概要:
デジタルデザインコンペでは,提示されたテーマに対して,これまでに培ってきたCAD/CAEの学習をフルに利用して、実現可能な解を見つけるため,問題意識を持ってデザイン能力を発揮し,成果を報告書を作成できることを目的としている。併せて,IoT教育と題して学んだインタープリター言語の知識を活用し,教育用シングルボードコンピュータによるセンサー制御で実践することも行う。この科目は一社目の企業で大型商船の船殻設計を担当し,二社目の企業で大型商用車の製品開発につながるCAE全般を担当していた経験を活かし,製品の構造解析や流体解析などを通じて性能や品質を向上させ,開発期間を短縮を可能にしたノウハウなどを講義並びに実践形式で行うものである。
授業の進め方・方法:
プログラム演習室で統合型CAD(SolidWorks)を用い,与えられた設計条件の下で性能に優れたバーチャル設計を行う。前提科目はCAD・CAM・CAEそして流体力学や材料力学の知識である.自学自習内容は,空力特性の要件を理解すること.そして,CFD(Computer Fluid Dynamics)アプリを駆使した性能優先の作り込みを行うこと。更にIoT課題については,OJT教育的に進め,センサーを稼働させ体験型学習を行う。
成績評価方法:報告書の評価(80点),製作物の評価(20点)による総合評価とし,60点以上であれば合格とする。不合格となった者に対しては,評価事項別に59点以下の項目に対して課題等を与え,先の基準に基づき再評価する。
報告書評価基準:モデルデータ(パーツ、アセンブリ)構成、解析データの整理と評価,更にIoT教育は組み立てたセンサー稼働性も評価対象とし,これらの総合点で60点以上を合格とする。一方,
何らかの事情により,評価物等が提出・実施できない場合には評価が60点以下となる.その場合には補習を課し、それによって再評価を行う.
注意点:
専門基礎知識に裏付けされたものづくりの設計・製作をするために,各項目での準備・予習・復習が必要である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、 IoT基礎(光センサーを用いたデータ収集)
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ガイダンスの内容を理解できる。
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2週 |
IoT基礎(ポテンショメーターを用いたデータ収集) |
ポテンショメーターを説明でき,データ収集を行うことができる。
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3週 |
IoT基礎(ADコンバーターを用いたデータ収集) |
ADコンバーターを説明でき,データ収集を行うことができる。
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4週 |
IoT基礎(人感センサーを用いたデータ収集) |
人感センサーを説明でき,データ収集を行うことができる。
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5週 |
IoT応用(機械工場課題の発見とIoTを用いた解決方法提案) |
機械工場に潜む課題を顕在化させ,上述のIoT知識を駆使して,課題解決可能な対策案を提示できる。
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6週 |
数値流体解析(CFD)について,自動車の空力特性と強度耐久性の設計要件について |
数値流体解析の目的と解析アルゴリズムを理解できる。 自動車の空力特性と強度耐久性の設計要件を理解できる
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7週 |
CFDの例題を用いた操作練習 |
指導を受けながら,境界条件の付与,解析結果を表示することができる.
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8週 |
班構成,課題説明,車体設計のための解析 |
課題説明を理解し,空力特性を考慮した車体設計のための解析が遂行できる
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4thQ |
9週 |
車体設計のための解析(流体解析) |
流体解析により空力特性を考慮した車体設計のための解析が遂行できる
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10週 |
車体設計のための解析(流体解析) |
流体解析により空力特性を考慮した車体設計のための解析が遂行できる
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11週 |
車体設計のための解析(流体解析と構造解析) |
流体解析による流体力が車体に作用した場合の強度解析を解析が遂行できる
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12週 |
車体設計のための解析(流体解析と構造解析) |
流体解析による流体力が車体に作用した場合の強度解析を解析が遂行できる
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13週 |
車体設計のためのスパイラルアップ解析 |
空力特性および強度特性の両立を目指し,より洗練されたUpgradeされた車体構造を再検討することができる。
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14週 |
車体設計のためのスパイラルアップ解析 |
空力特性および強度特性の両立を目指し,より洗練されたUpgradeされた車体構造を再検討することができる。
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15週 |
報告書作成 |
要件を満たす報告書を作成できる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 4 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 4 | |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 4 | |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 4 | |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 4 | |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | |