電気エネルギー システム工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気エネルギー システム工学
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書「電力系統工学」(電気学会)長谷川、他、/参考書「電力系統工学」(コロナ社、大学講義シリーズ)、「電力系統の制御」(電気書院)成田監修、「電力系統安定化システム工学」(電気学会)横山、太田
担当教員 小松 正明

到達目標

1.電力系統構成、電力系統の特徴を理解できる。
2.電力系統の基本的な特性(周波数制御、電圧制御)が理解できる。
3.電力システムの安定度と安定化制御、経済運用などの基本が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電力系統構成、電力系統の特徴を理解し、説明できる。電力系統構成、電力系統の特徴を理解できる。電力系統構成、電力系統の概念を理解できない。
評価項目2電力系統の基本的な特性(周波数制御、電圧制御)が理解でき、制御の数値計算ができる。電力系統の基本的な特性(周波数制御、電圧制御)が理解できる。電力系統の基本的な特性(周波数制御、電圧制御)の概念が理解できない。
評価項目3電力システムの安定度と安定化制御、経済運用などの基本が理解でき、制御の数値計算ができる。電力システムの安定度と安定化制御、経済運用などの基本が理解できる。電力システムの安定度と安定化制御、経済運用などの概念が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
発電所群で発生した電気エネルギーを送配電網により輸送、分配し、需要家で消費するまで一連のプロセスをつかさどるシステムを電力系統(電力ネットワーク)という。この巨大システムである電力系統について、変遷、系統構成の概要、および系統の特徴などを学習する。
その上で、良質な電気、すなわち、周波数、電圧の変動が少なく、停電が少ない電気を経済的に供給するためにはどのような制御が必要であり、かつ、どのような制御方法をとっているか、等の電力系統の基礎的事項を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書中心に授業を進める。授業と各自の自習を重視して学習すること。ノートの作成は必須である。演習として、過去の大停電事故例を各自調査し、原因と一時対策、恒久対策等について調査し、発表する。
教科書は「電力系統工学」(電気学会、長谷川淳)を使用する。
送配電工学の基礎知識があることが望ましいが、電力系統はシステムとしてとらえるので、電気工学専攻以外でも理解できる内容である。
周波数制御、電圧制御、安定度の授業では、微分方程式、制御理論、など関連する他の科目の知識も必要になる。
前関連科目:制御工学Ⅰa、送配電工学 後関連科目:発変電工学、制御工学Ⅱ
合否判定:2回の定期試験の結果の平均が60点を超えていることを持って合否判定を行う。
成績評価方法:2回の定期試験の結果の平均(100%)と授業での演習の評価(±10%)の合計。ただし、最終評価の最高点は100点とする。
再試判定:60点を超えていることを持って再試判定を行う。
注意点:
電力系統の基本特性は電力の基本知識であるので、確実に身につけるようにしよう。また、教科書以外に、国内外の電力事情に関する記事、ニュースを毎日チェックする基本動作を身につけるようにしよう。
参考書として以下のものを推薦する。
①「電力系統工学」(コロナ社・大学講義シリーズ、関根、他) ②「電力系統の制御」(電気書院、野田、他) ③「電力システム工学の基礎」(コロナ社、永田) ④「電力系統安定化システム工学」(電気学会、横山、太田)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.ガイダンス、電力システムの歴史 電力システムの歴史と発達、およびその構成が理解できる。
2週 2.需給バランスと周波数制御(第1回) 需要と供給のバランス、周波数制御のメカニズムが理解できる。
3週 2.需給バランスと周波数制御(第2回) 需要と供給のバランス、周波数制御のメカニズムが理解できる。
4週 2.需給バランスと周波数制御(第3回) 需要と供給のバランス、周波数制御のメカニズムが理解できる。
5週 3.電力ネットワークと電圧の制御(第1回) 電力ネットワークの特徴、有効・無効電力、電圧の制御が理解できる。
6週 3.電力ネットワークと電圧の制御(第2回) 電力ネットワークの特徴、有効・無効電力、電圧の制御が理解できる。
7週 3.電力ネットワークと電圧の制御(第3回) 電力ネットワークの特徴、有効・無効電力、電圧の制御が理解できる。
8週 (中間試験) (中間試験)
2ndQ
9週 4.電力システムの安定度と安定化制御
 (第1回)
停滞安定度、過渡安定度の基本的事項を理解できる。
10週 4.電力システムの安定度と安定化制御
 (第2回)、演習(停電事故例)
停滞安定度、過渡安定度の基本的事項を理解できる。
11週 4.電力システムの安定度と安定化制御
 (第3回)、演習(停電事故例)
停滞安定度、過渡安定度の基本的事項を理解できる。
12週 5.電力システムの経済運用
  演習(停電事故例)
火力発電所の経済運用や電力損失を考慮した経済運用を理解できる。
13週 6.電源開発計画
  演習(停電事故例)
信頼性、経済性の観点から電源開発計画を理解できる。
14週 7.電力システムの信頼度(第1回)
  演習(停電事故例)
電力システムの信頼度の考え方、信頼度向上対策を理解できる。
15週 8.電力システムの信頼度(第2回)
  演習(停電事故例)
電力システムの信頼度の考え方、信頼度向上対策を理解できる
16週 (期末試験) (期末試験)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。3
基本的な暗号化技術について説明できる。3
基本的なアクセス制御技術について説明できる。3
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。3
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。3
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000