制御工学II

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学II
科目番号 0099 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 授業の進め方参照
担当教員 千田 和範

到達目標

1.特性方程式による安定判別法と周波数に基づく安定判別法を理解する.
2.制御性能を過渡応答と周波数応答から評価し,定常特性を理解する.
3.制御系の設計法を理解し,補償回路の設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1システムに応じて適した安定判別法を適用し,解析できる与えられた伝達関数から特性方程式を求め,安定判別法を適用できる.制御系の特性方程式から安定判別できない.
評価項目2一般的な物理システムの制御性能を過渡応答と周波数応答から評価し,定常特性を理解する.基本的な例題の制御性能を過渡応答と周波数応答から評価し,定常特性を理解する.過渡応答や周波数応答を導出できない
評価項目3仕様に従った補償回路の設計ができる与えられた補償回路の計算ができる制御系の設計法を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学では,前年度の制御工学のラプラス変換から制御系の周波数応答特性までの古
典制御理論をベースに,制御系の安定性,制御性能の評価から制御系の保障回路設計に
関する解析手法の理解を目的とする.
本校教育目標 D:100 %
JABEE教育目標 新基準: d1
授業の進め方・方法:
授業の進め方
履修にあたり,基本的な物理系,電気回路系の現象を扱うため,基礎力学,アナログ電気回路理論の基礎知識を有していること.また,解析を行う上で,微分方程式などの数学の基礎知識を必要とするので各自復習しておいて欲しい.また,一回の講義につき90分程度,重要事項の確認や計算問題の復習を行い,課題に取り組むこと.

コメント
問題の解法を単に丸暗記するのではなく,制御系の概念や表現方法など,制御工学の基礎となる重要な点を確実に理解し,様々な問題に適用できるような力を身につけて欲しい.

成績評価
成績評価は定期試験100%
合否判定:2回の定期試験の平均が60点以上.
最終評価:2回の定期試験の平均(100%)
再試合否:再試験の点数が60点以上を合格とする

前関連科目 4年制御工学,4年応用数学,4年応用物理,4年学生実験III
後関連科目 専攻科1年制御工学特論

・教科書 基礎と実践 制御工学入門 横山修一 他 コロナ社
・参考書 システム制御(I),(II) 村崎憲雄 オーム社
     Scilabで学ぶシステム制御の基礎 橋本洋志他 オーム社
     演習で学ぶ基礎制御工学 森泰親 森北出版
注意点:
特になし

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル軌跡1 一次遅れ系のベクトル軌跡を描くことができる
2週 ベクトル軌跡2 高次の伝達関数のベクトル軌跡を描くことができる
3週 安定判別法1
ラウスの安定判別を用いて安定判別を行うことができる.
4週 安定判別法2 ラウス表が特殊な場合になるシステムについて,
ラウスの安定判別を用いて安定判別を行うことができる.
5週 安定判別法3 フルビッツの安定判別を用いて安定判別を行うことができる.
6週 安定判別法4 フルビッツの安定判別法を用いて安定条件を満たす制御器を設計できる
7週 総合演習1 電験3種, ないし2種など実践的な問題を解くことができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 安定判別法5 ナイキストの安定判別を用いて安定判別を行うことができる.
10週 安定判別法6
ナイキストの安定判別法を用いて仕様を満たす制御器を設計できる
11週 定常応答の特性解析 与えられたサーボ系の定常偏差を求めることができる
12週 過渡特性 2時標準系の過渡特性を計算できる
13週 補償回路1 位相進み補償器,位相遅れ補償器の計算ができる
14週 制御系設計1 制御系CADを用いて,システムの応答を求めることができる
15週 制御系設計2 制御系CADを用いてシステム同定やPID制御系の設計を行うことができる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000