科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 国語
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気工学分野 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 新編国語総合(東京書籍)、配布プリント、国語辞典、漢和辞典、国語便覧、漢字問題集
担当教員 小田島 本有

到達目標

古今の言語文化に触れることをとおして、文章を正しく読み解くことができ、また明瞭に音読することができるようになること。現代日本語の丁寧かつ正確な表記ができるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 文章の論理的な読解ができる。文章を論理的に読解することができ、その内容を他の主題につなげて総合的に考察し、表現できる。文脈にしたがい、文章が伝えようとすることを理解することができる。誤った解釈に陥り、文章表現の要点が把握できない。
評価項目2 読み手を意識した明瞭な音読ができる聞き手の理解を助ける明瞭かつ正確な発音で言語表現を音読することができる。聞き取りが可能な音量でほぼ正確に言語表現を音読することができる。不明瞭な発音しかできず、また不正確な音読に終始する。
評価項目3 現代日本語の丁寧かつ正確な表記ができる。常用漢字のすべてを丁寧かつ正確に表記することができるとともに、日本語表記の規則を理解し、それにしたがった表記を実践できる。常用漢字の7割以上について正しい表記ができる。表記上の規則が理解できる。不正確な文字認識が見られたり、丁寧さに欠けるところがある。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 あらゆる学問の根本として国語の重要性が叫ばれつつある。また、社会人に必須なものとしてコミュニケーション能力は欠かすことができない。この授業ではその基礎力を養うことを主眼として、「読む」「書く」ことの徹底と、「話す」「聴く」ことの訓練を進めていきたい。とりわけ社会科との関連性がある。
授業の進め方・方法:
 前期は週4時間、後期は週2時間の授業。教科書を使った講義形式の授業と表記トレーニングを実施する。なお、成績評価は定期試験の成績(84%)と読書レポート(10%)、表記トレーニングの提出物(6%)により総合評価を行い、60点以上を合格とする。読書レポートの提出が遅れた場合、遅れた日数に応じて減点の対象とする。未提出の場合は国語の単位を認めない。再試験は前期末、後期末、学年末に実施し、60点以上を合格とする。
注意点:
 教科書、ノートはもちろんのこと、この他に国語辞典、漢和辞典、便覧はいつも用意して授業に臨むこと。週1時間は表記トレーニングを実施するが、その提出を心がけて欲しい。その際に自己チェックの甘い学生には再提出を求める。なお、表記トレーニングの未提出は減点の対象とする。さらに夏休みの課題として読書レポートの提出を義務づけるが、未提出の学生には国語の単位を与えないので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
随想「ルリボシカミキリの青」(3)
表記トレーニング(1)
一年間の授業の予定をしっかり把握することができる。
随想を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
2週 随想「ルリボシカミキリの青」(1)
小説「とんかつ」(2)
表記トレーニング(1)
随想を味わい、表現を理解することができる。
三浦哲郎の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
3週 小説「とんかつ」(3)
表記トレーニング(1)
三浦哲郎の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
4週 小説「とんかつ」(2)
詩「空をかついで」(1)
表記トレーニング(1)
三浦哲郎の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
詩を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
5週 詩「二十億光年の孤独」(1)
詩「冬が来た」(2)
表記トレーニング(1)
詩を味わい、表現を理解することができる。
高村光太郎の生涯を知り、詩を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
6週 小説「羅生門」(3)
表記トレーニング(1)
芥川龍之介の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
7週 小説「羅生門」(3)
表記トレーニング(1)
芥川龍之介の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
8週 前期中間試験を実施しない
2ndQ
9週 小説「羅生門」(3)
表記トレーニング(1)
芥川龍之介の文学史的位置を知り、小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
10週 古文「児のそら寝」(3)
表記トレーニング(1)
『宇治拾遺物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
11週 古文「児のそら寝」(1)
古文「絵仏師良秀」(2)
表記トレーニング(1)
『宇治拾遺物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
12週 短歌「その子二十」(3)
表記トレーニング(1)
与謝野晶子や石川啄木の文学史的位置を知り、短歌を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
13週 短歌「その子二十」(3)
表記トレーニング(1)
与謝野晶子や石川啄木の文学史的位置を知り、短歌を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
14週 小説「ほおずきの花束」(3)
表記トレーニング(1)
小説を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
15週 小説「ほおずきの花束」(1)
古文「伊勢物語」(2)
表記トレーニング(1)
小説を味わい、表現を理解することができる。
『伊勢物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
16週 前期末試験を実施する
後期
3rdQ
1週 答案返却と解説(1)
古文「伊勢物語」(1)
試験の解説を通して的確な解答の仕方について理解することができる。
『伊勢物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
2週 古文「伊勢物語」(1)
表記トレーニング(1)
『伊勢物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
3週 古文「伊勢物語」(2) 『伊勢物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
4週 漢文の基礎(1)
表記トレーニング(1)
漢文の基礎知識を把握し、訓読ができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
5週 漢文の基礎(1)
漢文「故事」(1)
漢文の基礎知識を把握し、訓読ができる。
「故事」を味わい、表現を理解することができる。
6週 漢文「故事」(1)
表記トレーニング(1)
「故事」を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
7週 漢文「故事」(2) 『伊勢物語』の文学史的位置を知り、古文を味わい、表現を理解することができる。
8週 後期中間試験を実施する
4thQ
9週 答案返却と解説(1)
漢文「故事」(1)
試験の解説を通して的確な解答の仕方について理解することができる。
「故事」を味わい、表現を理解することができる。
10週 漢文「故事」(1)
表記トレーニング(1)
「故事」を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
11週 評論「未来をつくる想像力」(2) 評論を味わい、表現を理解することができる。
12週 評論「未来をつくる想像力」(1)
表記トレーニング(1)
評論を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
13週 評論「未来をつくる想像力」(1)
随想「待つということ」(1)
評論を味わい、表現を理解することができる。
随想を味わい、表現を理解することができる。
14週 随想「待つということ」(1)
表記トレーニング(1)
随想を味わい、表現を理解することができる。
原稿用紙に正しい表記方法で書き写すことができる。
15週 随想「りんごのほっぺ」(2)
随想を味わい、表現を理解することができる。
16週 後期末試験を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合84001600100
基礎的能力84001600100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000