機械工学実習・実験III

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学実習・実験III
科目番号 0067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 自作テキスト・プリントを配布する
担当教員 高橋 剛,渡邊 聖司,小杉 淳,前田 貴章,川村 淳浩,赤堀 匡俊,関根 孝次

到達目標

<材料力学>
・はりに作用させた曲げモーメントの大きさと表面のひずみおよびたわみ量の測定値から縦弾性係数を算出できる.表面粗さ計を用いて表面の状態を測定して面肌の状態を表す表面粗さを求めることができる.試験機を用いて変位を測定することより歯車の振れ精度を測定することができる.
<ロケット工学>
・軌道シミュレーション等を実施するにあたって必要な工学知識を会得し,機械工学の専門科目との関連性を理解する.更に,各種要因が要求性能に及ぼす影響を数値シミュレーションにより考察し,レポートにすることができる.
<熱工学>
・熱力学や熱機関の実験について,実験準備と実験装置の操作ができ,実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができる.
<制御情報(情報システム)>
・往復スライダクランク機構やバーチャルシミュレータを用いて,機構の数式表現・運動の性質や実験の進め方を理解でき,実験内容と結果の整理し,考察とともに報告書にまとめることができる.
<流体力学>
・流体工学の実験について,実験理論の理解と実験装置の操作でデータが取得でき,実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができる.
<機械力学>
・加振器を使用した梁の固有振動数測定法を理解し,梁の固有振動特性について同定検証できる.動ひずみゲージおよびプロッタを使用した梁の振動減衰波形に関する測定法を理解し,梁の振動減衰特性について検証できる.
<制御情報(光計測)>
・光計測の基礎から応用までを実験により理解し,実験結果に対する考察を含めてレポートにまとめることができる.
<伝熱工学>
・熱電対による温度測定の原理,用法および測定法を理解し,液体冷却時の温度変化より,非定常伝熱現象について検証できる.非定常細線加熱法による熱伝導率の測定原理および用法を理解し,断熱材の熱伝導率について検証できる.
<機械工作>
・MCプログラミングの構成を理解でき,その内容を説明できる.プログラムのシミュレーションから間違いを見つけ出し正しく修正できる.MC機の操作とその手順を説明できる.MC機でプログラムチェックと切削加工ができる.
・溶接:ガス溶接,溶断の基本操作ができる.アーク溶接の基本操作ができる.溶接残留変形に及ぼす溶接条件要因を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(材料力学)曲げを受けるはりのひずみとたわみから縦弾性係数を算出について過程についても理解でき応用できる.表面粗さを理解して測定器の出力から表面粗さ値を求めることができる.精度を測定して図示する結果から歯車の精度のおよぼす影響を考察することができる.曲げを受けるはりのひずみとたわみから縦弾性係数を算出について与えられた式で計算できる.歯車精度を測定して図示する結果から歯車の精度評価することができる.表面粗さの測定器の出力から表面粗さ値を求めることができる.曲げを受ける現象と,ひずみとたわみの関係が理解できず計算することもできない.表面粗さを理解できずに測定器の出力から表面粗さ値を求めることができない.歯車精度の測定値から正しく図示することができずに,精度評価とおよぼす影響を考察することができない.
評価項目2(ロケット工学)ロケット工学に関する簡単な問題の解き方を解説できる.更にシミュレーション解析の条件等のプリ処理と解析結果のポスト処理を行い,評価と考察を含めたレポートを作成でき,口頭発表もできる.ロケット工学に関する簡単な問題を解ける.更にシミュレーション解析の条件等のプリ処理と解析結果のポスト処理を指示された通り出来る,評価と考察を含めたレポートを作成できる.ロケット工学に関する簡単な問題を解けない.更に鍛造解析の条件等のプリ処理と解析結果のポスト処理を評価と考察について指導を受けてもレポートに纏めることができない.
評価項目3(熱工学)熱力学や熱機関の実験について、実験準備と実験装置の操作ができ、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめ、口頭でも説明ができる。 熱力学や熱機関の実験について、実験準備と実験装置の操作ができ、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができる。 熱力学や熱機関の実験について、実験準備と実験装置の操作ができ、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにできない。
評価項目4(制御情報(情報システム))・表計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を迅速かつ正確に計算による求めることができる. ・計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を迅速かつ正確に線図(グラフ化)することができる. ・ユーザークレームに対応するための迅速かつ正しく実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,迅速かつ的確に原因を究明することができる.・表計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を正確に計算による求めることができる. ・計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を正確に線図(グラフ化)することができる. ・ユーザークレームに対応するための正しく実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,的確に原因を究明することができる. ・ユーザークレームの原因を解決するための正しく実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,的確に原因を解決することができる.・表計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を計算による求めることができない. ・計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を線図(グラフ化)することができない. ・ユーザークレームに対応するための実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,原因を究明することができない. ・ユーザークレームの原因を解決するための実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,原因を解決することができない.
