創造工学基礎演習

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 創造工学基礎演習
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 【情報工学分野】 教科書:①POV-Rayで学ぶはじめての3DCG制作(講談社). ②担当教員オリジナル実習用ウェブページ 【機械工学分野】 教科書:自作テキスト,参考書:①機械工作(実教出版),②機械実習(実教出版),③機械実習(オーム社)
担当教員 天元 宏,土江田 織枝,中島 陽子,赤堀 匡俊,栁川 和徳

到達目標

【情報工学分野】
1. J評価項目1: 基本形状の組み合わせにより任意の形状を作成できる.
2. J評価項目2: オリジナルな3D-CG作品を制作できる.
3. J評価項目3: ロボットの動作を制御するプログラムを作成できる.
4. J評価項目4: 計画的に作業を進める事ができる.

【機械工学分野】
M到達目標1: 各実習種目の安全作業法を理解し,安全に作業ができる.
M到達目標2: 基本的な各加工方法・仕組みが理解できる.
M到達目標3: 複数人での作業において,チームワークを活用して加工計画や技術的な問題を話し合い,解決策を見つけることができる.
M到達目標4: 各実習で学んだ内容を報告書にまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
J評価項目1基本形状の加算的および減算的な組み合わせにより任意の形状を作成できる.基本形状の加算的な組み合わせにより任意の形状を作成できる.基本形状の組み合わせにより任意の形状を作成できない.
J評価項目2複雑な形状や光源を駆使したオリジナルな3D-CG作品を制作できる.複雑な形状のオリジナルな3D-CG作品を制作できる.オリジナルな3D-CG作品を制作できない.
J評価項目3テーマに沿ったロボットの動作を速く・正確に制御するプログラムを作成できる.テーマに沿ったロボットの動作を制御するプログラムを作成できる.ロボットの動作を制御するプログラムを作成できない.
J評価項目4十分なレポートの提出により計画的に作業を進める事ができる.レポートの提出により計画的に作業を進める事ができる.計画的に作業を進める事ができない.
M評価項目1各実習種目の安全作業法を十分に理解し,安全に対する高い意識を持ち,事故や 怪我なく安全に作業を行うことができる.各実習種目の安全作業法を理解し,安全に対する意識を持ち,事故や怪我なく作業ができる.各実習種目の安全作業法が理解できず,安全に対する意識も低く,周りの意見も聞かず,安全に配慮した作業ができない.
M評価項目2基本的な各加工方法・仕組みを十分に理解し,それぞれの加工方法・仕組みのメリットやデメリットを踏まえた分かりやすい説明ができる.基本的な各加工方法・仕組みを理解し,それぞれの加工方法・仕組みの違いを分かりやすく説明できる.基本的な各加工方法・仕組み等を理解できず,それぞれの加工方法・仕組みを説明できない.
M評価項目3チーム全員の力を合わせて,加工計画や技術的な問題について意見を出し合い,最良の解決策を見つけることができる.チームの力を合わせて,加工計画や技術的な問題について意見を出し合い,解決策を見つけることができる.自分勝手な行動によりチームワークを乱したり,チームに貢献しない者
M評価項目4各実習で学んだ内容を簡潔にわかりやすく報告書にまとめることができる.各実習で学んだ内容をわかりやすく報告書にまとめることができる.各実習で学んだ内容を報告書にまとめることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
※情報工学分野に所属する学生は,前半に機械工学分野の内容を学び,後半に情報工学分野の内容を学びます.

【情報工学分野】
・工業の基礎は”ものづくり”であり,発想・検討・計画・設計・製作・評価の過程を通して,発想力・創造力・問題解決能力等を育成する.
・各テーマに関連した知識・技術を修得し,オリジナル作品を制作するとともに,情報工学分野のコンピュータ環境に習熟する.

