情報工学基礎

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報工学基礎
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:渡辺他著 「UNIXコンピュータリテラシー」ネットワーク時代の計算機利用とモラル (共立出版)参考書:中井悦司著「独習Linux専科」サーバ構築/運用/管理 (技術評論社)山口他著 「新 The UNIX Super Text 上 改訂増補版 (技術評論社)
担当教員 大貫 和永

到達目標

コンピュータの構成要素について知り、WindousやLinux等のOS上にオープンソースのソフトウェアを活用して情報分野での実習に利用できる環境を構築できるようになる。これにより、コンピュータ構成要素に関する知識を実用レベルにできる。さらに浮動小数点表現により生ずる誤差を知り、コンピュータハードウェアに対するより深い理解を得る。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの構成要素について説明できる。コンピュータの構成要素について、質問に応える形で説明できる。コンピュータの構成要素をしらない。
評価項目1プログラムの授業で利用しているGauche等のOSSをWindowsやLinuxで独自に構築できる。プログラムの授業で利用しているGauche等のOSSをWindowsやLinuxで説明書を見ながら構築できる。プログラムの授業で利用しているGauche等のOSSをWindowsやLinuxで構築できない。
評価項目2浮動小数点数の計算機内での表現とそれに伴う誤差について説明できる。浮動小数点数の計算機内での表現とそれに伴う誤差について質問に応える形で説明できる。浮動小数点数の計算機内での扱いについて知らない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの5大構成要素について講義により知識を身につけ、さらにコンピュータにWindows等のオペレーティング・システムをインストールすることにより、各要素の働きを実質てきな知識として体得する。さらに情報分野で専門科目で利用するオープンソースの開発ツールなどを利用できるようにすることで、コンピュータシステムに関する知識を深める。また、浮動小数点数による誤差について理解することにより、コンピュータに対する知識を得させる。
授業の進め方・方法:
授業の初めに小テストを行います.復習を十分に行ってから出席すること.
教室での講義と演習室での演習を適宜行います。演習はOSのインストールと学習環境の構築がメインです。講義によって習ったコンピュータの知識を、実際のPCにOSのインストールや各種のオープンソースソフトウェアからなる学習環境のセットアップを体験することにより、さらに深いものとします。
合否判定:パソコンにWindows等のOSを適切にインストールでき、オープンソースからなる分野の学習環境を適切にも構築できるようになっていること。(実習試験により判定する)
最終評価:2回の定期試験を6割、小テストの総合点を4割として評価した点数±授業態度等10%合否判定レベル達しない場合は実習を伴う再試を行う。
前関連科目:UNIXリテラシー 後関連科目:プログラミング言語I他
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 PCの概要(CPU,メモリ,ハードディスク,ディスプレィ) コンピュータのハードウェア構成について説明できる。
2週 オペレーティング・システムの概要(OSの成り立ちと働き、基本操作とアプリケーションプログラム) Linuxを題材にOSに関する理解を深めその役割を説明できる。
3週 Windows Subsystem for Linuxの基本操作(プロセス,パイプライン,コマンド操作) WSLについて説明できる。
4週 Windows10のインストール及びWSLのセットアップ Windows10をインストールし、WSLもセットアップできるようになる。
5週 OSSの入手・構築・インストール(1) オープンソースソフトウェアをコンパイルし利用する方法を説明できる。
6週 OSSの入手・構築・インストール(2) パッケージ管理システムの仕組みと利用方法について説明できる。
7週 OSSの入手・構築・インストール(3) 情報演習で利用しているエディタ、コンパイラ等のツールをセットアップできる。
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 プログラミング言語の種類 シェルプロシージャとscheme,C言語を比較してその違いを説明できる。
10週 小数点以下の10進2進変換 小数点以下数値を2進変換するscheme手続きを作成でき、計算打ち切りの理由を説明できる。
11週 浮動小数点型変数 C言語で浮動小数点型変数のバイナリイメージを表示するプログラムを作れる。
12週 浮動小数点数型変数を使った演算プログラム 丸め、桁落ち、情報落ち等の誤差について実例を示して説明できる。
13週 LINUXのインストール PCの5大構成要素とOSの動作を体感することにより、OSとHWの関連を説明できる。
14週 プログラム開発環境の構築 プログラう開発に役立つOSSにて提供されるツールのセットアップと説明ができる。
15週 数値演算プログラム誤差実験 実験を通して誤差の発生を確認し、各種誤差を説明できる。
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合100100
専門的能力100100