メカトロニクス

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 メカトロニクス
科目番号 0074 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 〈教材〉適宜資料を配布する. 〈参考書・問題集〉図解 PICマイコン実習―ゼロからわかる電子制御 堀桂太郎著( 森北出版),トコトンやさしいメカトロニクスの本 (今日からモノ知りシリーズ)  三田純義著( 日刊工業新聞社),トコトンやさしいセンサの本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ) 山﨑弘郎著( 日刊工業新聞社)
担当教員 小谷 斉之

到達目標

本講義はメカトロニクスとエレクトロニクスの融合分野であるメカトロニクス技術について理解を深めることによって,技術者として自己の基盤となる専門分野の知識を修得し,それを応用する能力を身につけることを目的とする.
評価項目1:機械をコンピュータで制御する方法について説明することができる.
評価項目2:基本的なメカトロニクスシステムを設計することができる.
評価項目3:ロボットに搭載されたPICマイコンのプログラムを作成し,ロボットを自在に制御することができる.
(関連科目:電子回路,ディジタル信号処理,制御工学)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 機械をコンピュータで制御する方法について説明することができる.機械をコンピュータで高度に制御する方法について説明することができる.機械をコンピュータで制御する方法について説明することができる.コンピュータによる制御法がわからない.
評価項目2 基本的なメカトロニクスシステムを設計することができる.LED,スイッチ,マイコンおよび駆動が回路を利用した高度なメカトロニクスシステムを設計することができる.LED,スイッチ,マイコンを利用した基本的なメカトロニクスシステムを設計することができる.LED,スイッチ,マイコンを利用した基本的なメカトロニクスシステムを設計することができない.
評価項目3 ロボットに搭載されたPICマイコンのプログラムを作成し,ロボットを制御することができる.ロボットに搭載されたPICマイコンのプログラムを作成し,ロボットを自在に制御することができる.ロボットに搭載されるPICマイコンのプログラムを作成し,基本的なロボット制御ができる.PICマイコンのプログラムを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
メカトロニクスはコンピュータで動く機械システムの設計や制御に必要な知識であり,工業系産業技術の維持や発展にはなくてはならない重要な学問である.本講義の座学と実習を通して,社会に貢献できる技術者としての専門分野知識の修得とそれを応用する能力を身につけることを目指す.
授業前半では主に座学形式にて講義を行い,メカトロニクスシステムの構成要素に関する工学的な基礎知識の修得をする.
授業後半では主に実習形式にて講義を行い,メカトロニクスシステムの例としてPICマイコンを搭載した自律移動型ロボットを取り上げ,ロボットを製作するために必要な知識と,さらにマイコンのプログラミングを通してロボットを自在に制御する方法について修得をする.
授業の進め方・方法:
中間試験までの前半8回目までは座学形式による講義を実施し,自己学習のために各講義に関する演習課題を課す.
中間試験以降の後半では実際のメカトロニクスシステムを動かす実習形式の講義を実施し,自己学習のために実習内容に関する3回のレポートを課す.
合否判定:2回の定期試験の平均が100点満点中60点以上であること.
最終判定:定期試験2回(70%),レポート(30%)にて評価する.
再試験:試験の評価が100点満点中60点以上に満たない場合は,補習の後再試験をおこない,100点満点中60点以上を合格とする.
注意点:
講義ごとに配布するテキストを元にして講義と実習を行うため,教科書を指定しないが,参考書等を用いてメカトロニクスの理解を深めるように各自で努めること.
講義前半の座学において,数値計算を行う内容があるため関数電卓を準備して講義に参加してください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 メカトロニクスの概要 メカトロニクスの構成要素を説明でき,ブロック図を用いてその関係を説明できる.
2週 メカトロニクスの構成要素
DCモータ(1)
メカトロニクスの構成要素であるDCモータの構造と原理について説明できる.
3週 メカトロニクスの構成要素
DCモータ(2)
メカトロニクスの構成要素であるDCモータの駆動回路と制御方法について説明できる.
4週 メカトロニクスの構成要素
DCモータ(3)
メカトロニクスの構成要素であるDCモータの回転検出手段であるエンコーダの原理と選定方法について説明できる.
5週 メカトロニクスの構成要素
センシング(1)
メカトロニクスの構成要素であるセンサの概念と各種センサ(タッチセンサ)について説明できる。
6週 メカトロニクスの構成要素
センシング(2)
メカトロニクスの構成要素である各種センサ(光センサ,圧力センサ,ジャイロセンサ)について説明できる。
7週 メカトロニクスの構成要素
センシング(3)
メカトロニクスの構成要素である各種センサ(加速度センサ,超音波センサ,測距センサ)について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 ワンチップマイコンの開発環境の構築 ワンチップマイコンの開発環境の構築を行うことができる..
10週 ワンチップマイコンによる入出力デバイスの制御(1) ワンチップマイコンを使った入出力デバイスの回路構成とプログラム開発について説明できる。
11週 ワンチップマイコンによる入出力デバイスの制御(2) ワンチップマイコンを使った入出力デバイスの回路構成を制御できる。
12週 ワンチップマイコンによる二輪移動型ロボットの制御(1) ワンチップマイコンを使ったDCモータ制御およびセンサ測定による移動型ロボットの回路構成とプログラム開発について説明することができる。
13週 ワンチップマイコンによる二輪移動型ロボットの制御(2) ワンチップマイコンを使ってDCモータを制御することにより移動型ロボットを制御できる.
14週 ワンチップマイコンによる自律移動型ロボットの制御(1) ワンチップマイコンを使ったDCモータ制御およびセンサ測定による自立移動型ロボットの回路構成と.プログラム開発について説明することができる。
15週 ワンチップマイコンによる自律移動型ロボットの制御(2) ワンチップマイコンを使ってDCモータ制御およびセンサ測定を行うことにより自律移動型ロボットを制御できる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000