【機械工学分野】
・実技を通してもの作りの基本となる様々な加工方法や考え方について理解を深め,学んだことを報告書にまとめる能力を養う.
・複数人での作業では,チームワークを活用して加工計画や技術的な問題を話し合い解決策を見つける.
・クラスを4班に編成し,旋盤,手仕上げ,機械仕上げ,分解組立の4テーマをローテーションによって進める.
授業の進め方・方法:
【情報工学分野】
・合否判定:最終評価≧60%を合格とする.
・最終評価:成果物✕50%+実習報告書✕50%
 ただし,期末時点で未提出の成果物や報告書がある場合には60点未満とする.
・再試験の判定方法:未提出の成果物や報告書を提出し,その評点が60点以上で合格とする.
・前関連科目:情報リテラシー, 工学基礎
・後関連科目:プログラミング言語II

【機械工学分野】
・合否判定:最終評価≧60%を合格とする.
・最終評価:実習に対する取り組み・態度50%+レポートの内容・提出状況50%とし,種目毎の評価による総合点数により評価する.
 ただし,期末時点でレポート未提出がある場合には60点未満とする.
・再試験の判定方法:未提出レポート+追加課題を提出し,その評点が60点以上で合格とする.

情報工学分野・機械工学分野の両方で合格した場合に総合で合格とし,両分野の評価の平均を総合評価とする.
不合格となった場合は,不合格となったそれぞれの分野の再試験判定で合格した場合に合格とする.
注意点:
【情報工学分野】
・各テーマの課題の報告書および成果物を指定された期限までに必ず提出すること.
・まずは基本的な知識・技術については全員共通に修得しよう.それからオリジナリティを発揮して行こう.

【機械工学分野】
・決められた作業服,作業帽を着用すること.
・危険を伴う実習もあるので,安全には十分注意を払うこと.
・筆記記具を持参すること.
・実習報告書は期限までに必ず提出すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【機械工学分野】
1.創造工学演習ガイダンス

2.旋盤実習
 ・旋盤実習の安全教育,旋盤の構造と各部名称,測定機器の使用法
 ・旋盤基本操作
 ・段付き切削:荒削り,仕上げ
1.演習を安全に行うための注意が理解できる

2.旋盤実習
 ・旋盤の構造,機能,作業の安全について理解できる
 ・測定機器の使用法を理解できる
 ・旋盤用バイトの種類,取付け方法が理解できる
 ・基本的な切削方法が理解できる
 ・段付き切削の要領が理解できる
2週 (前週の続き) (前週の続き)
3週 3.手仕上実習
 ・やすり作業基本実習,測定機器の使用法
 ・けがき実習と穴あけ
 ・ねじ切り
3.手仕上実習
・やすりの使用方法,切削方法が理解できる.
・スコヤ,ノギス,スケール等の工具の使用法が理解できる.
・けがきの方法,測定機器の使用法を理解できる.
・卓上ボール盤の操作,穴あけの方法,安全に行うための注意が理解できる.
4週 (前週の続き)

4.機械仕上実習
 ・各工作機械の安全教育,機器名称,基本操作説明,測定機器の使用法 
 ・樹脂丸棒4面体切削(立フライス盤)
 ・丸鋼4面体切削(立フライス盤,横フライス盤,形削り盤)
(前週の続き)

4.機械仕上実習
・各種機械の構造,機能等および安全に行うための注意が理解できる.
・形削り盤,立フライス盤,横フライス盤を使用した4面体の切削方法が理解できる.
・測定機器の使用法を理解できる.
5週 (前週の続き) (前週の続き)
6週 5.分解・組立実習
 ・小型エンジンの分解組立てと構造理解
5.分解・組立実習
・小型エンジンの構造と駆動原理,分解組立時の注意事項が説明できる.
7週 (前週の続き) (前週の続き)
8週 【情報工学分野】
テーマI「3D-CGの創造」
・シーン記述言語POV-Rayでオリジナル3D-CG作品を制作する.
POV-Rayによる作画方法の基本を習得し,
・基本形状の組み合わせにより任意の形状を作成できる.
・オリジナルな3D-CG作品を制作できる.
2ndQ
9週 (前週の続き) (前週の続き)
10週 (前週の続き) (前週の続き)
11週 (前週の続き) (前週の続き)
12週 テーマII「LEGO Mindstorms NXTでロボット制御プログラム」
・組み込み系ロボット制御実習キットを使い,テーマに沿った作品作りを行う.
・期限内に作品を完成するために計画的に作業を進めることや,進捗状況を的確にレポートにまとめることを学習する.
NXTの使い方を理解し,
・テーマに沿ったロボットを作成できる.
・ロボットの動作を制御するプログラムを作成できる.
・プログラムを変更しながらテーマに沿った動きを行えるロボットを
 完成できる.
・計画的に作業を進める事ができる.
13週 (前週の続き) (前週の続き)
14週 (前週の続き) (前週の続き)
15週 (前週の続き) (前週の続き)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000