応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0065 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】初歩から学ぶ基礎物理学「熱・波動」「電磁気・原子」(大日本図書) 【問題集・参考書】『しっかり学べる基礎物理学』(電気書院),『ドリルと演習シリーズ 基礎物理学』(電気書院),高校生が用いる「物理」の各種参考書
担当教員 梅津 裕志,浦家 淳博

到達目標

気体の状態変化,モル比熱,熱機関に関わる関係式を理解し,物理量の基本的な計算ができる.
静電気力,電場,電位などの,電気に関わる関係式を理解し,基本的な物理量を計算できる.
コンデンサーの電気容量,ジュール熱,電気抵抗などの関係式を理解し,基本的な物理量を計算できる.
光電効果,原子核崩壊について定性的に理解し,基本的な物理量を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体の状態変化,モル比熱,熱機関など熱力学に関する現象を物理法則に基づいて理解し,様々な物理量を導出できる.気体の状態変化,モル比熱,熱機関に関わる関係式を理解し,物理量の基本的な計算ができる.気体の状態変化,モル比熱,熱機関にかかわる物理量を公式を用いて計算ができない.
評価項目2静電気力,電場,電位など電気に関する概念を理解し,これらの物理量を導出できる.静電気力,電場,電位などの,電気に関わる関係式を理解し,基本的な物理量を計算できる.静電気力,電場,電位などの,電気に関する基本的な物理量を公式を用いて計算できない.
評価項目3コンデンサーの電気容量,ジュール熱,電気抵抗などについて,物理法則に基づいて理解し,これらの物理量を導出できる.コンデンサーの電気容量,ジュール熱,電気抵抗などの関係式を理解し,基本的な物理量を計算できる.コンデンサーの電気容量,ジュール熱,電気抵抗などの基本的な物理量を公式を用いて計算できない.
評価項目4古典論と量子論の違いについて定性的に理解できる.光電効果,原子核崩壊に関わる基本的な物理量を計算できる.光電効果,原子核崩壊について定性的に理解し,基本的な物理量を計算できる.光電効果,原子核崩壊にかかわる基本的な物理量を計算できない.

学科の到達目標項目との関係

ディプロマ・ポリシー C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理現象を実体験として理解し,それを定性的,数式的にとらえる能力を養う.
科学的思考力を養うとともに,学ぶことの楽しさを実感してもらいたい.
3学年では2学年に履修した物理の中で扱った熱分野の続きである熱力学と,そのほかに電磁気学,微積分を用いた物理,現代物理を扱う.
 前期前半:熱力学
 前期後半:静電気力,電場,電位
 後期前半:抵抗,コンデンサーとその回路
 後期後半:微積分を用いた物理.現代物理への導入
【本科目は「半導体教育プログラム」に対応した科目である.】
授業の進め方・方法:
(i) 授業の方法
基本的な内容を解説した後,自分で演習問題を解くことにより,物理法則の理解が定着します.
分からないことは積極的に質問してください.
後期後半で扱う「微積分を用いた力学」に関しては,教科書ではなく講義資料を配布します.
演習や試験問題によっては関数電卓が必要です.
数値化,図示をする場合は約束事(授業で指示)をふまえた表現が必要です.
予習として教科書を熟読してください.
復習として授業中に解いた問題を自身で解きなおして下さい.
【前関連科目】物理(1年,2年)
【後関連科目】応用物理II(4年)
【事前に行う準備学習】講義の冒頭で予習・復習内容を説明する.