評価項目5(流体力学)流体工学の実験について、実験理論の理解と実験装置の操作でデータが取得でき、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめ、口頭でも説明ができる。流体工学の実験について、実験理論の理解と実験装置の操作でデータが取得でき、、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができる。流体工学の実験について、実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができない。
評価項目6(機械力学)実験における基本操作を理解でき,報告書において独自の視点による図や考察が加筆されている. 実験における基本操作を理解でき,報告書において必要項目に対する記述が充足している. 実験における基本操作を理解できず,報告書において必要項目に対する記述が不十分である.
評価項目7(制御情報(光計測))光計測の基礎から応用までを実験により理解し,実験の注意点や原理,実験結果に対する考察をレポートにまとめることができる.光計測の基礎から応用までを実験により理解し,実験結果に対する考察を含めてレポートにまとめることができる.光計測の基礎を理解できず,レポートにまとめることができない.
評価項目8(伝熱工学)実験における基本操作を理解でき,報告書において独自の視点による図や考察が加筆されている.実験における基本操作を理解でき,報告書において必要項目に対する記述が充足している. 実験における基本操作を理解できず,報告書において必要項目に対する記述が不十分である.
評価項目9(機械工作)①製作図から切削条件を決定し、MCプログラムの作成およびプログラムチェックを行い求められる形状に加工することができる. ②溶接・溶断においてはトーチの選択とガス圧力を適切に調整することができ、アーク溶接においては適切な溶接条件で溶接することができる.残留変形に及ぼす溶接条件要因を理解できる.①製作図から切削条件を決定し、MCプログラムの作成およびプログラムチェックを行い求められる形状に助言を受けながら加工することができる. ②溶接・溶断においてはトーチの選択とガス圧力を適切に調整すること、アーク溶接においては適切な条件で溶接することが助言を受けながらできる.残留変形に及ぼす溶接条件要因を理解できる.①製作図から切削条件を決定し、MCプログラムの作成およびプログラムチェックを行い求められる形状に加工することが助言を受けてもできない. ②溶接・溶断においてはトーチの選択とガス圧力を適切に調整すること、アーク溶接においては適切な条件で溶接することができない.残留変形に及ぼす溶接条件要因を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
機械工学実習・実験Ⅲは,将来技術者として実験を計画し,それを実施するための基礎形成の場であり,その専門的知識を応用してさまざまな問題解決能力を養う上で重要となる.このため,実験の目的や実験装置の構成,測定機器の取扱い方法を理解し,実験データの処理・現象の解析を遂行し,最終的に実験報告書にまとめる力を養う.これにより計画性,自然現象の的確な把握力を身に付け,講義により得られる専門知識を確認し,それを応用できる力を習得する.5研究室と実習工場(前期:機力・制御・流体・システム・工場,後期:機力・熱・伝熱・材料加工・工場)を3週ごとに前・後期それぞれ巡回する.
授業の進め方・方法:
1<材料力学>
梁のたわみ実験結果から機械的特性値を算出する.更に表面粗さ計から表面性状を,試験機から歯車振れ精度などの精密測定要領を理解する.
2<ロケット工学>
①ロケットは機械工学で履修する専門科目を通して体得した知識が適用できる高度な機械であることを説明した上で,ロケット工学の導入部分として座学型式で理論的背景を理解する.更にPCを用いて軌道シミュレーション等の練習課題に取り組み,検討フローと操作スキルを学ぶ.具体的な設計検討を行う.
②次に①で体得した操作スキルに基づき,具体的な条件を課した検討課題に取り組み,結果の有用性に関する評価を行い,レポートにする.
③ロケットランチャー(縦吹き実験棟)の建設事例を紹介しながら,設計及び建設施工のキーテクノロジーを理解する.その上で,設計工学の知識やCADの操作力を活かして,課題として与えられた要件をもとにランチャーをデザインする.
3.<熱工学>
スチームエンジンの運転と性能計測を通して,熱力学の実用例と熱機関の作動原理や性能調査方法に対する理解を深める.
4.<制御情報(情報システム)>
①3年次までの一般科目「数学」「物理」,専門科目「工業力学」「機械設計法Ⅰ」の基礎的知識が必要です.
②実験の記録や報告書作成のためのレポート用紙(A4判)や計算のための電卓,作図のための定規,分度器,コンパスなどを忘れずに必ず持参してください.
