信号処理

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 信号処理
科目番号 0106 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:サウンドエフェクトのプログラミング、小坂直敏、オーム社、参考書:C言語ではじめる音のプログラミング、青木直史、オーム社、ディジタル信号処理の基本と応用、本郷哲、菅野裕佳、田中達彦、ソフトバンククリエイティブ、わかりやすいディジタル信号処理、辻井重男、オーム社、基本を学ぶ信号処理、浜田望、オーム社
担当教員 大槻 典行

到達目標

ディジタル信号処理の理論を理解し解説ができるようになる。また、そのアルゴリズムを実際に計算機上で実現し利用することができる。DFT、FFTを利用してスペクトルの解析ができるようになる。FIR型およびIIR型ディジタルフィルタを設計できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1離散フーリエ変換を使って任意の信号からスペクトルを求めることができる離散フーリエ変換を使って基本的な信号からスペクトルを求めることができる離散フーリエ変換を使って基本的な信号からスペクトルを求めることができない
評価項目2任意の特性を持つFIR型ディジタルフィルタを設計できる基本的な特性を持つFIR型ディジタルフィルタを設計できる基本的な特性を持つFIR型ディジタルフィルタを設計できない
評価項目3z変換を使い二つの手法いずれでもIIR型ディジタルフィルタを設計できるz変換を使い二つの手法のどちらかでIIR型ディジタルフィルタを設計できるz変換を使いIIR型ディジタルフィルタを設計できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ディジタル信号処理の基礎を理解し,その原理を応用して信号のスペクトル解析を行うことができる。また、簡単なディジタルフィルタを設計できるようになる。
授業の進め方・方法:
ディジタル信号処理の基本となるアナログ信号からディジタル信号への変換に始まり、ディジタル信号の解析に必要なDFT、ディジタル信号を直接処理するディジタルフィルタについての知識を理解する。最終的にディジタルフィルタを設計することができる。

合否判定:定期試験の平均点が60点以上を合格とする。
最終評価:合格した者に対して、定期試験、小テストの平均および授業中に配布される演習問題集、計算機演習の評価最大1割の加点で評価点を算出する。
合否判定で不合格の者は、全範囲を対象とした再試験を行い、その点数が60点以上を合格とする。ただし、最終評価は60点となる。
注意点:
信号処理の基本を知ることによって信号処理をいろいろな場面に利用できるようになるので、与えられた基本的な演習問題は必ず解く努力をする。演習問題集、自己学習の教材として利用できるようにしているので授業時間外に解答すること。解答した演習問題集は、期限までに必ず提出し自己学習の実施の確認を受けること。また、計算機による演習も用意してあるので放課後等を利用して実施し(利用時間は自動的に記録されます)課題を提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 信号と信号処理 信号処理の基本的な理論を解説できる。
信号の離散化および量子化について解説できる。
2週 連続信号のフーリエ変換 連続フーリエ変換を理解し解説できる。
3週 離散フーリエ変換 離散時間・離散フーリエ変換の原理を理解し解説できる。
4週 離散フーリエ変換 離散時間・離散フーリエ変換の原理を理解し解説できる。
5週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換の原理とアルゴリズムを解説できる。
6週 窓関数 DFT・FFTにおける窓関数の必要性を解説できる。
7週 z変換 z変換を利用してディジタル信号の特性を表現できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 サンプリング定理 信号とスペクトルの関係を理解しナイキストの標本化定理を証明できる。
10週 FIR型ディジタルフィルタ FIR型フィルタの動作原理を説明し設計できる。
11週 FIR型ディジタルフィルタ FIR型フィルタの動作原理を説明し設計できる。
12週 IIR型ディジタルフィルタ IIR型フィルタの動作原理を説明し差分近似法でIIR型ディジタルフィルタを設計することができる。
13週 IIR型ディジタルフィルタ IIR型フィルタの動作原理を説明し双一次変換法でIIR型ディジタルフィルタを設計することができる。
14週 IIR型ディジタルフィルタ IIR型フィルタを使って信号をフィルタリングすることができる
15週 ディジタルフィルタの構成 ディジタルフィルタの構成方法を変更する仕組みを解説できる。
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000