情報論

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報論
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:授業時に配布するプリント参考図書:電子情報通信工学シリーズ 情報通信理論1ーー符号理論・待ち行列理論ーー萩原春生、中川健治共著 森北出版会社参考図書:符号理論とその応用、情報理論とその応用学会 (編集) 、培風館参考図書:誤り訂正符号入門、J.ユステセン共著、 森北出版株式会社
担当教員 大貫 和永

到達目標

符号理論の基礎原理を理解し、それを問題解決に適用できる。
実務に応用されている符号の原理を理解でき、さらに符号の構築ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1符号理論の基礎原理を理解でき、その基礎式を使って問題を解くことができる。符号論の基礎式を使って問題を解くことができる。符号論の基礎式を使って問題を解けない。
評価項目2実務に応用されている符号の原理を理解でき、このような符号の構築ができる。実務に応用されている符号の構築ができる。実務に応用されている符号の構築ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報通信技術は、情報化社会の重要な基盤技術である。情報論は、こうした技術の効率と信頼性を追求するための
基礎理論であり、情報を取り扱う技術者にとって必須の学問といえる。この科目では、線形符号理論に基づき、情
報通信分野での情報符号化技術について学び、符号の構築問題に応用できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
本授業に必要な基本知識は、線形行列の計算、独立性と従属性及び確率の基礎である。これらの線形行列や確率の数学に関して、不明点の場合、これまで勉強した数学の教科書を必ず参考して理解すること。理解を深めるため、授業の初めに復習の小テストを行う。
最終成績=定期試験60 点+小テスト40 点合格は最終成績で60点以上を取ること。
再試験の場合、60点以上で合格となるが、最終成績の最高点は60点とする。
前関連科目:応用数学・数学・論理回路 後関連科目:ネットワーク工学特論
注意点:
1)ノートを必ず取ること。
2)小テストのため復習をして授業にのぞむこと
3)教科書・ノート・課題を必ず勉強すること
4)勉強をしても不明点は教員室まで聞きに来ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1)ガイダンス、シラバス、誤り検出・訂正符号の概念 1)誤り検出・訂正符号の概念を理解できる。
2週 2)ハミング距離と検出・訂正能力 2)ハミング距離と検出・訂正能力の原理を理解できる。
3週 3)線形符号の定義 3)線形符号の定義を理解できる。
4週 4)線形符号の最小距離・重みとパリティ検査行列 4)線形符号の最小距離・重みとパリティ検査行列を理解できる。
5週 5)離散フーリエ変換による符号システムの構築 5)離散フーリエ変換による符号システムの構築方法を理解できる。
6週 6)基礎体上での符号構築 6)基礎体上での線形符号構築ができる。
7週 7)拡大体上での符号構築 7)拡大体上での符号構築をできる。
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 1)リード・ソロモン符号 1)リード・ソロモン符号の基礎を理解できる。
10週 2)畳み込み符号のトレリス線図・状態遷移図 2)畳み込み符号のトレリス線図・状態遷移図を書くことができる。
11週 3)畳み込み符号の復号 3)畳み込み符号の復号ができる。
12週 4)イベント誤りの確率 4)イベント誤りの確率を計算できる。
13週 5)ユニオンバウンド 5)ユニオンバウンドを計算できる。
14週 5)ユニオンバウンド 5)ユニオンバウンドを計算できる。
15週 6)畳み込み符号器の最小ハミング距離 6)最小ハミング距離を計算できる。
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3後1
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3後2
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。3後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合100100
専門的能力100100