野におけるバイオテクノロジーを用いた先端技術について解説する。
授業の進め方・方法:
教科書の他,プリント,プロジェクタ等を利用して講義する。講義時には,ノート,筆記用具,プリントを綴じるファイルを用意すること。割合は定期試験45%,テスト(中間まとめ)35%,課題レポート20%の割合で評価する。合格点は60点である。評価点が50点以上60点未満の場合に受講態度および課題提出状況が良好な者に対して再試験(試験分80%)を行うことがある。なお,再試験を受けた場合の成績評価は60点を超えないものとする。この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として課題レポートの提出を求めます。
注意点:
授業内容で様々な微生物の機能を理解するためには,充分な予習復習(自学自習)が必要である。本科目の単位修得には60時間以上の自学自習を必要とする。授業項目の理解を深めるために課題レポートを実施し,それをもって自学自習の評価の一部とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
微生物バイオテクノロジーの範囲 |
バイオテクノロジーがどのような分野で利用されているのか理解できる。
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2週 |
微生物機能の医療への利用 |
微生物を使った医薬品生産について理解できる。
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3週 |
微生物機能の農業への利用 |
微生物機能の農業への利用について理解できる。
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4週 |
発酵食品とは—味噌と醤油と納豆 |
伝統的発酵食品と微生物の関りについて理解できる。
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5週 |
人類の歴史とパン—酵母の発酵現象 |
酵母の発酵現象が作り出す発酵パンについて理解できる。
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6週 |
酵母菌,その他の微生物によるアルコール発酵 |
微生物によるアルコール発酵について理解できる。
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7週 |
バイオマス資源からのエタノール生産 |
バイオマス資源からのエタノール生産について理解できる。
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8週 |
テスト(中間まとめ) |
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4thQ |
9週 |
アミノ酸発酵と代謝制御発酵 |
アミノ酸発酵と代謝制御発酵について理解できる。
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10週 |
酢酸発酵,乳酸発酵 |
酢酸発酵,乳酸発酵について理解できる。
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11週 |
核酸発酵(イノシン酸発酵) |
核酸発酵(イノシン酸)について理解できる
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12週 |
感染症と免疫システム |
感染症と免疫システムの関係について理解できる。
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13週 |
遺伝子治療とは |
遺伝子治療の現状について理解できる。
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14週 |
医療と抗生物質 |
抗生物質と感染症の関係について理解できる。
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15週 |
MRSA(薬剤耐性菌)出現の分子メカニズム |
薬剤耐性菌の性質について理解できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 4 | |
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。 | 4 | |
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。 | 4 | |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 4 | |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 4 | |
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。 | 4 | |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | |
単糖と多糖の生物機能を説明できる。 | 4 | |
多糖の例を説明できる。 | 4 | |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 4 | |
解糖系の概要を説明できる。 | 4 | |
クエン酸回路の概要を説明できる。 | 4 | |
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。 | 4 | |
炭酸固定の過程を説明できる。 | 4 | |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 後1 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 後1 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | 後9 |
微生物の育種方法について説明できる。 | 4 | 後4,後5,後9,後10,後11,後13 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | 後4,後5,後9,後10,後11,後13 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 4 | 後6,後7 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 後1,後4,後5,後9 |
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後12,後14,後15 |
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。 | 4 | 後1 |
評価割合
| 定期試験 | テスト(中間まとめ) | 課題レポート | | | | 合計 |
総合評価割合 | 45 | 35 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 25 | 15 | 10 | 0 | 0 | 0 | 50 |