電気回路IA

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気回路IA
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「電気回路の基礎」第3版(森北出版)西巻正郎・ 森武昭・荒井俊彦著 、副教材:「よく分かる電気と数学」第2版(森北出版) エレクトロニクス教育研究会編 、参考書:「できる!電気回路演習」(森北出版)高木浩一・佐藤秀則・猪原哲共著、参考書:「ドリルと演習 基礎物理学」(電気書院)川村康文編 、参考書:「電気回路論」[3版改訂](電気学会)平山博・大附辰夫共著
担当教員 齋藤 誠紀

到達目標

電流・電圧・電力・電力量について説明できる.
抵抗と電源のみからなる直流回路の電流・電圧・消費電力等を計算できる.
正弦波交流を扱う基礎として,フェーザ表示・複素数表示された複素数の加減乗除を計算できる.
正弦波交流波形の実効値・周期・周波数・角周波数・位相を計算できる.また,直流分を含む矩形波電圧の実効値を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電流・電圧・電力・電力量を電荷の流れやエネルギーといった物理的な概念と結びつけて理解し説明でき,簡単な計算ができる.電流・電圧・電力・電力量を説明でき,簡単な計算ができる. 電流・電圧・電力・電力量について説明できない.
評価項目2オームの法則,キルヒホッフの法則,鳳・テブナンの法則を説明でき,それらを用いて直流回路の電流・電圧・電力等を計算できる.オームの法則,キルヒホッフの法則を説明でき,それらを用いて簡単な直流回路の電流・電圧・電力等を計算できる.オームの法則,キルヒホッフの法則の法則を用いて,簡単な直流回路の電流・電圧・電力等を計算できない.
評価項目3複素数表示,フェーザ表示を上手く使い分けて計算でき,正弦波交流と複素数の関わりについて説明できる.複素数表示,フェーザ表示を上手く使い分けて計算できる.複素数表示,フェーザ表示の計算ができない.
評価項目4正弦波交流に加え,直流分を含む矩形波電圧の周期・周波数・角周波数・最大値・実効値を計算できる.さらに,実効値の意味を説明できる.正弦波交流に加え,直流分を含む矩形波電圧の周期・周波数・角周波数・最大値・実効値を計算できる. 正弦波交流の周期・周波数・角周波数・最大値・実効値を計算できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
目標:電気技術者の基礎知識である電気回路の解析方法と計算技術を習得する。
概要(1)直流回路の解析方法と計算技術を習得する.
  (2)交流回路の解析に必要な基礎知識を習得する.
授業の進め方・方法:
(1)授業は教科書に沿って進める.授業を中心に予習・復習を重視して学習すること.ノート作成は必修であ
る.
(2)教科書の章末にある演習問題,および,授業中に提示する課題を自ら解き,レポート課題にして提出する.
(3)授業やレポート課題の理解度を確認するために,確認テストを実施する.
定期試験 100% 授業態度 ±10%
合否判定:4回の定期試験の結果の平均が60点以上
最終評価:4回の定期試験の結果の平均(100%)と授業態度(±10%)との合計
再試験の合否判定:60点以上
2学年以降における回路学習の基礎となる科目なので,しっかりと学習し,基礎知識の習得と回路解析手法
の修得を行ってほしい.なお,教科書を持参しない,ノートを取らない,居眠りをするといった行為は,
欠席と同等に扱う.
前関連科目:数学,物理
後関連科目:電気回路Ⅰ(3年),電子計算機,電子回路,電気機器,電気工学実験等
注意点:
特に無し。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. ガイダンス
2週 電気回路と基礎電気量1 電流・電圧・電力・電力量の定義を説明できる.
3週 電気回路と基礎電気量2 電流・電圧・電力・電力量の定義を説明できる.
4週 電気回路と基礎電気量3 電流・電圧・電力・電力量の定義を説明できる.
5週 回路要素の基本的性質1 回路要素(電気抵抗,インダクタンス,キャパシタンス)の端子電圧と端子電流の関係を説明できる.
6週 回路要素の基本的性質2 回路要素(電気抵抗,インダクタンス,キャパシタンス)の端子電圧と端子電流の関係を説明できる.
7週 回路要素の基本的性質3 回路要素(電気抵抗,インダクタンス,キャパシタンス)の端子電圧と端子電流の関係を説明できる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 直流回路の基本1 直列抵抗による分圧計算,並列抵抗による分流計算ができる.直流電源から負荷抵抗への最大電力の供給条件(整合条件)を誘導できる.
10週 直流回路の基本2 直列抵抗による分圧計算,並列抵抗による分流計算ができる.直流電源から負荷抵抗への最大電力の供給条件(整合条件)を誘導できる.
11週 直流回路の基本3 直列抵抗による分圧計算,並列抵抗による分流計算ができる.直流電源から負荷抵抗への最大電力の供給条件(整合条件)を誘導できる.
12週 直流回路網1 Y-△変換を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
13週 直流回路網2 Y-△変換を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
14週 直流回路網3 Y-△変換を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
15週 直流回路網4 Y-△変換を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 直流回路網の基本定理1 網目電流法を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
2週 直流回路網の基本定理2 網目電流法を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
3週 直流回路網の基本定理3 網目電流法を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝電流を計算できる.
4週 直流回路網の諸定理1 鳳・テブナン定理を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝路電流を計算できる.
5週 直流回路網の諸定理2 鳳・テブナン定理を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝路電流を計算できる.
6週 直流回路網の諸定理3 鳳・テブナン定理を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝路電流を計算できる.
7週 直流回路網の諸定理4 鳳・テブナン定理を用いて,抵抗ブリッジ回路の枝路電流を計算できる.
8週 後期中間試験 正弦波交流の実効値と絶対平均値の定義を説明できる.二つ以上の正弦波交流の位相関係を説明できる.
4thQ
9週 正弦波交流1 正弦波交流の実効値と絶対平均値の定義を説明できる.二つ以上の正弦波交流の位相関係を説明できる.
10週 正弦波交流2 正弦波交流の実効値と絶対平均値の定義を説明できる.二つ以上の正弦波交流の位相関係を説明できる.
11週 正弦波交流3 正弦波交流の実効値と絶対平均値の定義を説明できる.二つ以上の正弦波交流の位相関係を説明できる.
12週 正弦波交流4 正弦波交流の実効値と絶対平均値の定義を説明できる.二つ以上の正弦波交流の位相関係を説明できる.
13週 正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示1 正弦波交流の電圧,電流をフェーザで表示し,そのフェーザ図を描ける.
14週 正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示2 正弦波交流の電圧,電流をフェーザで表示し,そのフェーザ図を描ける.
15週 正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示3 正弦波交流の電圧,電流をフェーザで表示し,そのフェーザ図を描ける.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000±1000100
分野横断的能力0000000