(ii) 成績評価
【成績評価】シラバスに定める評価割合に基づき100 点法で評点を算出し,「学業成績の試験・評価に関する内規」に従い,60 点以上を合格とする.
 定期試験(4回)60%,ポートフォリオ(課題,小テストなど)40%の合計で評価する.
【中間評価】成績評価の評価割合に準ずる.
【 課題提出期限】課題ごとに指示する.
【 期限超過時】演習課題を受理し,課題の満点の6割以下の点数として評価に入れる.
【再試験評価】各四半期の再試験(課題等を含む)の結果がその期の評点を超えた場合には,60点を上限として対応した期の評点を再試験の点数で置き換え,成績評価に準じて再計算する.評点を60点とする.
【学年末再試験】各四半期の評点が60点に満たなかった範囲の再試験,課題等において得点率60%以上を合格とし,評点を60点とする.
注意点:
用語や記号を覚えてしまうことで,授業の内容の理解も早まります.
授業は,新しい概念を得るだけでなく,誤った概念や先入観を正す場です.
皆さんの楽しい雰囲気,活発な発言が内容を豊かにします.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 熱平衡,絶対温度などについて,原子や分子の運動に基づいて説明できる.
2週 気体分子運動論 ,気体の内部エネルギー(「熱・波動」p.40-) 気体分子の運動に基づいて,気体の圧力,温度を説明できる.理想気体の内部エネルギーを計算できる.
3週 熱力学第1法則(p.52-) 熱力学第1法則を用いて,気体のする仕事や内部エネルギー変化等を計算できる.
4週 気体の状態変化(p.58-) 定積変化,定圧変化,等温変化,断熱変化について,p-v図に表すことができる.
5週 モル比熱(p.65-) モル比熱を計算できる.
6週 熱機関 (p.70-) 熱機関について理解し,熱効率を求めることができる.
7週 エントロピー(p.76-) エントロピーについて,説明することができる.
8週 前期中間試験:実施する
2ndQ
9週 静電気力(1)(「電磁気・原子」p.10-) クーロンの法則が説明でき,電荷間にはたらく力を算出できる.
10週 電場(1)(p.17-) 電場の定義を知り,電場の強さを求めることができる.
11週 電場(2) 電気力線を図示できる.
12週 電場(3)(p.24-) ガウスの法則を用いて対称性の高い電場を求めることができる.
13週 電位(1)(p.30-) 平行極板間の電位を求めることができる.
14週 電位(2) 点電荷周辺の電位を求めることができる.
15週 電位(3) 点電荷による位置エネルギーを算出できる.
16週 前期期末試験:実施する
後期
3rdQ
1週 コンデンサー(1)(p.48-) コンデンサーの電気容量を算出できる.
2週 コンデンサー(2) コンデンサーに蓄えられるエネルギーを算出できる.
3週 コンデンサー(3) コンデンサーの直列・並列接続時の合成容量を算出できる.
4週 自由電子の運動とオームの法則(p.63-) 電荷の等速度運動から導電率や電力を求めることがで
きる.抵抗率を用いて電気抵抗を求めることができる.
5週 オームの法則 直列,並列の合成抵抗を求めることができる.
6週 直流回路(1)(p.75-) ジュール熱,電力を算出できる.
7週 直流回路(2)(p.82-) キルヒホッフの法則を用いて抵抗回路の計算ができる.
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 微積分を用いた位置,速度,加速度 微積分を用いて物体の位置,速度,加速度を求めることができる.
10週 古典論と量子論の違い 古典論と量子論の違いについて,定性的に理解できる.
11週 光電効果,原子核崩壊 光電効果による電子のエネルギー,原子核崩壊による質量欠損などを計算できる.
12週 微積分を用いた仕事と力学的エネルギー 力を積分することで仕事,位置エネルギーを求めることができる.
13週 微積分を用いた運動方程式 (1) 微分方程式の形で運動方程式を立てることができる
14週 微積分を用いた運動方程式 (2) 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
15週 演習
微積分を用いた力学に関する問題を解くことができる.
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後9,後13,後14,後15
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。3後9
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後9,後13,後14,後15
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算できる。3後9,後13,後14,後15
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3後13,後14,後15
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3後13,後14,後15
運動の三法則について説明できる。3後13,後14
運動方程式を用いて、物体に生じる加速度や物体にはたらく力などを求めることができる。3後13,後14,後15
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後14,後15
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後12
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後12
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前1,前2
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前1
物体の熱容量と比熱に関する計算ができる。3前5
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積を求めることができる。3前4
理想気体における分子の運動エネルギーと内部エネルギーの関係について説明できる。3前2
熱力学第一法則を用いて、気体の状態変化(定積変化、定圧変化、等温変化、断熱変化)に関する計算ができる。3前3
エネルギーには多くの形態があり、互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前3
不可逆変化について、具体例を挙げて説明できる。3前7
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前6
導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3後4
クーロンの法則を用いて、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3前9
電場、電位について説明でき、点電荷や単純な形状の帯電体の周りに作られる電場や電位に関する計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
コンデンサの性質を理解し、電気容量などを求めることができる。3後1,後2,後3
オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて、電圧、電流、抵抗を求めることができる。3後4,後5,後6,後7
抵抗を直列接続及び並列接続したときの合成抵抗を求めることができる。3後6,後7
ジュール熱や電力に関する計算ができる。3後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000