科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語
科目番号 0025 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気工学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『国語総合』(教育出版)、『現代文A 改訂版』(大修館書店)、『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)、『ロンリのちから』(三笠書房)、『増補版 大人のための国語ゼミ』(筑摩書房)
担当教員 加藤 岳人

到達目標

 コミュニケーション能力の基礎力を養い、「読む」「書く」「話す」「聴く」、それぞれの能力を総合的に生かすことができる。また、教材を通じて人類の文化にも触れ、幅広い視野に立って物事を考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「読む」「書く」能力を十分に生かし総合的に活用することができる。「読む」「書く」能力を一定程度生かして活用することができる。「読む」「書く」能力を生かして活用することができない。
評価項目2「話す」「聴く」能力を十分に生かし総合的に活用することができる。「話す」「聴く」能力を一定程度生かして活用することができる。「話す」「聴く」能力を生かして活用することができない。
評価項目3人類の文化に触れ、幅広い視野に立って物事を考え、十分に表現することができる。人類の文化に触れ、それなりの視野に立って物事を考え、表現することができる。人類の文化に触れ、幅広い視野に立って物事を考え、表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 あらゆる学問の根本として国語の重要性が叫ばれつつある。また、社会人に必須なものとしてコミュニケーション能力は欠かすことはできない。この授業ではその基礎力を養うことを主眼として、「読む」「書く」ことの徹底と、「話す」「聴く」ことの訓練を進めていきたい。とりわけ社会科の科目との関連性がある。
授業の進め方・方法:
 前期は週4時間のうち、3時間は教科書を使った講義形式の授業、1時間は表記練習を実施する。後期は週2時間を教科書の読解にあてるが、隔週で表記練習を実施する。成績評価は定期試験の成績(84%)と読書レポート(10%)、表記練習などの提出物(6%)により総合評価を行い、60点以上を合格とする。読書レポートの提出が遅れた場合、遅れた日数に応じて減点の対象とする。再試験は前期末、後期末、学年末に実施し、前記の定期試験における成績と置き換え再計算した結果、60点以上となる場合は合格(60点)とする。
注意点:
 教科書、ノートはもちろんのこと、この他に国語辞典・漢和辞典(電子辞書を含む)、便覧はいつも用意して授業に臨むこと。表記課題・読書レポートなどの提出物は期日を守るよう心がけること。表記課題における自己添削の内容によっては、再提出を求めることがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス、随想「『きっと叶いますよ』」(小川洋子) 授業の目的や進め方、評価方法など、学習活動の要諦が理解できる。筆者の経験に基づく感想や意見の内容を理解することができる。
2週 随想「『きっと叶いますよ』」(小川洋子)、古文「つれづれなるままに」(『徒然草』序段) 筆者の経験に基づく感想や意見の内容を理解することができる。重要な古語の意味を正しく捉え、筆者の執筆動機を理解できる。   
3週 古文「丹波に、出雲といふ所あり」(『徒然草』第二三六段) 重要な古語の意味を正しく捉え、登場人物の心情の変化と主題が理解できる。 
4週 古文「丹波に、出雲といふ所あり」(『徒然草』第二三六段)、古文「平宣時朝臣、老の後」(『徒然草』第二一五段) 重要な古語の意味を正しく捉え、時代背景をふまえて、登場人物の心情の変化と主題が理解できる。
5週 古文「平宣時朝臣、老の後」(『徒然草』第二一五段)、評論「家族化するペット」(山田昌弘) 重要な古語の意味を正しく捉え、時代背景をふまえて、登場人物の心情の変化と主題が理解できる。社会の現状を視野に入れたうえで、筆者の論理展開や主張を理解できる。
6週 評論「家族化するペット」(山田昌弘) 社会の現状を視野に入れたうえで、筆者の論理展開や主張を理解できる。
7週 評論「家族化するペット」(山田昌弘) 社会の現状を視野に入れたうえで、筆者の論理展開や主張を理解できる。
8週 前期中間試験を実施しない
2ndQ
9週 小説「山月記」(中島敦)、表記練習第1回 登場人物の心情描写に見られる特徴を的確に捉え、翻案小説の技法と効果を理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。     
