材料力学II(旧カリ)

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 材料力学II(旧カリ)
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学分野 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ 材料力学 古口日出男ほか5名著、日本機械学会、参考書:①再入門・材料力学 基礎編、応用編 沢 俊行著、日経BP 、②基礎から学ぶ材料力学、台丸谷 政志・小林俊秀著、森北出版 、③機械設計1、林 洋次ほか10名著、実教出版
担当教員 樋口 泉

到達目標

曲げモーメントと断面二次モーメント、断面係数の関係からはりに発生する曲げ応力を計算できる。たわみの基礎式を用いて機械部品に生じる応力を求めることができること。平面応力における応力状態をモール円を用いて計算し、曲げとねじりを受ける構造の応力設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 曲げモーメントと断面二次モーメント、断面係数の関係からはりに発生する曲げ応力を計算できる。 はりの断面が複雑な形状の断面二次モーメントを,重心および平行軸の定理を用いて求めることができ曲げ応力を算出できる. はりの断面が複雑な形状の断面二次モーメントを,重心から求めることができ曲げ応力を算出できる. 公式を用いても断面係数を算出することが出来ない.
評価項目2 曲げモーメントと断面二次モーメント、断面係数の関係からはりに発生する曲げ応力を計算できる。 たわみの基礎式を算出でき,微分方程式を解くことで,任意の位置のたわみとたわみ角を算出できる. モーメントに関する微分方程式を解くことで,任意の位置のたわみとたわみ角を算出できる. 公式を使っても,最大たわみおよびたわみ角を求めることができない.
評価項目3 二次元応力状態をモール円を用いて計算し、曲げとねじりを受ける構造の応力設計ができる。境界条件から計算とモールの応力円の両方の方法で応力の状態が分かる. 境界条件からモールの応力円で応力の状態が分かる. 境界条件からは,成分応力の状態が分からない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学Ⅰをさらに発展させ、機械部品に働く種々の力によって、どのような応力やひずみが生じるかを計算により求める手法を理解し、設計に応用できる能力を養成する。とくに、理論式を使って実際に問題を解く力を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
機械部品に働く種々の力によって、どのような応力やひずみが生じるかを計算により求める手法を理解し、設計に応用できる能力を養成する。とくに、理論式を使っ
て実際に問題を解く力を身につける.授業内容に応じて演習問題を課題として出し,解答の提出を求める.

後期中間試験、後期期末試験 実施する

合否判定:定期試験の平均が60点以上のこと。
最終評価:合格者につき取り組み姿勢を加算する。
補講受講者を対象とする後期末再試験を実施する。
補講受講者を対象とする学年末再試験を実施する。
再試験:再試験にて60点以上のこと。
注意点:
数学および物理に関する基礎的な知識を再確認すること。関数電卓を用意すること。
復習をこころがけ、自学自習をすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと材料力学Ⅰの復習
授業計画、評価の説明と材料力学Ⅰの復習。
2週 曲げモーメントと曲げ応力
曲げモーメントと曲げ応力が理解できる。
3週 断面二次モーメントと断面係数
断面二次モーメントと断面係数を理解して計算できる。
4週 断面二次モーメントと断面係数
断面二次モーメントと断面係数を理解して計算できる。
5週 断面二次モーメントと断面係数
断面二次モーメントと断面係数を理解して計算できる。
6週 問題演習
演習問題を解き実力をつける。
7週 はりのたわみの微分方程式
はりのたわみ曲線の微分方程式を理解できる。
8週 集中荷重、等分布荷重を受けるはりのたわみ 集中荷重を受ける片持ちはり、等分布荷重を受ける片持ちはり、等分布荷重を受ける単純はり、集中荷重を受ける単純はりのたわみを計算できる。
4thQ
9週 集中荷重、等分布荷重を受けるはりのたわみ 集中荷重を受ける片持ちはり、等分布荷重を受ける片持ちはり、等分布荷重を受ける単純はり、集中荷重を受ける単純はりのたわみを計算できる。
10週 集中モーメントを受けるはりのたわみ
集中モーメントを受ける片持ちはり、単純はりのたわみを計算できる。
11週 三次元応力と平面応力
平面応力状態について理解できる。
12週 主応力とモールの応力円 斜面上の応力を導く過程を理解し、モールの応力円を描くことができる。モールの応力円から主応力を求めることができる。
13週 主応力とモールの応力円
斜面上の応力を導く過程を理解し、モールの応力円を描くことができる。モールの応力円から主応力を求めることができる。
14週 薄肉円筒に作用する応力
薄肉圧力容器の軸応力、周応力を求めることができる。
15週 弾性率間の関係
縦弾性係数、横弾性係数、ポアソン比の関係を理解できる。
16週 演習問題
演習問題を解き実力をつける。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800010100100
基礎的能力0000000
専門的能力800010100100
分野横断的能力0000000