到達目標
1) 微分方程式の数値計算の基礎を理解しプログラムを実装することができる。
2) 確率論的シミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができる。
3) 離散モデルのシミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができる。
4) 機械学習の代表的方法を理解しデータ解析を行うことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 微分方程式の数値計算の基礎を理解しプログラムを実装することができる。 | 微分方程式の数値計算の基礎を理解しプログラムを実装することが概ねできる。 | 微分方程式の数値計算の基礎を理解しプログラムを実装することができない。 |
評価項目2 | 確率論的シミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができる。 | 確率論的シミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することが概ねできる。 | 確率論的シミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができない。 |
評価項目3 | 離散モデルのシミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができる。 | 離散モデルのシミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することが概ねできる。 | 離散モデルのシミュレーションの基礎を理解しプログラムを実装することができない。 |
評価項目3 | 機械学習の代表的方法を理解しデータ解析を行うことができる。 | 機械学習の代表的方法を理解しデータ解析を行うことが概ねできる。 | 機械学習の代表的方法を理解しデータ解析を行うことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
数理的な観点から現実世界の問題をコンピューターによって解決する方法として,演繹的なアプローチである数理モデルのシミュレーションと帰納的なアプローチである機械学習によるデータ解析がある。本講義では,大きく異なるこれらの2つの技術をその代表的な手法の実践を通して理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
本講義は,教員による説明と演習を組み合わせて行われる。まず,自然・社会現象の連続・離散的な数理モデリング・シミュレーションの代表的な手法を学習する。さらに,機械学習の考え方と具体的解析法をいくつかの例を通して学習する。各手法の特徴を理解し俯瞰的な視点を身に着けることで,具体的課題に遭遇したときに適切な技術の選択ができるようになることも目標としている。
テキストや参考資料は各回に配布する。
基礎的な理解や問題を解く力を試験及び課題等で評価する。定期試験30%,達成度試験30%,課題等40%の割合で評価する。合格点は60点以上である。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として課題を課す。
学業成績の成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合、再試験60%,課題等40%の割合で再評価を行う。
注意点:
・毎週,自学自習をして授業に臨むこと。
・自主的・意欲的に勉学する学生の履修を期待する。
・既習の数学(微分積分,線形代数,確率・統計,応用数学)およびプログラミング(数理科学特論Iの内容)についての知識を前提とする。
・pythonによるプログラム演習を課題として課すため,各自ノート PCを持参することが望ましい。
・質問を歓迎する。
・再試験を実施する場合があるが,授業参加度が低い学生は再試験の対象としない。
参考図書
ハーベイ・ゴールド、ジャン・トボチニク著(石川・宮島訳)「計算物理学入門」ピアソン・エデュケーション
田中章詞、富谷昭夫、橋本幸士著、「ディープラーニングと物理学」KS物理専門書
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション |
現代の計算科学およびデータ科学の概観および自然・社会現象の数理モデルにおける連続と離散について理解できる。
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2週 |
簡単なプログラミング |
pythonを用いて簡単な計算ができるようになる。pythonのライブラリを利用することができる。
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3週 |
微分方程式のシミュレーション1:オイラー法 |
オイラー法を理解でき,それを用いた数値計算ができる。
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4週 |
微分方程式のシミュレーション2:ルンゲ・クッタ法 |
ルンゲ・クッタ法を理解でき,それを用いた数値計算ができる。
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5週 |
微分方程式のシミュレーション3:運動方程式への応用 |
運動方程式の数値計算ができる。
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6週 |
微分方程式のシミュレーション4:運動方程式への応用 |
運動方程式の数値計算ができる。
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7週 |
確率論的シミュレーション1:概要・乱数 |
確率論的シミュレーションの概要を理解できる。乱数を用いたシミュレーションができる。
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8週 |
確率論的シミュレーション2:ブラウン運動 |
ブラウン運動のシミュレーションができる。
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4thQ |
9週 |
離散モデルのシミュレーション1:セル・オートマトンの一般論 |
セル・オートマトンの概念と数学的定義を理解できる。
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10週 |
離散モデルのシミュレーション2:セル・オートマトンのシミュレーション |
1次元セル・オートマトンのシミュレーションができる。
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11週 |
離散モデルのシミュレーション3:セル・オートマトンの応用 |
セル・オートマトンによる自然現象のモデリングを理解できる。
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12週 |
機械学習1:機械学習の一般論 |
機械学習の概要を理解できる。
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13週 |
機械学習2:ニューラルネットワークの基礎 |
ニューラルネットワークの基礎が理解できる。
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14週 |
機械学習3:演習 |
演習プログラムを作成することができる。
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15週 |
まとめ |
これまでのまとめを行い,学習到達度を確認する。
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16週 |
後期定期試験 |
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評価割合
| 定期試験 | 達成度評価レポート | 課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 30 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 30 | 40 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |