材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ 材料力学 古口日出男ほか5名著、日本機械学会,参考書:①再入門・材料力学 基礎編、応用編 沢 俊行著、日経BP 、②基礎から学ぶ材料力学、台丸谷 政志・小林俊秀著、森北出版 、③機械設計1、林 洋次ほか10名著、実教出版
担当教員 樋口 泉

到達目標

引張、圧縮、熱応力、曲げ、ねじり応力を受ける部材の強度計算ができ、安全性を評価できるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 剛体の静力学と材料力学の相違点について理解できる。応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる。剛体の静力学と材料力学の相違点について理解できる。応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる。自由物体図を描き、作用する力の大きさと方向が分り計算できる。負荷,応力,縦弾性係数,ひずみ,伸びの関係が分かり単位についても理解できる.自由物体図を描き、作用する力の大きさと方向が理解できずに,大きさと方向が図でも計算でもわからない。応力,縦弾性係数,ひずみ,伸びの関係が分らない.
評価項目2 荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを理解できて,計算できる。不静定問題が理解できて計算もできる.線膨張から,熱応力の問題が理解でき,計算できる.荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを理解できて,計算できる。不静定問題が理解できて計算もできる.線膨張から,熱応力の問題が理解でき,計算できる.荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを計算できる。不静定問題が計算できる.熱応力の問題が計算できる.荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを計算できない.不静定問題が計算でない.熱応力の問題が計算できない.
評価項目3 ねじりを受ける軸にせん断応力が生じることを理解し、ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.断面二次極モーメントを理解でき、ねじり剛性を計算できる.ねじり動力と、伝動軸の応力計算を行い、シャフトの設計をすることができる. ねじりを受ける軸にせん断応力が生じることを理解し、ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.断面二次極モーメントを理解でき、ねじり剛性を計算できる.ねじり動力と、伝動軸の応力計算を行い、シャフトの設計をすることができる. ねじりを受ける軸に生じるせん断応力を断面二次極モーメントから算出できる.ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.断面二次極モーメントよりねじり剛性を計算できる。伝動軸の応力計算を行い、シャフトの設計をすることができる.トルク,断面二次極モーメント,応力の関係が理解できず,それぞれの算出もできない.
評価項目4 はりに作用する力からせん断力線図,曲げモーメント線図を描くことができる.はり断面の図心の求め方から断面二次モーメントを計算し,はりの曲げ応力を計算できる. はりに作用する力からせん断力線図,曲げモーメント線図を描くことができる.はり断面の図心の求め方から断面二次モーメントを計算し,はりの曲げ応力を計算できる. はりに作用する力が分かり,はり内部のせん断力,モーメントの状態が分かる.公式を使い断面係数を求めることができ,モーメント,断面係数および曲げ応力の関係が分かる.はりに作用する力から,せん断力およびまでモーメントの大きさが理解できない.モーメント,断面係数および曲げ応力の関係が理解できずに公式を利用しても計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造に外力が作用する場合の各部材に生ずる応力とひずみとそれに応じた変形について学ぶ。部材の強度の比較から、安全でかつ合理的な寸法および材質を決定する能力を養う。
授業の進め方・方法:
機械や構造に外力が作用する場合の各部材に生ずる応力とひずみとそれに応じた変形について学ぶ。部材の強度の比較から、安全でかつ合理的な寸法および材質を決定する能力を養う。機械の設計には材料の節約、強さ信頼性が要求されるので、単に知識や公式を暗記するのでなく、問題の本質的な解き方に重点を置く。