成績評価方法 ①合否判定:2つの実験課題のレポートがすべて提出され,その平均評点が60点を超えていること.ただし,未提出レポートが一通でもある場合,評点は60点未満となる.
各実験テーマのレポートは,全体内容40%+考察30%+課題30%として評価され,その合計が60点を超える場合のみ受講態度を±10%を加算して評価する.②最終評価:合格・不合格;合否判定と同じ.③再試験:未提出レポートの提出され,その内容が十分であれば合格(60点)とする.
5.<流体力学>
①管摩擦係数の測定実験を通して,圧力損失の考え方,層流と乱流の区別,さらに流れの可視化について理解を深める.
②球の抵抗係数の測定実験を通して,流体抵抗の考え方や計算方法,抵抗抵抗を減少させる方法について理解を深める.
③円柱のストローハル数の測定を通して,熱線風速計の特徴や電子計測技術,カルマン渦の重要性について理解を深める.
6.<機械力学>
①加振器を使用した梁の固有振動数測定法を理解し,梁の固有振動特性について同定検証できる.
②動ひずみゲージおよびプロッタを使用した梁の振動減衰波形に関する測定法を理解し,梁の振動減衰特性について検証できる.
7.<制御情報(光計測)>
①回折格子を用いた簡易な分光器を作成・使用することで,さまざまな光源を観察し光の特性を理解する.
②測光・測色の概念を理解し,簡単な光学実験・光計測をおこなう.
8.<伝熱工学>
①沸騰したお湯の冷却試験を実施し,温度の測定値と集中熱容量モデルによる理論式を比較検討する.
②非定常細線加熱法を利用して,異なる3種類の断熱材の熱伝導率を測定し,断熱材の熱伝導率に及ぼす密度の影響を検討する.
9.<機械工作>
①マシニングセンタ作業/テキストを使用しプログラミングの構成,作成方法,機械操作の説明を行う.各自がプログラミング,機器操作を体験し理解を深め,与えられた課題からプログラムを作成し切削する.
②溶接/テキストを使用しガス溶接・溶断,アーク溶接の基本を理解し,実習を行うことで更に理解を深める.溶接残留変形に及ぼす溶接条件要因を実習欠課等から理解する.
注意点:
各教職員の指示に従い,筆記用具と電卓やレポート用紙,グラフ用紙などを持参すること.服装は実習服の着用を義務付ける(上着のみでもよいが,ラフな格好や短パンなどの着用,サンダル履きなどは事故につながる恐れがあるので厳禁とする.).事前に教室掲示されているスケジュール表(班編成と実験テーマ)を確認すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 <流体力学>
管摩擦係数の測定実験を通して,圧力損失の考え方,層流と乱流の区別,さらに流れの可視化について理解を深める.
管摩擦のメカニズムおよび管摩擦損失計測方法,ダルシーワイズバッハの式の使い方を学ぶ.
2週 <流体力学>
球の抵抗係数の測定実験を通して,流体抵抗の考え方や計算方法,抵抗抵抗を減少させる方法について理解を深める.
流体抵抗の発生方法と流体力,流速の測定方法の理解を深め,流体抵抗係数の算出方法と使い方を学ぶ.
3週 <流体力学>
円柱のストローハル数の測定を通して,熱線風速計の特徴や電子計測技術,カルマン渦の重要性について理解を深める.
熱線風速計による流速測定を通して,計測器における応答性の重要さとカルマン渦の工学上の問題点について学ぶ.
4週 <機械加工>マシニングセンタ作業
テキストを使用しプログラミングの構成、作成方法、機械操作の説明を行う.
マシニングセンタ作業
MCプログラミングの構成を理解でき、その内容を説明できる.MC機の操作とその手順を説明できる.
5週 <機械加工>マシニングセンタ作業
各自がプログラミング、機器操作を体験し理解を深め、与えられた課題からプログラムを作成する
プログラムのシミュレーションから間違いを見つけ出し
正しく修正できる.MC機の操作とそのMC機でプログラムチェックができる.
6週 <機械加工>マシニングセンタ作業
作成したプログラムを用いて切削する。
MC機に対して作成したプログラムを用いて切削加工ができる.
7週 実験レポート作成と指導-その1 実験レポートの業務上の重要性及び研究論文との違いを理解し,網羅すべき内容と構成を理解できる
8週 <制御情報(情報システム)>
表計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を迅速かつ正確に計算による.
表計算ソフトを使って,往復スライダクランク機構の運動の状態を線図(グラフ化)することができる.
2ndQ
9週 <制御情報(情報システム)>
ユーザークレームに対応するための迅速かつ正しく実験計画を立案し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行する
ユーザークレームに対応するための実験を計画し,バーチャルシミュレータを使っての実験を実行することによって,原因を究明することができる.
