熱エネルギー工学

科目基礎情報

学校	釧路工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	熱エネルギー工学
科目番号	0112	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	機械工学分野	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	テキスト：高村淑彦他「やさしい熱計算演習」省エネルギーセンター、参考書･問題集①：斉藤武他「工業熱力学通論」日刊工業新聞社、参考書･問題集②：平田哲夫他「例題でわかる工業熱力学」森北出版、参考書･問題集③：宮部英也他「基礎力学演習工業熱力学」実教出版、参考書･問題集④：小川敏行「熱力学きほんの「き」」森北出版、参考書･問題集⑤：五十嵐一男「基礎原子力工学」国立高専機構
担当教員	川村 淳浩

到達目標

理想気体と蒸気の計算ができる。
湿り空気と熱機関の計算ができる。
化学変化を含む熱力学と燃焼の計算ができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	理想気体と蒸気の計算が正確かつ丁寧にできる。	理想気体と蒸気の計算が正確にできる。	理想気体と蒸気の計算ができない。
評価項目2	湿り空気と熱機関の計算が正確かつ丁寧にできる。	湿り空気と熱機関の計算が正確にできる。	湿り空気と熱機関の計算ができない。
評価項目3	化学変化を含む熱力学と燃焼の計算が正確かつ丁寧にできる。	化学変化を含む熱力学と燃焼の計算が正確にできる。	化学変化を含む熱力学と燃焼の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C （（技術的課題を解決できるように）　工学の幅広い基礎知識（数学，自然科学，情報技術，基礎工学）を修得し，それらを応用する能力を身につける。）

学習・教育到達度目標 D （技術者として自己の基盤となる専門分野の知識を修得し，それを応用する能力を身につける。）

JABEE d-1

教育方法等

概要:

エネルギー管理技術のうち熱分野の根幹を成す科目が熱力学、燃焼計算、伝熱工学、そして流体工学である。本科目は、民間企業と国立研究機関でバーナーやエンジンの開発・設計を担当していた教員が、その経験を活かし、熱力学の総括と、ボイラやエンジン等の燃焼計算を講義形式で授業展開し、実践的な応用力を習得させるものである。

授業の進め方・方法:

下記条件に基づき、成績評価をおこなう。
①合否判定（②最終評価）：下記による合計点が60点以上であること。
a) 中間･期末試験実施時：授業毎の提出課題（合計14通）の評価平均点×0.4＋中間･期末試験の評価平均点×0.6
b) 中間試験だけ未実施時：授業毎の提出課題（合計15通）の評価平均点×0.4＋期末試験の評価点×0.6
c) 期末試験だけ未実施時：授業毎の提出課題（合計14通）の評価平均点×0.4＋中間試験と全授業範囲を対象とした総合提出課題1通の評価平均点×0.6
d) 中間･期末試験未実施時：授業毎の提出課題（合計15通）の評価平均点×0.4＋全授業範囲を対象とした総合提出課題1通の評価点×0.6
③再試験：後期末再試験、学年末再試験ともに、授業毎の提出課題が全て提出されている条件のもと、全授業範囲を対象として事前に補習をおこない、筆記試験を実施する（または、全授業範囲を対象とした総合再提出課題2通を課す）。いずれの場合も、評価平均点が60点以上で合格。最終評価は60点とする。
④関連科目：熱力学Ⅰ（4学年）、熱力学Ⅱ（4学年）、伝熱工学（5学年）、内燃機関工学概論（専2年）

注意点:

熱分野の計算問題について、能動的かつ継続的に弱点を発見して解決する実力を鍛えるため、小ゼミ形式で多くの実践的な計算問題に取り組む授業展開です。また、エネルギー管理士国家資格の取得を目指す学生には、その学習方法や学習計画の立案に役立てることができる留意事項も解説します。
①熱力学Ⅰ、Ⅱの基本事項を復習しておくこと。自ら解く姿勢を持つこと。②関数電卓を必要とする。③予習と復習を欠かさずおこなうこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング

ICT 利用

遠隔授業対応

実務経験のある教員による授業

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	理想気体の計算演習	理想気体に関する応用計算問題を解くことができる。
		2週	理想気体の計算演習	理想気体に関する総合計算問題を解くことができる。
		3週	蒸気の計算演習	蒸気を用いる熱利用機器の応用計算問題を解くことができる。
		4週	蒸気の計算演習	蒸気を用いる熱利用機器の総合計算問題を解くことができる。
		5週	湿り空気の計算演習	湿り空気に関する応用計算問題を解くことができる。
		6週	熱機関の計算演習	熱機関の応用計算問題を解くことができる。
		7週	熱機関の計算演習	熱機関の総合計算問題を解くことができる。
		8週	中間試験:実施する	実施できない場合：湿り空気に関する総合計算問題を解くことができる。
	4thQ
		9週	化学変化を含む熱力学	反応熱、理論空気量、理論火炎温度の説明と基本計算ができる。
		10週	化学変化を含む熱力学	反応熱、理論空気量、理論火炎温度の説明と応用計算ができる。
		11週	化学変化を含む熱力学	反応熱、理論空気量、理論火炎温度の説明と総合計算ができる。
		12週	燃焼計算	化学式を用いる基本燃焼計算ができる。
		13週	燃焼計算	化学式を用いる応用燃焼計算ができる。
		14週	燃焼計算	化学式を用いる総合燃焼計算ができる。
		15週	燃焼計算	化学式を用いる複合燃焼計算ができる。
		16週	期末試験:実施する	実施できない場合：全授業範囲を対象とした総合提出課題1通を課す。

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	60	0	0	0	40	0	100
専門的能力	60	0	0	0	40	0	100
	0	0	0	0	0	0	0