前期中間試験、前期期末試験、後期中間試験、後期期末試験 実施する
合否判定:定期試験の平均が60点以上のこと。

最終評価:合格者につき取り組み姿勢を加算する。
補講受講者を対象とする前期末再試験を実施する。
補講受講者を対象とする後期末再試験を実施する。
補講受講者を対象とする学年末再試験を実施する。
再試験:再試験にて60点以上のこと。
注意点:
数学および物理に関する基礎的な知識を有すること。関数電卓を用意すること。復習をこころがけ、自学自習をすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
材料力学を学ぶ意義と授業計画、評価について知る.
2週 剛体の静力学と材料力学の相違
剛体の静力学を復習する.自由物体図を描き、剛体の静力学と材料力学の相違点について理解できる.
3週 剛体の静力学と材料力学の相違 剛体の静力学を復習する.自由物体図を描き、剛体の静力学と材料力学の相違点について理解できる.
4週 応力とひずみ
応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる.
5週 応力とひずみ
応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる.
6週 応力とひずみ
応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる.
7週 応力とひずみ
応力とひずみの定義を説明でき、フックの法則に従った弾性係数関係を使って許容応力と安全率を計算できる.
8週 棒の伸びと組み合わせ棒 荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを計算できる.
2ndQ
9週 棒の伸びと組み合わせ棒 荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを計算できる.
10週 棒の伸びと組み合わせ棒 荷重や寸法が与えられた棒の伸び、縮みを計算できる.
11週 不静定な棒と骨組み構造 力の釣り合いで解けない伸びの計算法を理解でき、トラス骨組み構造に適用できる.
12週 不静定な棒と骨組み構造 力の釣り合いで解けない伸びの計算法を理解でき、トラス骨組み構造に適用できる.
13週 不静定な棒と骨組み構造 力の釣り合いで解けない伸びの計算法を理解でき、トラス骨組み構造に適用できる.
14週 熱応力 力の釣り合いで解けない伸びの拘束のある棒が熱膨張するときの熱応力を計算できる.
15週 熱応力 拘束のある棒が熱膨張するときの熱応力を計算できる.
16週 熱応力 拘束のある棒が熱膨張するときの熱応力を計算できる.
後期
3rdQ
1週 せん断応力とねじり角 原動機の動力を伝えるシャフトのねじりがせん断応力で生じることを理解し、ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.
2週 せん断応力とねじり角 原動機の動力を伝えるシャフトのねじりがせん断応力で生じることを理解し、ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.
3週 せん断応力とねじり角 原動機の動力を伝えるシャフトのねじりがせん断応力で生じることを理解し、ねじりトルクとねじり角の関係を説明できる.
4週 断面二次極モーメントとねじり剛性 断面二次極モーメントを理解でき、ねじり剛性を計算できる.
5週 断面二次極モーメントとねじり剛性 断面二次極モーメントを理解でき、ねじり剛性を計算できる.
6週 断面二次極モーメントとねじり剛性 断面二次極モーメントを理解でき、ねじり剛性を計算できる.
7週 伝動軸の設計 ねじり動力と、伝動軸の応力計算を行い、シャフトの設計をすることができる.
8週 伝動軸の設計 ねじり動力と、伝動軸の応力計算を行い、シャフトの設計をすることができる.
4thQ
9週 はりの種類 外力による分類、支持の仕方によりはりを分類し、はりを描くことができる.
10週 はりの種類 外力による分類、支持の仕方によりはりを分類し、はりを描くことができる.
11週 はりに生ずるせん断力と曲げモーメント 簡単なはりの問題についてせん断力線図(SFD)、曲げモーメント線図(BMD)を描くことができる.
12週 はりに生ずるせん断力と曲げモーメント 簡単なはりの問題についてせん断力線図(SFD)、曲げモーメント線図(BMD)を描くことができる.
13週 はりに生ずるせん断力と曲げモーメント 簡単なはりの問題についてせん断力線図(SFD)、曲げモーメント線図(BMD)を描くことができる.
14週 はりの曲げ応力 図心の求め方から断面二次モーメントを計算し、はりの曲げ応力を計算できる.
15週 はりの曲げ応力 図心の求め方から断面二次モーメントを計算し、はりの曲げ応力を計算できる.
16週 はりの曲げ応力 図心の求め方から断面二次モーメントを計算し、はりの曲げ応力を計算できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800010100100
基礎的能力0000000
専門的能力800010100100
分野横断的能力0000000