送配電工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 送配電工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「送配電の基礎 第2版」山口純一、中村各、湯地敏史 共著(森北出版)/「よくわかる送配電工学」田辺茂 著(電気書院)、「送配電」前川幸一郎、荒井聰明 共著(東京電気大学出版局)、「送電・配電」道上勉 著(電気学会)、「送配電工学」道上勉 著(電気学会)
担当教員 鈴木 俊哉

到達目標

1.三相交流の基礎を理解し、基本的な計算ができる。
2.送電線・配電線の電気的特性および設備構成を理解する。
3.電力系統における故障発生時の電気的現象を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三相交流の基礎を理解し、基本的な計算ができる。三相交流の基礎を理解し、基本的な計算 が理解できる。三相交流の基礎を理解できない。
評価項目2送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解し、数学的な定式化に基づく 定量的な評価ができる。送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解し、数学的な定式化に基づく 定量的な評価が理解できる。送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解できない。
評価項目3電力系統における故障発生時の電気的現象を理解し、数学的な定式化に基づく定量的な評価ができる。電力系統における故障発生時の電気的現 象を理解し、数学的な定式化に基づく定 量的な評価が理解できる。電力系統における故障発生時の電気的現象を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
発電所で作られた電気を工場や家庭などに届ける電気設備が送電線・配電線である。
この送電線・配電線が、電力系統として、どのように構成され、
運用されているのか理解できることを第一の目標とする。
また送電線・配電線は重要なライフラインの1つであり、
災害発生時などに復旧が急がれる重要な役割を担っていることから、
電気技術全般に関連する事項についても理解を深める。
授業の進め方・方法:
第3学年の電気回路Iで学ぶ対称三相交流の正確な理解が大前提となるので、十分に復習しておくこと。
授業は教科書に沿って行われるが、理解定着のための問題を宿題として課すので、必ず自分で解くこと。

前関連科目:電気回路1(第3学年)、電気機器1(第3学年)
後関連科目:エネルギー変換工学(第5学年)

成績評価方法:
合否判定:2回の定期試験の得点を各50点満点に換算し、合計点数60点以上を合格とする。
最終評価:合否判定に用いた得点が最終評価点となる。
再試験は60点以上を合格とする。
注意点:
数学を多用するので難しい科目だと思いますが、
分からないことがあれば教員に質問するなどして、解決していきましょう。
電験の認定に必要な科目。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
電力系統と三相交流
この科目の目的、日程について理解できる。
電力系統の概要と三相交流の基本を理解できる。
2週 配電方式と変圧器 配電方式の概要と変圧器の基本を理解できる。
3週 配電線路の計算 配電線路の基本的な特性量を計算できる。
4週 配電線路の保護装置 配電線路の保護装置の仕組みについて理解できる。
5週 送電線路の線路定数 送電線路の線路定数を計算できる。
6週 送電線路の電気的特性 送電線路の電気的特性を理解できる。
7週 電力円線図 電力円線図を理解し、それを利用した計算ができる。
8週 後期中間試験 60点以上をとる。
4thQ
9週 故障計算法(第1回) %インピーダンス法、単位法を理解できる。
10週 故障計算法(第2回) 対称座標法を理解できる。
11週 故障計算方法(第3回) 具体的な故障計算例を理解できる。
12週 第3高調波および中性点接地 第3高調波が発生する仕組みを理解できる。
種々の中性点設置方式の特徴を理解できる。
13週 安定度 定態安定度と過渡安定度を理解できる。
14週 直流送電 直流送電の概要について理解できる。
15週 演習 問題演習を行う。
16週 後期期末試験 60点以上をとる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000