食品・生物化学実験

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 食品・生物化学実験
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系食品・バイオコース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 自作テキスト,堀越弘毅ほか著「ビギナーのための微生物実験ラボガイド」(講談社)  化学工学会編:「新版化学工学-解説と演習」(槙書店),Warren MaCabe, “Unit Operations of Chemical Engineering (Mcgraw-Hill Chemical Engineering Series)”,Mcgraw-Hill,2004.
担当教員 岩波 俊介,宇津野 国治,樫村 奈生,佐藤 森,平野 博人

到達目標

1)バイオ実験の特色と目的,危険性と安全確保及び操作環境の確保などを理解できる。
2)バイオ実験で使用する基本的な器具及び装置の名称と使用目的を把握できる。
3)培地の種類とその基本成分,調製法と使用方法,滅菌法及び菌の植菌法を理解し実践できる。
4)各培地成分の役割,微生物が生産する多糖類について理解できる。
5)植物培養細胞の取り扱いについて理解し実践できる。
6)微生物の分類,及び取り扱いについて理解できる。
7)微生物機能を利用した各種発酵(エタノール発酵,乳酸発酵)について理解し実践できる。
8)食品の物性分析,および食品加工に関する技術について理解できる。
9)タンパク質・核酸の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。
10)酵素活性の測定の基礎技術を理解し実践できる。
11)遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
12)化学工学の各テーマにおいて,実験の理論を理解し,実験から得られたデータについて工学的に考察し記述,説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1バイオ実験の特色と目的,危険性と安全確保及び操作環境の確保などを理解できる。 バイオ実験の特色と目的,危険性と安全確保及び操作環境の確保などの基本を理解できる。 バイオ実験の特色と目的,危険性と安全確保及び操作環境の確保などの基本を理解できない。
評価項目2バイオ実験で使用する基本的な器具及び装置の名称と使用目的を把握できる。 バイオ実験で使用する基本的な器具及び装置の名称と使用目的の基本を把握できる。 バイオ実験で使用する基本的な器具及び装置の名称と使用目的を把握できない。
評価項目3培地の種類とその基本成分,調製法と使用方法,滅菌法及び菌の植菌法を理解し実践できる。 培地の種類とその基本成分,調製法と使用方法,滅菌法及び菌の植菌法の基本を理解し実践できる。 培地の種類とその基本成分,調製法と使用方法,滅菌法及び菌の植菌法を理解できず、実践できない。
評価項目4各培地成分の役割,微生物が生産する多糖類について理解できる。 各培地成分の役割,微生物が生産する多糖類についての基本が理解できる。 各培地成分の役割,微生物が生産する多糖類についての基本が理解できない。
評価項目5植物培養細胞の取り扱いについて理解し実践できる。 植物培養細胞の取り扱いについての基本を理解し実践できる。 植物培養細胞の取り扱いの理解できず実践できない。
評価項目6微生物の分類,および取り扱いについて理解できる。 微生物の分類,および取り扱いについての基本を理解できる。 微生物の分類,および取り扱いについての基本を理解できない。
評価項目7微生物機能を利用した各種発酵(エタノール発酵,乳酸発酵)について理解し実践できる。微生物機能を利用した各種発酵(エタノール発酵,乳酸発酵)についての基本を理解し実践できる。微生物機能を利用した各種発酵(エタノール発酵,乳酸発酵)についての基本を理解できず実践できない。
評価項目8食品の物性分析,および食品加工を実践し,その用途について理解できる。食品の物性分析,および食品加工を実践し,その用途について理解できる。食品の物性分析,および食品加工を実践できず,その用途について理解できない。
評価項目9タンパク質・核酸の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。 タンパク質・核酸の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いの基本について理解し実践できる。 タンパク質・核酸の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いの基本について理解できず実践できない。
評価項目10酵素活性の測定の基礎技術を理解し実践できる。 酵素活性の測定の基礎技術の基本を理解し実践できる。 酵素活性の測定の基礎技術の基本を理解できず実践できない。
評価項目11遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。 遺伝子組換えの基礎技術の基本を理解し実践できる。 遺伝子組換えの基礎技術の基本を理解できず実践できない。
評価項目12 化学工学の各テーマにおいて,実験の理論を理解し,実験から得られたデータについて工学的に考察し記述,説明ができる。化学工学の各テーマにおいて,助言を得ながら実験の理論を理解し,実験から得られたデータについて工学的に考察し記述,説明ができる。化学工学の各テーマにおいて,助言を得ても実験の理論を理解し,実験から得られたデータについて工学的に考察し記述,説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
 後期の7週目までは食品・生物化学実験、その後は化学工学実験を行う。
 食品・生物化学実験では実験器具や装置の取扱い方法,各種培地の調製法及び滅菌操作などの操作法をはじめ,植物細胞,微生物,酵素などの生体試料の取扱い,ならびに食品加工や大腸菌の遺伝子操作などを通してバイオ実験に必要な知識・技術を教授する。
 化学工学系実験では,単位操作を中心とした学問分野の知識と実地の製造運転・プラント管理に応用するために基本的な装置および機械を使用し,理論と実測のデータとの評価と解釈に対する判断力を実践する。
授業の進め方・方法:
 それぞれの実験テーマについて、実験の意義・内容、結果の整理、実験上の注意点などを説明した後に、グループに分かれて実験を行う。実験終了後は所定の書式で実験レポートの提出を求める。到達目標に関して,実験レポートおよび実技(出席状況,実験姿勢,実験操作,実験の記録など)により,評価の観点に基づいて総合的に評価する。
レポート70%,実技30%の割合で評価する。合格点は60点以上である。ただし,正当な理由なく未提出のレポートがある場合には成績評価を60点未満とする。また,提出期限を過ぎてからの提出は減点とする場合がある。
注意点:
 外靴,サンダル,スリッパ履きでの実験は禁止。また女子学生は動き易さと安全確保の点からパンツ等の方がよい。長い髪は必ずまとめておくこと。履修の際には次のものが必要である:白衣,手拭い,上履き(運動靴),実験ノート(ルーズリーフ不可),電卓,定規,テンプレート,グラフ用紙,色鉛筆,筆記用具,油性マジックインキ(ガラス器具に印等を付けるため)。
必ず予習をし,プロトコールを作成してくること。実験中は途中の観察等も必ずノートに記録すること。
実験中は真摯な態度でのぞみ,ふざけたりしないこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 食品・生物化学実験の概要説明(実験上の注意) バイオ実験の特色と目的,危険性と安全確保,および操作環境の確保などを理解できる。
2週 実験器具、装置の説明 バイオ実験で使用する基本的な器具,および装置の名称と使用目的を把握できる。
3週 微生物セルロースの合成 培地の種類とその基本成分,調製法と使用方法,滅菌法及び菌の植菌法を理解し実践できる。各培地成分の役割,微生物が生産する多糖類について理解できる。

