機械工学実習・実験I

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学実習・実験I
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 自作テキスト 参考書として①新版 機械実習1(実教出版),②新版 機械実習2(実教出版),③3級技能検定試験問題集 平成26・27年度第1集(中央職業能力開発協会)
担当教員 樋口 泉

到達目標

●旋盤実習・鍛造作業・形削り盤を使用した荒削り加工・手仕上作業の安全作業法を理解し、基本的な加工ができる。
●定められた書式で工学実習・実験Ⅰのレポートをわかりやすく作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 旋盤実習 ・長物加工の方法が理解できる ・段付きピンの加工方法が理解できる ・引張り試験片の外径、曲面、総形加工の方法が理解できる ・おねじ切りの方法、切り方を理解できる長物加工、段付きピンの加工、引張り試験片の外径、曲面、総形加工およびおねじ切りの方法が理解でき、要求される形状、寸法、面肌の性状に合わせて加工条件を決め、工具を選定して加工することができる長物加工、段付きピンの加工、引張り試験片の外径、曲面、総形加工およびおねじ切りの方法が理解でき、要求される形状、寸法、面肌の性状に合わせて加工することができる 長物加工、段付きピンの加工、引張り試験片の外径、曲面、総形加工およびおねじ切りの方法が理解できない
評価項目2 ・鍛造作業の安全作業の注意点、鍛造使用用具、大ハンマの使用方法が理解できる ・回転炉の操作方法、加熱方法を理解できる ・先手、横座の位置関係が理解できる ・空気ハンマの操作方法、伸ばし加工法が理解できる ・平タガネの八角形化、刃付け、焼入れが理解できる 鍛造作業の安全作業の注意点、鍛造使用用具、大ハンマの使用方法が理解でき、回転炉の操作方法、加熱方法を理解し、先手、横座の位置関係が理解できる、空気ハンマを使った伸ばし加工法および、所用の形状、寸法および表面である平タガネの八角形化、刃付け、焼入れ作業ができる鍛造作業の安全作業の注意点、鍛造使用用具、大ハンマの使用方法が理解でき、回転炉の操作方法、加熱方法を理解し、先手、横座の位置関係が理解できる、空気ハンマを使った伸ばし、平タガネの八角形化、刃付け、焼入れ等の作業ができる 鍛造作業の安全作業の注意点、鍛造使用用具、大ハンマの使用方法が知識としても理解できない、回転炉の操作方法、加熱方法を知識としても理解できない、先手、横座の位置関係が知識としても理解できない、空気ハンマを使った伸ばし、平タガネの八角形化、刃付け、焼入れ等の作業ができない
評価項目3 ・形削り盤を使用した荒削り加工が理解できる ・立フライス盤で、エンドミルを使用した側面加工が理解できる ・横フライス盤を使用した4面体の切削方法が理解できる 形状、公差および面肌の性状を満足する、形削り盤を使用した荒削り加工、立フライス盤によるエンドミルを使用した側面加工および横フライス盤を使用した4面体の切削加工ができる形削り盤を使用した荒削り加工、立フライス盤によるエンドミルを使用した側面加工および横フライス盤を使用した4面体の寸法や形状を精密に切削加工ができる形削り盤を使用した荒削り加工、立フライス盤によるエンドミルを使用した側面加工および横フライス盤を使用した4面体の切削加工ができない
評価項目4 作業の安全に配慮しながら手仕上作業ができる.やすりの使用方法、切削方法が理解できる.スコヤ、ノギス、トースカン等の工具の使用法が理解できる.卓上ボール盤の操作、穴あけの方法、安全に行うための注意が理解できる.作業の安全に配慮しながら手仕上作業ができた.製品に要求される寸法や面肌の状態を考慮してやすりの使用、切削方法ができる.スコヤ、ノギス、トースカン等の工具の正しい使用できる.寸法公差まで考慮した卓上ボール盤の操作、穴あけ加工、安全な作業を行うことができる.仕上がった作品は,形状寸法および面肌が十分に要求を満たした.作業の安全に配慮しながら手仕上作業ができた.製品に要求される寸法や面肌の状態を考慮してやすりの使用、切削方法ができる.スコヤ、ノギス、トースカン等の工具の正しい使用できる.寸法公差まで考慮した卓上ボール盤の操作、穴あけ加工、安全な作業を行うことができる.仕上がった作品は,形状寸法および面肌が十分に要求を満たした.安全に作業ができずに自分もしくは他人に怪我を負わせた,もしくは負わせそうになった.工具の使用方法を誤った.作業時間は標準時間で作業が完了せずに,仕上がった作品の,形状寸法および面肌は要求を満足さなかった.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各実習・実験Ⅰ種目の安全作業法を説明し、基本的な各加工方法・仕組み等が理解させる。
また、定められた書式で工学実習・実験Ⅰのレポートをわかりやすく作成できるよう指導する。
授業の進め方・方法:
1.実技を通してもの作りの基本となる様々な加工方法や考え方について理解を深め、学んだことを報告書にまとめる能力を養う。
2.機械製図や他の専門分野との関連を学び、機械工学の面白さ、重要性を認識する。
3.複数人での作業ではチームワークを活用して加工計画や技術的な問題を話し合い解決策を見つける。
4.クラスを4班に編成し、旋盤、鍛造、機械仕上げおよび手仕上げの4テーマをローテーションによって進める。

