機械材料工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械材料工学
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教員作成資料を電子媒体にて配布する.
担当教員 浅見 廣樹

到達目標

1) 固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴について理解できる.
2) 固体材料の力学的物性と化学結合の関係について理解できる.
3) 工業材料における機械的特性と,各種破壊におけるメカニズムについて理解できる.
4) 固体材料の熱的特性と化学結合の関係について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴について理解し,分かり易く説明できる.固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴について理解できる.固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴について理解できない.
評価項目2固体材料の力学的物性と化学結合の関係について理解し,分かり易く説明できる.固体材料の力学的物性と化学結合の関係について理解できる.固体材料の力学的物性と化学結合の関係について理解できない.
評価項目3工業材料における機械的特性と,各種破壊におけるメカニズムについて理解し,分かり易く説明できる.工業材料における機械的特性と,各種破壊におけるメカニズムについて理解できる.工業材料における機械的特性と,各種破壊におけるメカニズムについて理解できない.
評価項目4固体材料の熱的特性と化学結合の関係について理解し,分かり易く説明できる.固体材料の熱的特性と化学結合の関係について理解できる.固体材料の熱的特性と化学結合の関係について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,固体材料全般に関わる化学的な知識について学ぶほか,工業材料の物性,機械的特性に関して微視的視点から考えるための基本的な知識の習得を目標に授業を行う.
授業の進め方・方法:
授業は,PPt資料を用いた座学形式により進める.評価は,”授業項目に対する達成目標”に関する試験およびレポートの結果に基づいて行う.
評価は100点法により行い,合格点を60点以上とする.なお評価の内訳は,試験評価点60 %,課題・レポート 40 %とする.
なお,学業成績が60点未満の場合,再試験を行うことがある.この場合,再試験の成績が60点以上の場合にのみ,学業成績を60点と再評価する.
注意点:
授業資料は授業前にBlack boardにアップロードするので,事前に授業概要について学習した上で授業を受けること.また,授業動画をTeamsを通してMicrosoft office365上に保存するので,復習に活用すること.
また,授業毎に実施されるレポート・課題を通じて,授業後の自学自習に取り組むこと.
JABEE教育到達目標評価:定期試験(D-4:60%,F-2:20%),課題(E-2:20%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
工業材料と化学の基礎知識確認,化学結合に関する基礎知識,
工業材料の現状について理解できる.
原子・分子に関わる化学の基礎知識を習得でき,化学結合に関する基礎知識と各化学結合の特徴について理解できる.
材料を化学的に捉える意義について理解できる.
2週 材料の結晶構造と幾何学,X線回折法による結晶構造相の同定方法 物質の結晶構造と特性の関係について理解できる.
X線回折の原理であるBraggの条件および消滅則について理解できる.
3週 結晶構造と機械的特性の関係の簡易的な捉え方
合金・化合物について
結晶構造と機械的特性の簡易的な関係性について理解できる.
合金・化合物について理解し,説明できる.
4週 鉄鋼材料に関する基礎知識について 鉄鋼材料に関する基本的な知識を理解し,説明することができる.
5週 化合物について,平衡状態図の見方 化合物の種類と特徴について理解できる.
平衡状態図の見方が理解できる.
6週 平衡状態図の見方,格子エネルギーについて 平衡状態図の種類と見方について理解できる.
格子エネルギーとは何か理解できる.
7週 格子エネルギーと弾性率の関係 各種結合と格子エネルギーの関係について理解できる.
格子エネルギーとは何か理解できる.
8週 弾性率について 結晶材料における弾性率と方位の関係性について理解できる.
4thQ
9週 降伏強さ,引張強さ,硬さおよび延性について
結晶における転位と降伏
工業材料の代表的な特性である降伏強さ,引張強さ,硬さおよび延性について理解できる
結晶材料における転位と降伏の関係について理解できる.
10週 材料強化方法および多結晶の塑性変形について 各種材料強化方法について理解できる.
金属材料の塑性変形について説明できる.
11週 急速破壊と靭性について 材料において急速破壊が起こるメカニズムについて理解できる.
12週 疲労破壊について 材料の疲労と疲労破壊のメカニズムについて理解できる.
13週 融点について
材料の融点と格子エネルギーの関係生について理解できる.
14週 熱膨張率について 材料の熱膨張率と格子エネルギーの関係性について理解できる.
15週 比熱と熱伝導率について 原子・分子レベルで考えた比熱・熱伝導率の概念について理解できる.
16週 定期試験

評価割合

試験課題・レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力202040
専門的能力402060
分野横断的能力000