情報工学実験I

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 情報工学実験I
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 各テーマ毎にプリント配布およびWebページにて指示
担当教員 大貫 和永,林 裕樹,土江田 織枝,髙橋 晃,大槻 典行

到達目標

・プロジェクトチームで、チームリーダの統率のもとレーザカッター,3Dプリンタ,PICにより構成されたライントレースカーを作り、協力することにより目的を達成できる。
・CloudStack により仮想ネットワーク上の仮想マシンを立ち上げ運用ができる。
・モーションキャプチャによるデータの取得と、取得したデータを利用したコンテンツの作成ができる。
・OpenSource(HTML5 Canvas, WebSocket)を利用した組込み系Webアプリケーションを作ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プロジェクト実行に必要なチームワーク、タイムスケジュール管理、協力による問題解決でシステムを完成できる。プロジェクト実行に必要なチームワーク、タイムスケジュール管理、協力による問題解決による大切さを説明できる。プロジェクトチーム内で協力・相談
評価項目2仮想化のレベルを理解し、適切にサービスを設計しデプロイすることができる。仮想化のレベルを理解し、設計に従ってサービスを構成することかできる。仮想化のレベルを理解せず、適切なサービスを構成することができない。
評価項目3モーションキャプチャシステムと3次元モデラを活用し、キャプチャしたモーションデータと複数のモデルを用いた3次元CGアニメーションをチームで作成できる。モーションキャプチャシステムと3次元モデラの操作を把握し、キャプチャしたモーションデータを用いた3次元CGアニメーションをチームで作成できる。モーションキャプチャシステムや3次元モデラの操作を把握できず、3次元CGアニメーションを作成することができない。
評価項目4Webアプリケーションを作成し2輪走行ロボットを任意の操作でコントロールできる。Webアプリケーションを作成し2輪走行ロボットを決められた操作でコントロールできる。Webアプリケーションを作成できず2輪走行ロボットを決められた操作でコントロールできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる
JABEE d-2 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる
JABEE i 説明 閉じる

教育方法等

概要:
オムニバス形式で数人のグループ毎に実施し、各テーマ毎に決められた成果を出す。答えが一つではない問題に対してチームワークで協力し問題解決に挑む。テーマは、組込み系製作、モーションキャプチャリング、ネットワークシステム、組込み系Webアプリケーションの4つについて行う。

※この科目は企業でコンピュータ関連システムの開発に携わっていた教員が、その経験を活かし,組込み系システムの開発についての授業を行う。
授業の進め方・方法:
オムニバス形式で数人のグループ毎に実施し、各テーマ毎に決められた成果を出す。
テーマは、組込み系製作、モーションキャプチャリング、ネットワークシステム、組込み系Webアプリケーションの4つについて行う。
評価はテーマ毎に100点満点で行い、全テーマの評価を平均したものが60点以上である場合に合格とする。
注意点:
協働の精神でそれぞれが能力を発揮し協力して一つの成果を出すこと。個人だけで担当部分の作業を終えるのではなく、コミュニケーションをとり他へのサポートを行いまた他からのサポートを受けることで問題を解決して行くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 HTML5 Canvasを用いたWebアプリケーションの作成1/3次元データの性質・操作 HTML5 Canvasを使ってプラットフォームによらないアプリケーションプログラムの作成ができる。/3次元データの性質を解説できる。モーションキャプチャを操作することができる。
2週 HTML5 Canvasを用いたWebアプリケーションプログラムの作成2/3次元モーションキャプチャの仕組み Webブラウザで動作する画像処理アプリケーションを作ることができる。/モーションキャプチャを操作し、モーションデータを取得できる。
3週 組込みコンピュータ1(mbed,WallBot)のプログラミング/3次元モーションキャプチャの仕組み 組込みコンピュータを利用してセンサやアクチュエータ(モータ)の制御ができる。/モーションキャプチャを操作し、モーションデータを取得できる。
4週 組込みコンピュータ2(mbed,WallBot)のプログラミング/3次元モデラの基本操作 組込みコンピュータをネットワークに接続してネットワークを利用したプログラミングができる。/3次元モデラを使って、モデルデータを作成できる。
5週 組込みコンピュータを制御するWebアプリケーションの作成1/3次元モデラの基本操作 組込みコンピュータを制御するWebアプリケーションを作成できる。/3次元モデラを使って、モデルデータを作成できる。
6週 組込みコンピュータを制御するWebアプリケーションの作成2/モーションデータの取得とコンテンツ作成 組込みコンピュータを制御するWebアプリケーションを作成できる。/モデルデータとモーションデータを組み合わせてアニメーション動画を作成できる。
7週 組込みコンピュータを制御するWebアプリケーションの作成3/モーションデータの取得とコンテンツ作成 jQueryを使ってWebアプリケーションをタブレットでも使いやすくすることができる。/モデルデータとモーションデータを組み合わせてアニメーション動画を作成できる。
8週 プロジェクトチームでの目標と計画作成/Redmine によるプロジェクト管理 プロジェクトチームのメンバーの役割やチームコミュニケーションの必要性を説明できる。/チケットにより、進捗管理ができる
4thQ
9週 ライントレースカーの機能と責任分担確認とプロジェクト実行/Redmine によるプロジェクト管理 各メンバーの役割とそれを達成するために必要な技術について説明できる。/チケットにより、進捗管理ができる
10週 プロジェクトの実行/Vagrant による仮想マシンの作成、サーバーの立ち上げ 各自の役割遂行により、担当するPIC、レーザーカッター、3Dプリンタについて説明できる。/Vargant による仮想マシン作成、運用ができる。
11週 プロジェクトの実行/Vagrant による仮想マシンの作成、サーバーの立ち上げ メンバー間コミュニケーションにより技術的知識を共有できる。/Vargant による仮想マシン作成、運用ができる。
12週 プロジェクトの実行/Dcoker によるコンテナ操作 スケジュールの調整、プロジェクト完成までの問題点を説明できる。/Docker により仮想ネットワーク上の仮想マシンを立ち上げ運用ができる。
13週 プロジェクトの実行/Dcoker によるコンテナ操作 プロジェクトの中で責任を果たすことの大切さを説明できる。/Docker により仮想ネットワーク上の仮想マシンを立ち上げ運用ができる。
14週 総合設計・製作/CloudStack によるクラウド操作 問題解決のため適切に他メンバーに助けを求めることの大切さを説明できる。期限厳守、過剰品質にしないことの大切さを説明できる。/Docker により仮想ネットワーク上の仮想マシンを立ち上げ運用ができる。
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
コンピュータシステム分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。4
情報通信ネットワーク主要なサーバの構築方法を説明できる。4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。4
基本的なルーティング技術について説明できる。4
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000