概要:
1.各種工作法の実技を修得させると共に,機械工作法その他の関連項目についての理解を深め,併せて正確な観察能力とそれを応用できる能力を養う。
2.計測や材料,制御関連の実験を加え,加工技術と総合した応用,創造できうる能力を養う。
授業の進め方・方法:
・クラスを4班に編成し,旋盤,CNC旋盤,手仕上げ,機械仕上げ,制御実験,機械力学実験,材料実験をローテーションにより進める。
・レポートは実習・実験を行った手順や方法,結果をまとめるの必要があるので,実習中はメモを取ることを心がけること。
・実習・実験Ⅱに対するレポートの内容・課題の実施・提出状況・成果物を100%とし,種目毎の評価による総合点数により評価する。
・レポート遅れが10回を超えた場合には総合評価を60点未満とする。
・期末時点でレポート未提出がある場合には60点未満とする。
・再試験は行わないが,特別な事情があるなど学科の総合的な判断によっては,不足分の実習を課し,これの総合評価によって判定する。
・実習についての詳細や,レポートの書き方について,下記の図書を参考にすると良い。
参考書:機械工作1,2,実教出版
機械実習〈1〉,〈2〉,〈3〉,深津拡也他編,実教出版
新編機械実習テキスト(1),(2)機械実習研究会,オーム社
学生のレポート・論文作成トレーニング 改訂版,実教出版
注意点:
1.決められた作業服,作業帽を着用すること。
2.危険を伴う実習もあるので,安全意識を持ち,体調管理に十分注意すること。
3.筆記記具を持参すること。
4.レポート・報告書は毎週課される。B5ノートに書いて提出すること。
5.レポートの提出は,毎回の実習終了後2日後以内とする。次週にコメントを付して返却する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
旋盤実習(凹凸部品加工) |
精密加工の方法を理解できる
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2週 |
旋盤実習(外径段付切削) |
テーパ加工の種類と方法が理解できる
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3週 |
旋盤実習(テーパ,溝切り加工) |
溝切り加工の方法が理解できる
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4週 |
旋盤実習(穴あけ加工) |
穴あけの方法が理解できる
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5週 |
手仕上実習(ボール盤実習) |
直立,ラジアルボール盤の操作,穴あけの方法が理解できる
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6週 |
手仕上実習(ボール盤実習) |
直立,ラジアルボール盤の操作,穴あけの方法が理解できる
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7週 |
手仕上実習(ねじ立て実習・精度検査) |
手回しタップによるめねじ切り,精度検査の方法が理解できる
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8週 |
手仕上実習(ねじ立て実習・精度検査) |
手回しタップによるめねじ切り,精度検査の方法が理解できる
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2ndQ |
9週 |
機械仕上実習(各機械の加工概要説明) |
立フライス盤・形削り盤を用いた材料加工方法の概要が理解できる
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10週 |
機械仕上実習(立フライス盤:Vブロック仕上) |
立フライス盤を使用した基本的な6面体切削の方法が理解できる
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11週 |
機械仕上実習(形削り盤:Vブロック荒削り) |
形削り盤を使用した基本的な6面体切削の操作方法が理解できる
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12週 |
機械仕上実習(立フライス盤:凸型削り(エンドミル)) |
立フライス盤のエンドミルを使用した凸型切削方法が理解できる
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13週 |
制御実験(PIC回路製作) |
PIC回路の基本構成が理解できる
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14週 |
制御実験(電子回路実験) |
電気・電子回路を構成する素子の特性が理解できる
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15週 |
制御実験(ライントレーサ) |
モータ駆動制御のためのプログラミングができる
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16週 |
制御実験(ライントレーサ) |
モータ駆動制御のためのプログラミングができる
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後期 |
3rdQ |
1週 |
CNC旋盤実習(NCプログラムの作成) |
NCプログラミングの仕組みがわかる
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2週 |
CNC旋盤実習(CNC機の操作) |
プログラミングができる
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3週 |
CNC旋盤実習(プログラミングと試切削) |
CNC旋盤の操作手順がわかる
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4週 |
機械仕上実習(平面研削盤:Vブロック研削仕上) |
平面研削盤での研削作業が理解できる理解できる
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5週 |
機械仕上実習(立フライス盤:凹型削り(エンドミル)) |
立フライス盤のエンドミルを使用した凹型切削方法が理解できる
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6週 |
機械仕上実習(形削り盤:Vブロック角度切削) |
形削り盤による角度切削の仕組みと操作方法が理解できる
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7週 |
機械力学実験(単振り子の周期測定) |
振り子の理論を実験的に理解できる
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8週 |
機械力学実験(歯車精度の測定) |
歯みぞの振れの測定について理解できる
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4thQ |
9週 |
機械力学実験(フォースゲージによる摩擦係数測定) |
フォースゲージによる摩擦係数測定方法が理解できる
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10週 |
材料実験(硬さ試験と圧延による加工硬化の影響) |
各種硬さ試験機の使用方法,圧延加工と硬さの関係を理解できる
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11週 |
材料実験(引張試験と熱処理による微視組織への影響) |
各種金属材料の引張試験,顕微鏡を用いた微視組織観察を理解できる
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12週 |
材料実験(シャルピー衝撃試験と鋼の熱処理による靭性への影響) |
鋼のシャルピー衝撃試験の仕組み,熱処理が靭性に及ぼす影響を理解できる
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13週 |
追実験,レポート指導 |
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14週 |
追実験,レポート指導 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 情報処理 | プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。 | 2 | |
条件判断プログラムを作成できる。 | 2 | |
繰り返し処理プログラムを作成できる。 | 2 | |
計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 2 | |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 2 | |
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 2 | |
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 2 | |
自動制御の定義と種類を説明できる。 | 2 | |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 4 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 4 | |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 4 | |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 4 | |
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。 | 4 | |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 4 | |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 3 | |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 3 | |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 3 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 3 | |