通信工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 通信工学
科目番号 0073 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 通信工学概論(第3版)(森北出版)
担当教員 佐川 正人

到達目標

1.標本化定理についてフーリエ級数を用いて説明できる.
2.アナログ通信方式の原理が説明できる。
3.各種ディジタル通信方式の原理と特徴が説明できる。
4.信号の各種多重化について違いを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標本化定理と周波数スペクトラムについてフーリエ級数を用いて説明できる.標本化定理についてフーリエ級数を用いて説明できる.標本化定理についてフーリエ級数を用いて説明できない.
評価項目2主なアナログ通信方式の原理が理解でき、信号波の式,周波数スペクトラムを説明出来るアナログ通信方式の原理と特徴が説明できる。アナログ通信方式の概念が説明できない。
評価項目3各種ディジタル通信方式の原理と特徴が分類できる。各種ディジタル通信方式の原理と特徴が説明できる。各種ディジタル通信方式の概念が説明できない。
評価項目4信号の各種多重化について違いを理解できる。信号の各種多重化について違いを説明できる。信号の多重化の概念が説明できない。
評価項目5通信モデルにおける各種変調・復調方式の分類ができる。通信モデルにおける変調・復調の役割が説明できる。通信モデルにおける変調・復調の概念が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信技術はIT社会を支える基幹技術の一つであり,非常に広い分野にまたがる基礎的技術の総体系からなる.この科目ではアナログ通信方式,ディジタル通信方式の原理を中心に,通信理論の基本的な事項を学び,信号の多重化,OFDMなどの新しい変調方式につても学習する.
授業の進め方・方法:
講義中心でありる.授業を進めるにあたっては「信号」「変調」「復調」を理解するため,高度な数学的手法が求められる.特にフーリエ級数に関する学力は必須である.
前関連科目:応用数学 後関連科目:電気工学実験Ⅳ
教科書を参考にしながら随時プリントを配布する.プリントは再配布しない.
合否判定:定期試験が60点以上であること.
最終評価:定期試験の点数で評価する.
再試験の評価方法:再試験の点数が60点以上をもって「可」とする.
注意点:
例年,履修取り下げが多い科目である.2020年度の合格者は1人だけである。
選択科目であることを十分に理解し,どうしても必要であれば選択すること.
フーリエ級数を良く理解していなければ学習(単位修得)は不可能に近い.
教員は大電力振幅変調送信機の開発に携わってきたため,本科目の学習・修得には電力に関する知識を必要とする.よって,三相交流に対する十分な知識はあるものとして,講義をおこなう.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.ガイダンス「通信方式とは」 通信方式の基本的事項が理解できる
2週 2.電気通信システムの基本構成 電気通信システムの基本構成が理解できる
3週 3.電力と利得 電力と利得の関係が理解できる
4週 4.電気通信で扱う情報,信号の多重化 電気通信で扱う情報や信号の多重化の原理を理解できる
5週 5.通信における情報量と,信号波の時間領域と周波数領域での表現 通信における情報量と,信号波の時間領域と周波数領域をフーリエ級数を用いて表現できるとこを理解できる
6週 6.振幅変調(1) 振幅変調の原理が理解できる
7週 6.振幅変調(2) 振幅変調の原理が理解できる
8週 7.伝送路,空中線 各種伝送路の違いおよび空中線の違いが理解できる
4thQ
9週 8.通信における擾乱 通信における擾乱を理解できる
10週 9.デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラム(1) デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラムの原理が理解できる
11週 9.デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラム(2) デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラムの原理が理解できる
12週 9.デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラム(3) デジタル信号,デジタル変調,標本化定理,周波数スペクトラムの原理が理解できる
13週 10.振幅変調送信機 振幅変調送信機の原理が理解できる.
14週 11.角度変調,位相変調,周波数変調 角度変調,位相変調,周波数変調の原理が理解できる
15週 12.新しい通信方式 新しい通信方式の特徴について理解できる
16週 (期末試験) (期末試験)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000