到達目標
1) 生産システムの現状と問題点について説明できる.
2) 信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,基礎的な問題が解ける.
3) 品質工学を理解でき,研究など具体的事例に応用できる.
4)生産管理と品質管理について,目的と意義を説明できる.
5)グローバル社会に向けて,企業と取り巻く環境と望まれる人材について理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 生産システムの現状と問題点について,品質や環境を含めた広い視点から説明できる.
| 生産システムの現状と問題点について基本的事項について説明できる。
| 生産システムの現状と問題点について基本的事項について説明できない。
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評価項目2 | 信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,応用的な問題も解ける.
| 信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,基礎的な問題が解ける.
| 信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持たず,基礎的な問題が解けない.
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評価項目3 | 品質工学を理解でき,専攻科研究や学会発表など具体的事例に応用できる.
| 品質工学を理解でき,専攻科研究など具体的事例に適用できる.
| 品質工学を理解でき,専攻科研究などに適用できない.
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評価項目4 | 生産管理と品質管理について、具体例を挙げて目的や意義を説明できる.
| 生産管理と品質管理について、基本的な目的や意義を説明できる.
| 生産管理と品質管理について、基本的な目的や意義を説明できない.
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は企業で自動車用部品の設計・生産技術・品質保証分野を担当していた教員が,その経験を活かし,ものづくりの生産システムと品質システムに関わる基本的な品質管理技法や品質工学手法等について講義形式で授業を行うものである.
専攻科学生は将来,多様な研究開発分野や生産管理分野に進むので,生産システムの現状からスケジューリング手法,品質工学の基礎知識までを幅広く授業する.特に,ものづくり分野では品質は最も重要な概念となる.本講義ではものづくり製造業に関わる生産管理および品質管理技術と,実践的手法である品質工学(タグチメソッド)を取り上げる.また,品質工学手法の中で主流であるパラメータ設計(ロバスト設計)とMTシステム(多変量次元解析)について,事例演習を含めて学ぶ.
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため,授業は,主に講義スライドによる座学形式で進め,事前・事後学習として日常の授業(30 時間)のための予習復習時間,定期試験の準備のための勉強時間を総合し,60時間の自学自習時間が必要である。特に事例演習課題レポートを実施して学習・教育目標の課題解決能力の達成度を評価する.
到達度確認試験70%,演習課題レポート30%の基準で成績評価する.合格点は60点以上である.
注意点:
品質管理,生産管理の基礎知識があることが望ましい.授業には電卓を持参すること.
授業時間内でできなかった演習課題や理解できなかった部分は,自学自習で補うこと.
科目区分としては以下とする.
『機械系:先端機械コース「必修」,先端フロンティアコース「選択」』
『都市・環境系/応用化学・生物系/情報エレクトロニクス系:両コースとも「選 択」』
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス ・生産管理の現状と重要性
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社会的な情勢に対して,生産管理技術や品質について学ぶ重要性を概説できる.
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2週 |
生産管理と品質管理
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生産管理と品質管理について,目的と意義を概説できる.
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3週 |
生産管理と品質管理の歴史的背景
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生産管理・品質管理の基礎的手法を理解できる.
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4週 |
統計的なものの考え方
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統計的なものの考え方を理解し,適用できる.
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5週 |
信頼性工学(信頼度関数と故障率)
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信頼度関数について理解できる. ワイプル分布における故障率について理解できる.
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6週 |
品質工学概論
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品質工学(タグチメソッド)の概要を説明できる.
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7週 |
MTシステム(MTS)とは
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MTSと呼ばれるパターン認識技術の基礎を理解できる.
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8週 |
品質工学実践事例Ⅰ
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最適化事例を参考にして,パラメータ設計について概説できる.
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2ndQ |
9週 |
品質工学実践事例Ⅱ
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最適化事例を参考にして,MTシステムについて概説できる.
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10週 |
品質工学(水準表,各種直交表)
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水準表や直交表の使い方が理解できる.
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11週 |
品質工学(SN比)
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品質工学におけるSN比を理解し,SN比および感度の算出ができる.
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12週 |
パラメータ設計演習 ・ウオーターロケットの飛行性能に関する最適化
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最適化事例を題材にした動特性評価による最適条件の探索手法について適用できる.
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13週 |
品質管理技術
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品質管理技術の概要を理解できる.
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14週 |
QC的考え方
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QC的考え方の概要を理解できる.
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15週 |
品質工学応用事例
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最適化事例を参考にして,MTシステムについて概説できる.
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16週 |
到達度確認試験 |
品質工学と品質管理技術に関する基本的事項を理解し,簡潔な説明文を記述することができる.
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評価割合
| 到達度確認試験 | 演習課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |