電子工学実験I

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子工学実験I
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学分野 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:使用しない.資料を配付する.副読本:「電子回路」(コロナ社)文部省検定 工業055     「ダイオード&トランジスタがわかる本」中山昇著(CQ出版)         「改訂版電子回路のしくみ」と基本」 小峯龍男他著(技術評論社)
担当教員 山形 文啓,大前 洸斗

到達目標

オームの法則を理解する
ダイオードの特性を理解する
トランジスタの特性を理解する
ディジタルICの使用法を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
オームの法則を理解するオームの法則に関する応用的実験が理解できるオームの法則に関する標準的実験が理解できるオームの法則に関する基本的実験が理解できない
ダイオードの特性を理解するダイオードの特性に関する応用的実験を理解できるダイオードの特性に関する標準的実験を理解できるダイオードの特性に関する基本的実験が理解できない
トランジスタの特性を理解するトランジスタの特性に関する応用的実験を理解できるトランジスタの特性に関する標準的実験を理解できるトランジスタの特性に関する基本的実験が理解できない
ディジタルICの使用法を理解する ディジタルICの使用法に関する応用的実験を理解できるディジタルICの使用法に関する標準的実験を理解できるディジタルICの使用法に関する基本的実験を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子工学の基礎を実験を通して学び,応用に役立てることができるようになることがこの授業の第一の目的である.将来,専門分野での応用に役立つ応用力を涵養することも目的である.実験を通して電子工学やもの作りの楽しさを体験するとともに,測定器の使い方,基本的素子の特性を理解して,簡単なトランジスタ回路を作製できることを目標としている.この授業では,テキストに従って回路製作,特性測定を行い,実験レポートを作成し提出する.
授業の進め方・方法:
実験に必要な講義はHR教室で行い,実験は電子応用実験室で行なう.実験テキスト,「電子工学基礎」の教科書,ノート,レポート用紙(A4),方眼紙(1mmm),電卓を持参すること.
回路設計基礎演習で学んだ知識を確実にしておくこと.平行して学ぶ電子工学基礎の内容は実験を進めていく上で必須である.
合否判定:すべてのレポートが,提出されていること.かつそれぞれのチェックシートの評価がすべて60点以上であること.提出期限に間に合わなかったレポートの評点は60点を最高点とする.
最終評価:チェックシートに基づく評価.[100%]
注意点:
回路製作の楽しさを味わえるように進めて行くつもりですが,実験には真剣に取り組みましょう.半田ゴテで火傷をしたり,思わぬ怪我をすることが無いように注意してください.床に落ちているもので怪我をすることがあります.上履きは必ず持参して下さい.レポートはしっかりと期限内に出しましょう.レポートはこれまでに学んだ知識を活用すると共に,自ら参考書などで調べて作成しましょう.実験の末終了部分については放課後の実験室が開いている時間を利用しておこないましょう.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業内容のガイダンス,レポートの書き方 実験内容および注意事項を理解し,今後の実験に役立てることができる.
2週 可変抵抗と分圧回路(1) 前期開講の専門科目で学んだ知識を活用して可変抵抗と抵抗を組み合わせて分圧回路を構成できる.
3週 可変抵抗と分圧回路(2) 前期開講の専門科目で学んだ知識を活用して可変抵抗と抵抗を組み合わせて分圧回路を構成できる.
4週 可変抵抗と分圧回路(3) 前期開講の専門科目で学んだ知識を活用して可変抵抗と抵抗を組み合わせて分圧回路を構成できる.
5週 抵抗,ダイオードの特性(1) 抵抗とダイオードのV-I特性を測定し,結果について電子工学基礎で学んだ知識を基に説明できる.
6週 抵抗,ダイオードの特性(2) 抵抗とダイオードのV-I特性を測定し,結果について電子工学基礎で学んだ知識を基に説明できる.
7週 トランジスタの静特性(1) トランジスタの静特性を測定し,特性について説明できる.
8週 トランジスタの静特性(2) トランジスタの静特性を測定し,特性について説明できる.
4thQ
9週 トランジスタの静特性(3) トランジスタの静特性を測定し,特性について説明できる.
10週 トランジスタによる交流増幅(1) トランジスタによる増幅回路を作製できる.また,トランジスタの動作点,バイアス,直流負荷,交流負荷線の知識を説明できる.
11週 トランジスタによる交流増幅(2) トランジスタによる増幅回路を作製できる.また,トランジスタの動作点,バイアス,直流負荷,交流負荷線の知識を説明できる.
12週 トランジスタによる交流増幅(3) トランジスタによる増幅回路を作製できる.また,トランジスタの動作点,バイアス,直流負荷,交流負荷線の知識を説明できる.
13週 ディジタルIC回路(1) ディジタルICを使用した回路を作成できる.また,ディジタルICの簡単な動作を説明できる.
14週 ディジタルIC回路(2) ディジタルICを使用した回路を作成できる.また,ディジタルICの簡単な動作を説明できる.
15週 ディジタルIC回路(3) ディジタルICを使用した回路を作成できる.また,ディジタルICの簡単な動作を説明できる.
16週 後期期末試験:実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2後1,後2,後3,後4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2後1,後2,後3,後4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後1,後2,後3,後4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後1,後2,後3,後4
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2後2,後3,後4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2後10,後11,後12,後13,後14,後15
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。2後2,後3,後4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。2後2,後3,後4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。2後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。2後5,後6
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。2後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ディジタルICの使用方法を習得する。4後13,後14,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。1後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000