電磁気学I

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電磁気学I
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 テキスト  小塚 洋司: 電気磁気学(森北)参考書安達,大貫:電気磁気学(森北) 演習電気磁気学(森北) 金古:電磁気学の基礎と演習(学献社)後藤 他:詳解電気磁気学演習(共立)
担当教員 斉藤 直輝

到達目標

1 真空中の電界,電位などの数式的な取り扱いができる.
2 クーロンの法則に基づく計算ができる.
3 ガウスの定理を理解し,計算できる.
4 誘電体中の電場,電位などの数式的な取り扱いができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1真空中の電界,電位について数式的に理解し,空間的な場と対応づけて把握し取り扱うことができる.真空中の電界,電位について数式的に理解し,取り扱いができる.真空中の電界,電位についての数式的な表現が理解できない.
評価項目2実際の場を理解したうえでクーロンの法則を適用し計算ができる. クーロンの法則に基づく計算ができる.クーロンの法則が理解できない.
評価項目3ガウスの定理を電気力線と対応付けて理解し計算することができる.ガウスの定理を電気力線と対応付けて理解できる.ガウスの定理が理解できない.
評価項目4誘電体中および真空中の電場,電位の違いを理解し,空間的な場と対応付けて把握し,数式的に取り扱うことができる.誘電体中および真空中の電場,電位の違いを理解し数式的に取り扱うことができる.誘電体中および真空中の電場,電位の違いが理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第2 学年までに学習した電圧,電流の概念を発展させ,電界,磁界といった場の概念を理解する.電場や磁場に関わる諸現象を物理的,数学的に捉えることによって,その本質と電子工学のつながりを理解する.第3 学年では主に静電界について学習する.
授業の進め方・方法:
合否判定:2回の定期試験の結果の平均が60
点以上であること.最終評価:2回の定期試験の結果の平均(100%)とする.
合否判定で「否」の者については,再試験を行う.再試験の点数が60点以上で合格とする.
注意点:
内容が抽象的なので,その描像を自分なりにイメージするよう努力する.そのために高校物理で学習する力学の基礎,エネルギ保存則,電荷,クーロン力のイメージをつかんでおくとよい.また,偏微分,積分といった3 学年の数学で学習する内容が必要であり,難しく感じられる部分もあるが,演習問題を数多く解くことで,ある程度対応できる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ○ベクトル解析の基礎(2)
・ベクトル演算子による簡単な計算ができる.
2週 ○電荷とクーロンの法則(1)
・数個の電荷の間に働くクーロン力を計算できる.
3週 ○電界(3)
・1 個の電荷により生じる電界の計算ができる.
4週 ○電気力線(1)
・電気力線から電界のイメージをつかめる.
5週 ○仕事とエネルギー(1)
・仕事とエネルギーに関するイメージを持てる.
6週 ○電位と電界(2)
・電位と電界を相互に計算できる.
7週 ○真空中のガウスの定理(概念と計算)(3)
・ガウスの定理の説明ができる.
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 ○ガウスの定理による計算(2)
・ガウスの定理を用いた簡単な電界の計算ができる.
10週 ○電気双極子,電気二重層による電場(3)
・電気双極子によって生ずる電場を計算できる.
11週 ○導体と静電界(2)
・導体と電界の特徴を理解している.
12週 ○電位係数(1)
・電位係数の特徴を理解している.
13週 ○誘電体と誘電率(2)
・コンデンサを例にして誘電体の説明ができる.
14週 ○静電容量(2)
・任意の物体の静電容量の計算方法を理解している.
15週  ・平行平板コンデンサ ・任意の場合
・分極のイメージを定性的に説明できる.
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。2
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。2
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。2
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力600000060
分野横断的能力400000040