到達目標
◇数値を適切に扱うことができる
◇等加速度運動を説明できる.
◇力を図示し力の大きさを求めることができる.
◇運動方程式を立式できる.
◇運動量保存則を立式できる.
◇仕事と仕事率を求める事ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 物理計算の中で,有効桁数・単位の接頭語に注意をして適切な数値表記ができる. | 物理量を指定された有効桁数・単位で科学表記できる. | 単位を含んだ科学表記ができない. |
評価項目2 | 正負の速度・加速度に対し,実際の運動を想像し説明することができる. | 等加速度運動に対して三つの基本公式を適用し,計算ができる. | 「加速度」の定義式を用いた計算ができない. |
評価項目3 | 複数の力が働いている場合の図示及び力の合成,分解を計算をすることができる. | 2力の合成,2成分への分解を図示及び計算をすることができる. | 2力の合成を図示及び計算ができない. |
評価項目4 | 複数の力が作用している複数物体系の連立運動方程式を立式し,加速度や張力などを算出できる. | 1物体系の運動方程式を立式し,加速度を算出できる. | 運動方程式を立式できない. |
評価項目5 | 運動量保存則,反発係数の2式を連立し,衝突後のに物体の速度を算出できる. | 運動量保存則を立式し,一つの物体の速度を算出できる. | 運動量保存則を立式できない. |
評価項目6 | 力の大きさが一定でない場合,移動方向が異なる場合において仕事と仕事率を算出できる. | 力,移動距離,時間から,仕事と仕事率を算出できる. | 仕事と仕事率の値を算出できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物理現象を実体験として理解し,それを数量的,数式的にとらえる能力を養う.
科学的思考力を養うとともに,学ぶことの楽しさを実感してほしい.
1学年では特に力学を扱う.
授業の進め方・方法:
中学理科と比べると,数値・文字式の計算が格段に増えます.
授業で扱った問題をその日のうちに再度解き直すことで,知識・計算技術の定着を図ってください.
【準備するもの】教科書,ノート,ファイル・バインダー(演習プリントの整理),後期には関数電卓
【成績評価】定期試験(4回)80%,課題(8回程度)20%の合計平均点とする.
【合否判定】定期試験(4回)80%,課題(8回程度)20%の合計平均が60点以上を合格とする.
【再試験】得点率が6割未満の範囲の再試験で60点以上を合格とする.
【最終評定】合否判定点と同じ.ただし再試験で合格した場合は60点とする.
【コミュニケーション】誤った理解・先入観に気づくためには,他者とのコミュニケーションが不可欠です.授業やその他の機会を使って,級友との学び合い,先輩や先生へ質問をしてください.
【日々の勉強】学問の約束事や公式は「暗記・活用・理解」を繰り返すことで知識として定着します.図書館やインターネット上の教材も積極的に活用してコツコツと繰り返し勉強してください.
【試験で必要な力】状況設定を読み取る「言葉の力」,どの法則を用いるべきかを「選択する力」,法則に沿って立式し解を求める「計算する力」が必要となります.自分の弱点を意識して勉強してください.
注意点:
後関連科目:物理(2年生),応用物理(3,4年生)
「I:初期状態」に「A:作用」を加えてどんな「F:終状態」になるか?関連性を見出すのが Science です.
目標とするFの為にどんなAを加えるかを逆算するのが Technology です.
「どんなFを目標としようか?」まで考え,実際に行動するのが Engineering です.
この違いを意識して学習を進めてください.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,科学量の表し方 pp.157-159 |
量記号,単位記号の違いを理解できる.
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2週 |
有効桁数 pp.160-161 |
有効桁数,科学表記,接頭語の使い方を理解できる.
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3週 |
演習 |
与えられた数値を指定された表記で表す事ができる.
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4週 |
速度・変位 pp.8-12 |
速さと速度の違いを理解し,算出できる.
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5週 |
速度・加速度 pp.13-19 |
等加速度運動を理解し,加速度を算出できる.
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6週 |
演習 |
使う公式を選び,速度・変位・加速度を算出できる.
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7週 |
演習 |
使う公式を選び,速度・変位・加速度を算出できる.
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8週 |
前期中間試験:実施する |
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2ndQ |
9週 |
答案返却,力の表示 pp.34-37 |
力の3要素を説明でき,力の矢印を正しく書く事ができる.
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10週 |
力の合成と分解 pp.34-37 |
2力の合成,2成分への分解を図示および値を計算できる.
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11週 |
力のつりあい・作用反作用 pp.38-43 |
力のつりあい・作用反作用の関係を説明できる.
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12週 |
【実験】「3力のつりあい」 |
測定結果をグラフに描き,三角比を用いて実験結果を説明できる.
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13週 |
重力,弾性力 pp.44-48 |
重力と弾性力について理解し、その大きさを計算できる.
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14週 |
抗力,摩擦力 pp.49-55 |
抗力と摩擦力について理解し、その大きさを計算できる。
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15週 |
演習 |
与えられた状態において物体に働く力を図示し,その大きさを算出できる.
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16週 |
前期期末試験:実施する |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
運動の三法則 pp.56-64 |
運動の三法則の概要を説明できる.
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2週 |
運動の第二法則(運動の法則) pp. 58-70 |
一物体に力が働く場合の運動方程式を立て,物体の加速度を算出できる.
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3週 |
演習(様々な力) |
一物体に重力,張力,弾性力,摩擦力など複数の力が働いている場合において,運動方程式をたて,加速度を求める事ができる.
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4週 |
演習(複数物体) |
物体が連結している状態において,作用反作用の法則を適用しながら張力や加速度を求める事ができる.
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5週 |
演習(自由落下,鉛直投げ上げ)pp.25-28 |
重力による鉛直方向の運動について正負を意識して運動方程式から,加速度,速度,変位を求めることができる.
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6週 |
【実験】「自由落下」 |
x-tおよびx-vの測定結果をグラフにし,重力加速度を求めることができる.
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7週 |
演習(総合問題) |
与えられた状態に対して,物体の運動の様子を計算する事ができる.
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8週 |
後期中間試験:実施する |
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4thQ |
9週 |
答案返却,力積と運動量 pp.76-80 |
力積と運動量を理解し,運動量を計算できる.
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10週 |
運動量保存則 pp.81-86 |
衝突,合体,分離前後の運動量が等しいことを立式できる.
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11週 |
反発係数 pp.87-92 |
物体同士の衝突後の速さを算出できる.
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12週 |
演習(力積と運動量) |
与えられた状態に対して,物体の運動の様子を計算する事ができる.
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13週 |
仕事 pp.94-99 |
物理における仕事を理解し,仕事を計算できる.
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14週 |
仕事率 pp.94-99 |
力,移動距離,時間から仕事率を計算できる.
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15週 |
演習(総合問題) |
与えられた状態に対して,物体の運動の様子を計算する事ができる.
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16週 |
後期期末試験:実施する |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 2 | 前4 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 2 | 前4,前5 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 2 | 前5 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 2 | 後5,後6 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 2 | 前9 |
力の合成と分解をすることができる。 | 2 | 前10 |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 2 | 前11,前12 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 2 | 前13 |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 2 | 前13 |
慣性の法則について説明できる。 | 2 | 後1 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前11,後1 |
運動の法則について説明できる。 | 2 | 後1 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 2 | 後2,後3,後4 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | 前14 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前14 |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前14 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | 後13,後14 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 後9 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 後10 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 後10,後11 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | 前1,前2,前3 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |