科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 国語
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 情報工学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『改訂版高等学校国語総合』(数研出版)、『現代文A』(東京書籍)、『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)、『高校 漢字演習 標準編』(東京書籍)
担当教員 舘下 徹志

到達目標

 論理的で柔軟な思考力を身につけるとともに、コミュニケーション能力の基礎力を養い、「読む」「書く」「話す」「聴く」、それぞれの能力を総合的に生かすことができる。また、教材を通じて人類の文化にも触れ、幅広い視野に立って物事を考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章を論理的に読解することができ、その内容を他の主題につなげて総合的に考察し、適切に表現できる。 文脈に従い、論理的文章が伝えようとする内容を理解することができる。誤解や曲解などの読み取りの間違いが多く、論理的文章の要点が把握できない。 
評価項目2目的に応じて収集した情報を整理し、主張が効果的に伝わるように論理的な構成・展開と適切な表現方法で小論文を作成できる。収集した情報をまとめ、その要点を理解した上で、論理的な基礎条件を備えた文章を書くことができる。収集した情報の要点が理解できないため、主張に論理性が欠けている。
評価項目3常用漢字のすべてを丁寧かつ正確に表記することができる。常用漢字の7割以上について正しい表記ができる。雑な印象を与えない表記が実践できる。不正確な文字認識が目立ち、表記に丁寧さが見られない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 あらゆる学問の根本として国語の重要性が叫ばれつつある。また、社会人に必須なものとしてコミュニケーション能力は欠かすことはできない。この授業ではその基礎力を養うことを主眼として、「読む」「書く」ことの徹底と、「話す」「聴く」ことの訓練を進めていきたい。とりわけ社会科の科目との関連性がある。
授業の進め方・方法:
 教科書を使った授業と表記練習を実施する。また、前期後半は論理的な文章表現の練習を予定している。教科書は、昨年度使用していた『改訂版高等学校国語総合』(数研出版)と、新たに購入した『現代文A 』(東京書籍)を併用する。成績評価は定期試験の成績(70%)と表記練習などの提出物(10%)および小論文(20%)により総合評価をおこない、60点以上を合格とする。再試験は前期末、後期末に中間試験分、期末試験分各1回と学年末に実施し、前記の定期試験における成績と置き換え再計算した結果、60点以上となる場合は合格(60点)とする。
注意点:
 教科書、ノートはもちろんのこと、この他に国語辞典・漢和辞典(電子辞書を含む)、便覧はいつも用意して授業に臨むこと。表記課題・小論文などの提出物は期日を守るよう心がけること。表記課題における自己添削の内容によっては、再提出を求めることがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
随想「さくらさくらさくら」(俵万智)
表記練習 第1回
授業の達成目標、授業内容、評価方法が把握できる。
筆者の体験や和歌・短歌を通じて、日本の伝統文化について理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
2週 随想「さくらさくらさくら」(俵万智)
筆者の体験や和歌・短歌を通じて、日本の伝統文化について理解できる。
3週 評論「『攻撃』と『共存』」(山際寿一)
表記練習 第2回

論理的な文章の読解の要諦が理解でき、筆者の主張を正確にまとめることができる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
4週 評論「『攻撃』と『共存』」(山際寿一)
論理的な文章を読み解くうえでの要諦が理解でき、筆者の主張を正確にまとめることができる。
5週 評論「『攻撃』と『共存』」(山際寿一)
古文「伊勢物語」筒井筒
表記練習 第3回
論理的な文章を読み解くうえでの要諦が理解でき、筆者の主張を正確にまとめることができる。
重要古語に注意して古文を正しく解釈することができる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
6週 古文「伊勢物語」筒井筒
重要古語に注意して古文を正しく解釈することができ
る。
7週 古文「伊勢物語」筒井筒
学習内容の復習
重要古語に注意して古文を正しく解釈することができる。
これまでの学習内容について要点を振り返り、理解を深めることができる。
8週 前期中間試験を実施する
2ndQ
9週 答案返却、解答解説
論理的な文章表現
試験の解説を聞き、的確な解答の仕方について理解することができる。
論理的な文章を書くために必要なことが理解できる。
    
10週 論理的な文章表現 論理的な文章を書くために必要なことが理解できる。
11週 論理的な文章表現 論理的な構成・展開で根拠に基づく主張を文章に表現できる。 
    
12週 論理的な文章表現
論理的な文章を書くために必要なことが理解できる。
13週 小論文返却、解説
論理的な文章表現
添削された小論文を振り返り、論理的構成・展開や表現方法について理解を深めることができる。
論理的な構成・展開で根拠に基づく主張を文章に表現できる。
14週 漢文「漢詩」
表記練習 第4回
修辞法に注意し漢詩の内容を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
15週 漢文「漢詩」
小論文返却、解説
修辞法に注意し漢詩の内容を理解できる。
添削された小論文を振り返り、論理的構成・展開や表現方法について理解を深めることができる。
16週 前期末試験は実施しない
後期
3rdQ
1週 随想「分からないからおもしろい」(木内昇)
表記練習 第5回
筆者の体験に基づく仕事に関する考え方について理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
2週 随想「分からないからおもしろい」(木内昇)
筆者の体験に基づく仕事に関する考え方について理解できる。
3週 小説「山月記」(中島敦)
表記練習 第6回
漢語の特徴を生かした文章に親しみ、内容を理解するとともに、登場人物の心情を把握できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
  
4週 小説「山月記」(中島敦) 漢語の特徴を生かした文章に親しみ、内容を理解するとともに、登場人物の心情を把握できる。
5週 小説「山月記」(中島敦)
古文「おくのほそ道」平泉(松尾芭蕉)
表記練習 第7回
漢語の特徴を生かした文章に親しみ、内容を理解するとともに、登場人物の心情を把握できる。
俳文の特徴を理解し、内容を把握できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
6週 古文「おくのほそ道」平泉(松尾芭蕉) 俳文の特徴を理解し、内容を把握できる。
7週 古文「おくのほそ道」平泉(松尾芭蕉)
学習内容の復習
俳文の特徴を理解し、内容を把握できる。
これまでの学習内容について要点を振り返り、理解を深めることができる。
8週 後期中間試験を実施する
4thQ
9週 答案返却、解答解説
評論「『身銭』を切るコミュニケーション」
(内田樹)
表記練習 第8回
試験の解説を聞き、的確な解答の仕方について理解することができる。
論理的な構成と具体例に即してコミュニケーションの在り方について考えを深めることができる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
10週 評論「『身銭』を切るコミュニケーション」
(内田樹)
論理的な構成と具体例に即してコミュニケーションの在
り方について考えを深めることができる。
11週 評論「言葉は世界を切り分ける」(今井むつみ)
表記練習 第9回
他言語との比較を通じて言葉の意味の在り方について理解を深めることができる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
12週 評論「言葉は世界を切り分ける」(今井むつみ) 他言語との比較を通じて言葉の意味の在り方について理解を深めることができる。
13週 漢文「論語」
表記練習 第10回
重要語や句法に注意し漢文を正しく解釈できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
14週 漢文「論語」 重要語や句法に注意し漢文を正しく解釈できる。
15週 漢文「論語」
学習内容の復習
重要語や句法に注意し漢文を正しく解釈できる。
これまでの学習内容について要点を振り返り、理解を深めることができる。
16週 後期末試験を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700003000100
基礎的能力700003000100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000