4週 ニンジンカルスの個体再生 植物培養細胞の取り扱いについて理解し実践できる。
5週 微生物の分類に関する実験 微生物の分類,および取り扱いについて理解できる。
6週 大腸菌の増殖の評価 微生物の分類,および取り扱いについて理解できる。
7週 身の回りの微生物に関する実験 微生物の分類,および取り扱いについて理解できる。
8週 固定化酵母を用いたエタノール発酵実験 微生物機能を利用した各種発酵(エタノール発酵,乳酸発酵)について理解し実践できる。
2ndQ
9週 酵素実験(1)ジャガイモから酸性ホスファターゼを抽出・精製する実験の説明
タンパク質の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。
10週 酵素実験(2)酸性ホスファターゼの抽出
タンパク質の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。
11週 酵素実験(3)酸性ホスファターゼの精製 タンパク質の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。
12週 酵素実験(4)酸性ホスファターゼの諸性質 タンパク質の抽出・精製を通して生体高分子の取り扱いについて理解し実践できる。
13週 酵素実験(5)酵素活性の測定 酵素活性の測定の基礎技術を理解し実践できる。
14週 食品の物性分析,および食品加工に関する実験(1)野菜,果実等のBrix糖度,pH,酸度,塩分濃度などの測定 野菜,果実等のBrix糖度,pH,酸度,塩分濃度などの測定について理解できる。
15週 食品の物性分析,および食品加工に関する実験(2)野菜,果実等の乾燥,粉末化実験 野菜,果実等の乾燥,粉末化について理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 大腸菌の形質転換実験(1)DNA実験安全講習会 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
2週 大腸菌の形質転換実験(2)実験概要の説明 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
3週 大腸菌の形質転換実験(3)形質転換実験 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
4週 大腸菌の形質転換実験(4)プラスミドDNAの調製と制限酵素処理 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
5週 大腸菌の形質転換実験(5)電気泳動、PCRの説明 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
6週 大腸菌の形質転換実験(6)電気泳動、PCR実験 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
7週 大腸菌の形質転換実験(7)データの整理、実験レポートの書き方について 遺伝子組換えの基礎技術を理解し実践できる。
8週 実験説明 実験に使用する器具・装置を理解できる。実験の方法・目的を理解できる。
4thQ
9週 化学工学単位操作-1
①円管内の対流熱伝達係数
②ボイラーの性能
実験の理論を理解し、正しいデータを得ることができる。
自らの考えをまとめてプレゼンテーションできる。
10週 報告会 自らの考えをまとめてプレゼンテーションできる。
11週 化学工学単位操作-2
③恒圧ろ過
④回分精留塔
実験の理論を理解し、正しいデータを得ることができる。
12週 化学工学単位操作-3
⑤固体乾燥
⑥管内の圧力損失
実験の理論を理解し、正しいデータを得ることができる。
13週 化学工学物性測定-1
⑦粉体比表面積の測定
⑧粒度分布測定
実験の理論を理解し、正しいデータを得ることができる。
14週 化学工学物性測定-2
⑨品質管理
⑩次元解析
実験の理論を理解し、正しいデータを得ることができる。
15週 レポート作成 理論・実験方法・実験結果を正しく記述できる。得られたデータについて考察し記述できる。
16週

評価割合

レポート実技合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000