計算機制御

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算機制御
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:例題で学ぶ現代制御の基礎、鈴木隆、他1名、森北出版、参考書:現代制御の基礎、田中幹也、森北出版、現代制御理論入門、浜田望、コロナ社、機械制御入門、雨宮好文、オーム社、図解入門 よくわかる行列・ベクトルの基本と仕組み、苅田 正雄、秀和システム、システム制御工学、加藤隆、日本理工出版会
担当教員 大槻 典行

到達目標

制御システムを表す微分方程式・伝達関数から現代制御理論(状態空間法)を用いたレギュレータシステム、オブザーバおよびサーボシステムを設計することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1与えられた制御対象から指定された手法で状態方程式を求めることができる。与えられた制御対象から任意の手法で状態方程式を求めることができる。与えられた制御対象から状態方程式を求めることができない。
評価項目2指定された手法を用いてシステムの安定性を判定することができる。任意の手法を用いてシステムの安定性を判定することができる。システムの安定性を判定することができない。
評価項目3自ら安定な極を決め制御システムを設計できる。決められた安定な極を使い制御システムを設計できる。決められた安定な極を使い制御システムを設計できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
与えられたシステムの制御を計算機を使って実現することを目的とする。現代制御理論に必要な数学的知識を習得し実際の制御に応用できるようにする。特に状態フィードバック制御理論を深く掘り下げ、制御対象を決めその制御システムを設計する。
授業の進め方・方法:
現代制御理論に必要な数学を復習し、それを利用した現代制御理論を学習する。最終的には簡単な制御対象を決め現代制御理論を使った制御の計算機シミュレーションを行う。
授業中に演習問題集を配布するので授業中および放課後に解いて提出する。

合否判定:定期試験および小テストの試験の平均点が60点以上を合格とする。
最終評価:合格した者に対して、定期試験、小テストの試験の平均および授業中に配布される演習プリントの評価を最大1割加点して評価点を算出する。
合否判定で不合格の者は、全範囲を対象とした再試験を行い、その点数が60点以上を合格とする。ただし、最終評価は60点となる。
注意点:
授業毎に配付される演習問題集は、自己学習の教材として利用できるようにしているので授業時間外に解答すること。解答した演習問題集は、期限までに必ず提出し自己学習の実施の確認を受けること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基礎数理。行列の計算、逆行列の計算の復習。 現代制御理論で必要となる行列の計算ができる。
2週 システムの状態表現 現代制御理論に必要な数学モデルを解説できる。制御システムを表現するときに必要なラプラス変換を理解し応用することができる。
3週 システムの状態表現 制御システムを表現する微分方程式、伝達関数等から現代制御理論に必要な状態方程式・出力方程式を求めることができる。
4週 状態方程式の解 状態方程式の解法を理解し、入力の無いシステムの任意の時間の状態およびシステム応答を求めることができる。
5週 状態方程式の解 状態方程式の解法を理解し、入力があるシステムの任意の時間の状態およびシステム応答を求めることができる。
6週 可制御性・可観測性 状態方程式、出力方程式から可制御性および可観測性を判定することができる。
7週 対角標準形 状態方程式および出力方程式を線形変換して任意の形にできる。線形変換を利用して標準形を求めることができる。標準形から可制御性と可観測性が容易に判定できることを示すことができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 安定性 システムの安定性について理解し制御システムの安定性を判定できる。
10週 安定性 ラウス法とフルビッツ法を利用してシステムの安定性を判定することができる。
11週 出力フィードバックによる安定化 出力フィードバックによる安定なシステムを設計できる。
12週 状態フィードバックによる安定化 状態フィードバックによる安定なシステムを設計できる。
13週 オブザーバ 推定モデルを構築する原理を知りオブザーバを設計できる。
14週 レギュレータ レギュレータシステムを理解しその設計ができる。
15週 サーボ制御 サーボ制御システムを理解しその設計ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000