電磁波工学a

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電磁波工学a
科目番号 0102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「電波工学」 安達三郎,佐藤太一 共著 森北出版
担当教員 加藤 順司

到達目標

(1)高周波伝送路を伝搬する電圧・電流波の性質を説明できる.
(2)空間を伝搬する平面電磁波の性質を説明できる.
(3)電気ダイポールアンテナの構造と基本特性を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝送線路の等価回路と線路方程式から波動方程式を求めることができ、伝線路のインピーダンスの式を導くことができる.高周波伝線路の数式から物理的意味を理解して説明することができる.伝送線路の線路方程式から波動方程式を求めることができ、伝線路のインピーダンスの式を導くことができる.高周波伝線路の数式を理解して一般的な問いに答えることができる.伝送線路の線路方程式から波動方程式を求めることができない.伝線路のインピーダンスの式を導くことができない.高周波伝線路の性質及び物理的意味を理解できず問いに答えることができない.
評価項目2マクスウェルのファラデの法則とアンペアの法則から電磁波の波動方程式を導くことができる.その一般解,特殊解から平面波の式を導き物理的意味を説明することができる.マクスウェルのファラデの法則とアンペアの法則から電磁波の波動方程式を導くことができる.平面波の式を理解し一般的な問いに答えることができる.マクスウェル・ファラデの法則とアンペアの法則から電磁波の波動方程式を導くことができない.平面波の式を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(1)目標:伝送路および空間を伝搬する波動として,電磁波の基本的な性質が理解できること.
(2)概要:次の項目について説明する.
     (1)高周波伝送路の理論と実際 
     (2)平面電磁波の導出とその基本的な性質
     (3)アンテナの基本的な諸特性
授業の進め方・方法:
(1)授業は座学中心に進める.
(2)電気磁気学で学んだファラデの法則とアンペアの法則を理解を必要とする.
(3)数学で学ぶ線積分,面積分,2階定数係数常微分方程式の解法を復習しておくこと.
自学自習(60時間)については,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
合否判定:2回の定期試験の結果の平均が60点以上
最終評価:2回の定期試験の結果の平均(100%)と授業態度(±10%)との合計
再試験の合否判定:60点以上
注意点:
(1)電波エネルギが空間を伝搬している状態を電気的にイメージできるようになって欲しい.
(2)定期試験では関数電卓の持ち込みを可能としている.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
高周波伝送路
各種の高周波伝送路の構造と特徴を説明できる.平衡形線路と不平衡形線路の構造と特徴を説明できる.
2週 高周波伝送路 各種の高周波伝送路の構造と特徴を説明できる.平衡形線路と不平衡形線路の構造と特徴を説明できる.
3週 分布定数線路の解析 高周波伝送路の基礎方程式を作りその解を誘導できる.
4週 分布定数線路の解析 高周波伝送路の基礎方程式を作りその解を誘導できる.
5週 分布定数線路の解析 高周波伝送路の基礎方程式を作りその解を誘導できる.
6週 分布定数線路による整合 反射波を生じい整合回路の仕組みを説明できる.
7週 スミスチャート スミスチャートの原理を理解して具体的に使用できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 導波管の伝送特性 方形導波管の構造と基本モードの諸特性を説明できる.
10週 基礎電磁方程式 積分表示されたマクスウェルの電磁方程式の電気的な意味を説明できる.
11週 平面電磁波 空間を伝搬する平面電磁波の電気的特性を説明できる.
12週 電気ダイポールアンテナ 電気ダイポールアンテナの構造と基本的な電気特性を説明できる.
13週 電気ダイポールアンテナ 電気ダイポールアンテナの構造と基本的な電気特性を説明できる.
14週 アンテナの基本的な電気特性 指向性,偏波,入力インピーダンス,反射損失,利得,実効面積,実効長を説明できる.
15週 線状アンテナ ダイポールアンテナの構造と基本特性を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気静電エネルギーを説明できる。4後11,後12,後13,後14,後15
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4後10,後11
磁気エネルギーを説明できる。4後11,後12,後13,後14,後15
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4後10,後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力0000000
専門的能力90001000100
分野横断的能力0000000