電気磁気学II

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学II
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電気磁気学(第2版・新装版)」(森北出版)安達三郎,大貫繁雄共著/「演習電気磁気学(新装版)」(森北出版)大貫繁雄,安達三郎共著、「基礎電磁気学(改訂版)」(電気学会)山口昌一郎著、「電気磁気学(3版改訂)」(電気学会)山田直平,桂井誠共著、「電気磁気学問題演習詳解」(電気学会)山田直平,桂井誠共著
担当教員 鈴木 俊哉

到達目標

1.真空中の静磁界の法則を理解し、法則にもとづいた計算ができる。
2.磁性体の性質や磁気回路についての法則を理解し、法則にもとづいて計算ができる。
3.電磁誘導の数学的な定式化を理解し、法則にもとづいた計算ができる。
4.マクスウェル方程式を理解し、方程式にもとづいた計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1真空中の静磁界、電磁力についての数学 的に定式化された法則を理解し、それに もとづいた計算ができる。真空中の静磁界、電磁力についての数学 的に定式化された法則を理解し、それに もとづいた計算が理解できる。真空中の静磁界、電磁力についての数学 的に定式化された法則を理解できない。
評価項目2磁性体の性質、磁化、磁気回路について 数学的に定式化された法則を理解し、そ れにもとづいた計算ができる。磁性体の性質、磁化、磁気回路について 数学的に定式化された法則を理解し、そ れにもとづいた計算が理解できる。磁性体の性質、磁化、磁気回路について 数学的に定式化された法則を理解できな い。
評価項目3電磁誘導の法則、インダクタンス、磁界 のエネルギーについて数学的に定式化さ れた法則を理解し、それにもとづいた計 算ができる。電磁誘導の法則、インダクタンス、磁界 のエネルギーについて数学的に定式化さ れた法則を理解し、それにもとづいた計 算が理解できる。電磁誘導の法則、インダクタンス、磁界 のエネルギーについて数学的に定式化さ れた法則を理解できない。
評価項目4マクスウェルの方程式、電磁波の数学的 な定式化を理解し、数学的な操作、計算 ができる。マクスウェルの方程式、電磁波の数学的 な定式化を理解し、数学的な操作、計算 が理解できる。マクスウェルの方程式、電磁波の数学的 な定式化を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「電流の周りに磁界がどのように生じるか」、「磁界中に電流が存在するとき、どのような力が働
くか」という電流・磁界の基本法則を理解する。ついで、磁性体と磁化、電磁誘導、インダクタン
ス、及び電磁波の基礎事項までを学習する。
授業の進め方・方法:
第3学年の電気磁気学で学んだ内容が前提となるので、十分に復習しておくこと。数学・物理と関
係の深い教科なので、並行して学習をすること。授業は教科書に沿って進める。授業を中心に復習
を重視して学習すること。原則として毎回、復習用の課題を出すので、次回の授業までに自分で解くこと。

前関連科目:電気磁気学(第3学年)、電気機器1(第3学年)
後関連科目:電磁波工学(第5学年)、通信工学(第5学年)

成績評価方法:
合否判定:4回の定期試験の得点のそれぞれを25点満点の点数に換算し、その合計の得点が60点以上あれば合格とする。
最終評価:合否判定に用いた得点が最終評価点となる。
再試験は60点以上を合格とする。
注意点:
数学を多用するので難しい科目だと思いますが,分からないことがあれば教員に質問するなどして
解決していきましょう.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 磁界
電流による磁界と磁束
電流が流れると、その周りに磁界(磁束)が生じることが理解
出来る。
アンペアの右ねじの法則について説明が出来る。
2週 ビオ・ザバールの法則(1回目) ビオ・ザバールの法則について説明が出来、その適用も出来る
3週 ビオ・ザバールの法則(2回目) ビオ・ザバールの法則について説明が出来、その適用も出来る
4週 アンペアの周回積分の法則(1回目) アンペアの周回積分の法則について説明が出来、それを用いて
問題を解くことが出来る。
5週 アンペアの周回積分の法則(2回目) アンペアの周回積分の法則について説明が出来、それを用いて
問題を解くことが出来る。
6週 電磁力(1回目) 電磁力の意味を理解し、磁界中の電流に働く電磁力を求めるこ
とが出来る。
7週 電磁力(2回目) 電磁力の意味を理解し、磁界中の電流に働く電磁力を求めるこ
とが出来る。
8週 前期中間試験 60点以上をとる。
2ndQ
9週 物質の磁気的性質
磁化の強さと磁化電流
物質の磁気的性質を説明できる。
磁化の強さと磁化電流について説明が出来る。
10週 磁界の強さと透磁率 磁界の強さと透磁率について説明が出来る。
11週 磁気回路 磁気回路の意味を理解し、磁気回路の計算が出来る。
12週 強磁性体の磁化 強磁性体の磁化について説明が出来る。
13週 磁石と磁極 磁石と磁極について説明が出来る。
14週 ファラデーの法則
導体の運動による起電力(1回目)
ファラデーの法則を説明出来る。
導体の運動による起電力を求めることが出来る。
15週 導体の運動による起電力(2回目)
渦電流
表皮効果
導体の運動による起電力を求めることが出来る。
渦電流について説明が出来る。
表皮効果について説明が出来る。
16週 前期期末試験 60点以上をとる。
後期
3rdQ
1週 自己および相互インダクタンス 自己誘導、相互誘導について説明が出来、自己インダクタンス
、相互インダクタンスの値を求めることが出来る。
2週 インダクタンスの接続 2つのコイルを接続したときの合成インダクタンスの値を求め
ることが出来る。
3週 磁界のエネルギー(1回目) 磁界のエネルギー密度について説明が出来る。
4週 磁界のエネルギー(2回目) 磁界のエネルギー密度について説明が出来る。
5週 インダクタンスの計算(1回目) 色々な場合に、自己および相互インダクタンスの計算が出来る
6週 インダクタンスの計算(2回目) 色々な場合に、自己および相互インダクタンスの計算が出来る
7週 インダクタンスの計算(3回目) 色々な場合に、自己および相互インダクタンスの計算が出来る
8週 後期中間試験 60点以上をとる。
4thQ
9週 変位電流 変位電流について理解し、求めることが出来る。
10週 マクスウェルの方程式 マクスウェルの方程式の意味が理解出来る。
11週 電磁波(1回目) マクスウェルの方程式の微分形を導出出来る。電磁波の伝播
を表す方程式を導出出来る。
12週 電磁波(2回目) マクスウェルの方程式の微分形を導出出来る。電磁波の伝播
を表す方程式を導出出来る。
13週 平面電磁波(1回目) 平面電磁波の性質を理解出来、その説明が出来る。
14週 平面電磁波(2回目) 平面電磁波の性質を理解出来、その説明が出来る。
15週 ポインチングベクトル ポインチングベクトルの意味を理解し、その説明が出来る。
16週 後期期末試験 60点以上をとる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000