計算機方式

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計算機方式
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:使用しない。担当者が作成した資料を配布し使用する。参考書:電子情報学会編「コンピュータアーキテクチャ」コロナ社:曽和将容「コンピュータアーキテクチャ原理」コロナ社参考書:Hisa Ando「プロセッサを支える技術」技術評論社参考書:必要に応じて自学自習用のワークシートを配布する。
担当教員 土江田 織枝

到達目標

コンピュータの構造や記憶装置の分類や構造について理解できる。
命令セットアーキテクチャについて理解できる。
メモリ空間、パイプライン処理、並列処理、キャッシュや仮想記憶装置について理解できる。
コンピュータの周辺機器や割り込み処理について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの構造や歴史、扱うデータについて正しく理解し応用して考察できるコンピュータの構造や歴史、扱うデータについて理解できるコンピュータの構造や歴史、扱うデータについて理解できない
評価項目2記憶装置の分類,構造や歴史について理解し応用して考察できる記憶装置の分類,構造や歴史について理解できる記憶装置の分類,構造や歴史について理解できない
評価項目3命令セットアーキテクチャについて理解し応用して考察できる命令セットアーキテクチャについて理解できる命令セットアーキテクチャについて理解できない
評価項目4アドレスの指定について理解し応用して考察できるアドレスの指定について理解できるアドレスの指定について理解できない
評価項目5パイプライン処理について理解し応用して考察できるパイプライン処理について理解できるパイプライン処理について理解できない
評価項目6並列処置について理解し応用して考察できる並列処理について理解できる並列処理について理解できない
評価項目7キャッシュの構造や動作について理解し応用して考察できるキャッシュ・仮想記憶装置の構造や動作について理解できるキャッシュ・仮想記憶装置の構造や動作について理解できない
設問項目8仮想記憶装置の構造や動作について理解し応用して考察できる仮想記憶装置の構造や動作について理解できる仮想記憶装置の構造や動作について理解できない
設定項目9周辺機器の構造と特徴と、割り込み処理について理解し応用して考察できる周辺機器の構造と特徴と、割り込み処理について理解できる周辺機器の構造と特徴と割り込み処理について理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータで扱うデータの表現や扱いについて理解する。
コンピュータでのメモリ階層、高速の処理を実現するためのパイプライン処理や並列処理について理解する。
コンピュータでの各種処理を行うための命令セットアーキテクチャの仕組みなどについて理解する。
記憶装置の構成を理解し、キャッシュ、仮想記憶の構成や動作について理解する。
※この科目は企業でコンピュータ関連システムの開発に携わっていた教員が、その経験を活かし,コンピュータの構成や内部の仕組み、動作等について講義形式で授業を行うものである。
本校教育目標C:100%,JABEE教育目標d-1
関連科目:論理回路,オペレーティングシステム
授業の進め方・方法:
授業の内容は今まで学んできたことの復習となる内容もあるので、再確認をしながら正しく理解すること。
授業の進行に合わせて適宜レポートを課す。

合否判定:前期中間試験は行わない。前期中間試験と同等の内容のレポートの提出を課し評価を行う。前期期末試験は試験を行う。レポートの評価40%と前期期末試験の評価60%の比率で求めた点数について60点以上を合格と判定する。
最終評価:レポート評価(40%分)と前期期末試験の結果(60%)から求める。
再試験:不合格については再試験を行う.再試験の点数が60点以上で最終評価60点とする。
授業の内容は資料を配布するので、授業以外の学習に役立ててください。また、試験の際にはその資料で復習してください。
注意点:
授業は、資料を配布しますので、それに書き込む形式で進めます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータの構造・コンピュータの歴史 コンピュータの基本的な構造を説明できる・コンピュータの歴史を説明できる
2週 コンピュータで扱うデータについて コンピュータで扱うデータについて説明できる・浮動小数点の計算ができる・情報の誤差について説明できる
3週 計算の仕組み コンピュータで行う計算について説明できる
4週 記憶装置1 記憶装置のしくみ・記憶装置の歴史について説明できる
5週 記憶装置2 記憶装置の分類と階層性・半導体メモリについて説明できる
6週 命令セットアーキテクチャ1 命令セットアーキテクチャについて説明できる。
7週 命令セットアーキテクチャ2 アドレッシング方式・エンディアン・サブルーチンのしくみについて説明できる
8週 前期中間試験と同等の内容のレポートの提出を課す 前期中間試験と同等の内容のレポートの提出を課す
2ndQ
9週 命令セットアーキテクチャ3 MIPSとx86から命令セットを理解し特徴について説明できる
10週 メモリ空間 メモリの構造や仕組みについて説明できる・アドレスの指定について説明できる
11週 パイプライン処理 パイプラインの構成・処理・動作について説明できる
12週 並列処理 並列処理について説明できる
13週 キャッシュ キャッシュの動作について説明できる
14週 仮想記憶装置 仮想記憶装置の構成と動作について説明できる
15週 周辺機器・割り込み処理 入出力装置・周辺機器の構造と特徴について説明できる・割り込み処理について説明できる
16週 前期期末試験:実施する 前期期末試験の実施

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
専門的能力10000000100