定期試験は実施しない。

実習・実験Ⅰに対する取り組み・態度50%+レポートの内容・提出状況50%とし、種目毎の評価による総合点数により評価する。
レポート遅れが10回を超えた場合には総合評価を60点未満とする。
期末時点でレポート未提出がある場合には60点未満とする。
再試験の判定方法:未提出レポート+追加課題を提出し,その評点が60点以上をで合格とする。
注意点:
1.決められた作業服、作業帽を着用すること。
2.危険を伴う実習もあるので、安全には十分注意を払うこと。
3.筆記記具を持参すること。
4.レポートはB5ノートとし、提出は毎回実習・実験Ⅰ終了後2日後以内とする。
  次週にコメントを付して返却するので、ノートで復習をすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 旋盤実習
・段付きピン仕上げ加工
・長物加工の方法が理解できる
・段付きピンの加工方法が理解できる
2週 旋盤実習
・4号引張り試験片の製作
・引張り試験片の外径、曲面、総形加工の方法が理解できる
3週 旋盤実習
・ねじ切り加工
・おねじ切りの方法、切り方を理解できる
4週 旋盤作業のまとめ 旋盤作業のまとめができる
5週 鍛造実習
・鍛造実習の安全教育
・安全作業の注意点、鍛造使用用具、大ハンマの使用方法が理解できる
・回転炉の操作方法、加熱方法を理解できる
6週 鍛造実習
・平たがね製作
・先手、横座の位置関係が理解できる
・空気ハンマの操作方法、伸ばし加工法が理解できる
7週 鍛造実習
・平たがね製作
・平タガネの八角形化、刃付け、焼入れが理解できる
8週 鍛造実習のまとめ 鍛造実習のまとめができる
4thQ
9週 機械仕上実習
・各工作機械の安全教育、機器名称・基本操作説明
・形削り盤を使用した荒削り加工が理解できる
10週 機械仕上実習
・丸鋼4面体切削実習(縦フライス盤)
・立フライス盤で、エンドミルを使用した側面加工が理解できる
11週 機械仕上実習
・丸鋼4面体切削実習(横フライス盤)
・横フライス盤を使用した4面体の切削方法が理解できる
12週 機械仕上実習まとめ 機械仕上実習のまとめができる
13週 手仕上実習
・手仕上安全教育、やすりの使用法、加工と測定器の使用法
・やすりの使用方法、切削方法が理解できる
14週 手仕上実習
・平鋼けがき実習
・スコヤ、ノギス、トースカン等の工具の使用法が理解できる
15週 手仕上実習
・ボール盤実習
・卓上ボール盤の操作、穴あけの方法、安全に行うための注意が理解 できる
16週 手仕上実習のまとめ 手仕上実習のまとめができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合001060300100
基礎的能力0000000
専門的能力001060300100
分野横断的能力0000000