図形処理

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 図形処理
科目番号 0053 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小堀ら「演習で学ぶコンピュータグラフィックス基礎」共立出版,ISBN978-4-320-12284-0/担当教員オリジナル実習用ウェブページ/小堀ら「基礎から学ぶ図形処理」工業調査会
担当教員 栁川 和徳

到達目標

1.形状および光線に関する問題を説明(ベクトル・行列によって定式化)できる.
2.モデリングおよびレンダリングに関するアルゴリズムを実装できる.
3.専門用語を日本語・英語で正しく記述できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1全ての問題について完璧に説明できる.大多数の問題について概ね適切に説明できる.大半の問題について説明できない.
評価項目2全ての課題について完璧に実装できる.全ての課題について概ね適切に実装できる.大半の課題について実装できない.
評価項目3全ての専門用語を正しく記述できる.大多数の専門用語を正しく記述できる.大半の専門用語を正しく記述できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータグラフィックス(CG)は,製品開発および映像表現において不可欠な技術となっている.
本科目では,座学および実習・演習を通じて,三次元 CG 生成のための基本的な技術(幾何学,データ構造,アルゴリズム,等)を理解しよう.
関連科目:プログラミング言語II,数値解析
授業の進め方・方法:
授業方法:講義,演習,計算機実習
評価方法:試験の総合評価×60% + 実習・演習課題の総合評価×40%
試験の総合評価:中間試験×50%+期末試験×50%,または再試験×100%
合否判定:最終評価≧60%を合格とする.
注意点:
・数学(ベクトル,行列)とプログラミング(C言語,POV-Ray)についての基礎知識が必要である.
・実習では各種フリーソフトウェアを使用する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 本科目の対象領域をイメージできる.
2週 二次元図形の描画1 DDAによる線分描画を説明・適用できる.
3週 二次元図形の描画2 ブレゼンハムのアルゴリズムによる線分描画を説明・適用・実装できる.
4週 二次元図形の描画3 ブレゼンハムのアルゴリズムによる円描画を説明・適用・実装できる.
5週 図形間の相互関係1 図形間の相互関係をベクトルによって解析できる.
6週 図形間の相互関係2 図形間の相互関係をベクトルによって解析できる.
7週 モデリング1 任意の多面体についてポリゴンデータを構築できる.
8週 中間試験 第1週から第7週までの学習成果を提示できる.
4thQ
9週 隠面処理1 各種の隠面処理手法を説明できる.
10週 隠面処理2 任意の多面体についてBSP-treeを構築できる.
11週 モデリング2 複数のパーツからなる複雑な三次元モデルをCSGにより構築できる.
12週 レンダリング1 各種のシェーディング手法を説明できる.
13週 レンダリング2 レイキャスティング法を説明・実装できる.
14週 座標変換1 二次元座標変換を行列によって定式化できる.
15週 座標変換2 三次元座標変換を行列によって定式化できる.
16週 期末試験 第9週から第15週までの学習成果を提示できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミングプロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。4
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。4
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。4
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。4
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。4
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。4
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。4
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。4
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力200000020
専門的能力4000040080
分野横断的能力0000000