10週 小説「山月記」(中島敦)、表記練習第2回 登場人物の心情描写に見られる特徴を的確に捉え、翻案小説の技法と効果を理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
11週 小説「山月記」(中島敦)、古文「祇園精舎」(『平家物語』巻一)、表記練習第3回 登場人物の心情描写に見られる特徴を的確に捉え、翻案小説の技法と効果を理解できる。対句表現や和漢混淆文のリズムに注意し、古文を正しく解釈できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
12週 古文「木曽の最後」(『平家物語』巻九)、表記練習第4回 対句表現や和漢混淆文のリズムに注意し、登場人物の言動の意味が理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
13週 古文「木曽の最後」(『平家物語』巻九)、表記練習第5回 対句表現や和漢混淆文のリズムに注意し、登場人物の言動の意味が理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。
14週 古文「横笛」(『平家物語』巻十)、評論「情報の力関係」(佐藤雅彦)、表記練習第6回 登場人物の言動の意味が理解できる。論理的な文章における具体例をあげることの効果を確かめ、情報の在り方について理解を深めることができる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
15週 評論「情報の力関係」(佐藤雅彦) 論理的な文章における具体例をあげることの効果を確かめ、情報の在り方について理解を深めることができる。 
16週 前期末試験を実施する
後期
3rdQ
1週 小説「ざしきわらし」(吉本ばなな)、表記練習第7回 登場人物の描かれ方の特徴を捉え、心情の諸相を理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。
2週 小説「ざしきわらし」(吉本ばなな) 登場人物の描かれ方の特徴を捉え、心情の諸相を理解できる。
3週 小説「ざしきわらし」(吉本ばなな)、表記練習第8回 登場人物の描かれ方の特徴を捉え、心情の諸相を理解できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
4週 小説「ざしきわらし」(吉本ばなな) 登場人物の描かれ方の特徴を捉え、心情の諸相を理解できる。
5週 古文「筒井筒」(『伊勢物語』第二三段)、表記練習第9回 重要な古語の意味を正しく捉え、和歌を含めた文学表現を正確に解釈できる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。   
6週 古文「筒井筒」(『伊勢物語』第二三段) 重要な古語の意味を正しく捉え、和歌を含めた文学表現を正確に解釈できる。 
7週 古文「筒井筒」(『伊勢物語』第二三段) 重要な古語の意味を正しく捉え、和歌を含めた文学表現を正確に解釈できる。 
8週 後期中間試験を実施する
4thQ
9週 答案返却・解説、表記練習第10回 後期中間試験の内容を振り返り、理解を深めることができる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。
10週 評論「和の思想、間の文化」(長谷川櫂) 対比的論述の方法を読み取り、日本文化と他国の文化の違いについて理解を深めることができる。
11週 評論「和の思想、間の文化」(長谷川櫂)、表記練習第11回 対比的論述の方法を読み取り、日本文化と他国の文化の違いについて理解を深めることができる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。
12週 評論「和の思想、間の文化」(長谷川櫂) 対比的論述の方法を読み取り、日本文化と他国の文化の違いについて理解を深めることができる。
13週 評論「和の思想、間の文化」(長谷川櫂)、表記練習第12回 対比的論述の方法を読み取り、日本文化と他国の文化の違いについて理解を深めることができる。現代日本語を丁寧かつ正確に表記できる。 
14週 漢文「論語・孟子」 漢語の意味を正しく捉え、古代の儒家思想について理解することができる。
15週 漢文「論語・孟子」 漢語の意味を正しく捉え、古代の儒家思想について理解することができる。
16週 後期末試験を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合840001600100
基礎的能力840001600100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000