応用数学A

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 応用数学A
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気工学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 基礎解析学(改訂版) 矢野健太郎・石原繁 共著 (裳華房)必要に応じて、1~3年の教科書・問題集を参考にする。
担当教員 澤柳 博文,村上 公一,佐藤 穆,加藤 順司

到達目標

フーリエ級数を求めることが出来る。フーリエ級数の性質を用いて関連する級数を求めることが出来る。
フーリエ変換とフーリエ積分を求めることが出来る。フーリエ積分を用いて無限積分を求めることが出来る。
定義式や変換表でラプラス変換できる。変換表で逆変換できる。ラプラス変換で微分方程式を解くことが出来る。
ベクトルの微分積分、勾配、発散、回転、線積分、面積分を求められる。発散定理、ストークスの定理を利用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろな関数のフーリエ級数を求められる。性質(パーセバルの等式を含む)を用いて関連する級数が求められる。一次関数のフーリエ級数が求められる。性質を用いて関連する級数を求められる。フーリエ級数が求められない。性質を用いた扱いが出来ない。
評価項目2いろいろな関数のフーリエ変換とフーリエ積分を求められる。フーリエ積分を用いて無限積分を求められる。一次関数や指数関数のフーリエ変換とフーリエ積分を求められる。フーリエ積分を用いて無限積分を求められる。一次関数や指数関数のフーリエ変換とフーリエ積分を求められない。フーリエ積分を用いて無限積分を求められない。
評価項目3定義式や変換表でラプラス変換できる。変換表で逆変換できる。ラプラス変換で微分方程式を解ける。(デルタ関数、単位関数、畳み込みを含む)定義式を使って簡単な関数をラプラス変換できる。変換表を用いてラプラス変換・逆変換できる。ラプラス変換で微分方程式を解ける。ラプラス変換できない。変換表で逆変換できない。ラプラス変換で微分方程式を解けない。
評価項目4三重積、ベクトルの微分積分、勾配、発散、回転、線積分、面積分を求められる。発散定理、ストークスの定理を利用できる。ベクトルの微分積分、勾配、発散、回転、線積分、面積分を求められる。発散定理、ストークスの定理を利用できる。ベクトルの微分積分、勾配、発散、回転、線積分、面積分を求められない。発散定理、ストークスの定理を利用できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
フーリエ級数・変換、ラプラス変換、ベクトル解析は、多くの工学系
専門科目を学ぶ上で必要となる応用数学の項目である。この授業で
は、これらの基礎を理解し、基本的な計算をできるようにする。
授業の進め方・方法:
習熟度により標準クラスと基本クラスに分ける。標準クラスの試験の
み100点満点である。試験の結果により、年度途中で所属クラスを変
えることがある。(詳細は年度当初の授業でシラバスと共に説明す
る。)
定期試験のほかに4回の単元テストを行う。また、適宜レポートを課
すことがある。
定期試験(MEDJ共通試験)と授業時間に行う単元試験等の平均点で評
価する。それが60点を越えた場合は、授業態度、レポート・課題点な
どを、基準の範囲内(+-10%)で加味する。再試については補足文書参照
3年までの数学を十分に習得していることが必要である。数学があま
り得意でない学生や3年までの数学が十分習得できていない学生は、
予・復習などをしっかりすること。
関連科目:1~3年数学、各種専門科目(特に制御工学、通信工学、電磁
気学など)
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
・.フーリエ級数とは
・偶関数・奇関数
・偶関数・奇関数の性質を用い、積分が計算できる。
2週 ・周期2πのフーリエ級数 ・フーリエ級数の意味が分かり、2π周期の周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
3週 ・一般周期のフーリエ級数 一般周期の周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
4週 ・フーリエ余弦級数・正弦級数 ・余弦級数、正弦級数を求めることができる。
5週 ・単元試験(1)
・フーリエ級数の収束
・フーリエ級数が表わすグラフを描ける。
6週 ・フーリエ級数の収束定理の応用 ・フーリエ級数の収束定理を用いて、いろいろな級数の値が出せる。
7週 ・項別積分 ・項別積分を使い、フーリエ級数が導ける。
8週 前期中間試験:実施する
2ndQ
9週 ・フーリエ積分、フーリエ変換と逆変換 ・フーリエ積分の意味を理解し、フーリエ変換ができる。また、逆変換し関数が積分表示できる。
10週 ・フーリエ余弦変換・正弦変換 ・余弦変換、正弦変換ができる。
11週 ・フーリエ積分の性質
・単元試験(2)
・フーリエ積分の収束定理を用いていろいろな積分の値が出せる。
12週 ・ラプラス変換の定義
・簡単な関数のラプラス変換
・定義に従いラプラス変換ができる。
13週 ・ラプラス変換のその性質
・変換表を用いたラプラス変換
・変換表とラプラス変換の性質を用いてラプラス変換ができる。
14週 ・逆変換 ・変換表や部分分数分解などを用いてラプラス逆変換ができる。
15週 ・定数係数線形微分方程式の解法 ・ラプラス変換を用いて定数係数線形微分方程式が解ける。
16週 前期期末試験:実施する
後期
3rdQ
1週 ・空間ベクトル
・ベクトルの代数
・空間ベクトルの表示方法を理解し、大きさ、方向余弦などが求められる。
2週 ・内積と外積 ・内積、外積の定義が分かり、計算が出来る。ベクトルのなす角、平行四辺形の面積などが出せる。
3週 ・ベクトル関数
・ベクトルの微分・積分
・ベクトルの微分積分が出来る。
4週 ・ベクトルの微分・積分2
・単元試験(3)
・積の微分、部分積分などいろいろな微分積分の計算が出来る。
5週 ・スカラー場と勾配
・方向微分係数
・勾配や方向微分係数の意味がわかり、計算が出来る。
6週 ・ベクトル場の発散・回転 ・発散と回転の計算が出来る。
7週 ・ベクトル場の発散・回転2 ・ラプラシアンなど、勾配、発散、回転が関わる計算が出来る。
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 ・空間曲線 ・空間曲線をベクトル表示し、接単位ベクトル、弧長が求められる。
10週 ・スカラー場とベクトル場の線積分 ・スカラー場とベクトル場の線積分の計算が出来る。
11週 ・曲面
・単元試験(4)
・曲面をベクトル表示し、面積素、法単位ベクトル、面積が出せる。
12週 ・スカラー場の面積分 ・スカラー場の面積分が計算できる。
13週 ・ベクトル場の面積分 ・ベクトル場の面積分が計算できる。
14週 ・発散定理 ・発散定理の意味を理解し、必要に応じて計算に利用できる。
15週 ・ストークスの定理 ・ストークスの定理の意味を理解し、必要に応じて計算に利用できる。
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力1000000±10100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000