10週 <材料力学>
梁のたわみ実験結果から機械的特性値を算出する.
曲げを受けるはりのひずみとたわみから縦弾性係数を算出について与えられた式で計算できる.
11週 <材料力学>
表面粗さ計から表面性状を,試験機から歯車振れ精度などの精密測定要領を理解する.
歯車精度を測定して図示する結果から歯車の精度評価することができる.表面粗さの測定器の出力から表面粗さ値を求めることができる.
12週 <制御情報(光計測)>
回折格子を用いた簡易な分光器を作成・使用することで,さまざまな光源を観察し,光の特性を理解する.
光計測の基礎から応用までを実験により理解し,実験結果に対する考察を含めてレポートにまとめることができる.
13週 <制御情報(光計測)>
測光・測色の概念を理解し,積分球を用いた簡単な光計測機器を使用して分光反射率を計測する.
光計測の基礎から応用までを実験により理解し,実験結果に対する考察を含めてレポートにまとめることができる.
14週 実験レポート作成と指導-その2 実験レポートの文章表現,構成,図表の体裁など基本事項を理解できる.
15週 実験レポート作成と指導-その3 構成,図表の体裁など基本事項を説明できる.
16週
後期
3rdQ
1週 <ロケット工学>
ロケット工学は機械工学の専門科目と学問的密接な関係があることを説明した上で,ロケット工学に関するキーテクノロジーの幾つかを座学型式で基礎を学ぶ.更に,PC を用いて姿勢制御や軌道シミュレーションなどにより制御工学やロボティックスなどの実践例として実際に練習問題に取り組み,操作及び評価方法をマスターする.
ロケット工学に関する簡単な問題が解ける.
2週 <ロケット工学>
前回学んだ知識とシミュレーション等の技術をもとに,演習課題に取り組み,結果に対して設計上の有用性を自己判断する.
軌道シミュレーションに与える条件等の重要性を認識でき,プリおよびポスト処理を含めた一連の処理ができる.
3週 <ロケット工学>
ロケットランチャーの設計要件と基本構造を理解し,要件を満足する構造検討をCAEを使って行う.
設計工学やCADの知識と操作スキルを活かし,概略的な基本構造を構造解析により表現し,それをレポートにすることができる.
4週 <機械工作>
テキストを使用しガス溶接・溶断、アーク溶接の基本を理解する.
ガス溶接・溶断、アーク溶接の基本を理解できる.
5週 <機械工作>ガス溶接・溶断
アーク溶接実習を行うことで更に理解を深める.
ガス溶接・溶断、アーク溶接実習を行うことができる.
6週 <機械工作>ガス溶接・溶断
溶接残留変形に及ぼす溶接条件要因を実習欠課等から理解する.
溶接残留変形に及ぼす溶接条件要因を実習欠課等から理解できる.
7週 実験レポート作成と指導-その4 レポートの基本事項を修得した上で,応用的な文章表現技法を理解できる.
8週 <熱工学>
スチームエンジンの運転と性能計測を行う.
熱力学や熱機関の実験について、実験準備と実験装置の操作ができる.
4thQ
9週 <熱工学>
試験結果を通して、熱力学の実用例と熱機関の作動原理や性能調査方法に学ぶ
実験内容と実験結果の整理・考察をレポートにまとめることができる.
10週 <機械力学>
加振された段付き梁の固有振動数および固有モードを測定し,測定値と理論値を比較検討する.
加振器を使用した梁の固有振動数測定法を理解し,梁の固有振動特性について同定検証できる.
11週 <機械力学>
片持ち梁の振動減衰波形を測定し,対数減衰率,減衰比および固有振動数を測定する.
動ひずみゲージおよびプロッタを使用した梁の振動減衰波形に関する測定法を理解し,梁の振動減衰特性について検証できる.
12週 <伝熱工学>
沸騰したお湯の冷却試験を実施し,温度の測定値と集中熱容量モデルによる理論式を比較検討する.
熱電対による温度測定の原理,用法および測定法を理解し,液体冷却時の温度変化より,非定常伝熱現象について検証できる.
13週 <伝熱工学>
非定常細線加熱法を利用して,異なる3種類の断熱材の熱伝導率を測定し,断熱材の熱伝導率に及ぼす密度の影響を検討する.
非定常細線加熱法による熱伝導率の測定原理および用法を理解し,断熱材の熱伝導率について検証できる.
14週 実験レポート作成と指導-その5 レポートの応用的な図・表作成方法を理解できる.
15週 実験レポート作成と指導-その6 レポートを時間節約し,効率的な仕上げる方法を理解し,実践できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4前1
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00200800100
基礎的能力0000000
専門的能力00200800100
分野横断的能力0000000