制御工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 制御工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 〈教科書〉 「基礎システム制御工学」土谷武士,江上正 共著(森北出版) 〈教材〉 「制御工学」下西二郎,奥平鎮正 共著(コロナ社), 「制御工学」西村正太郎 編,北村新三,武川公,松永公廣 共著(森北出版), 「制御工学の基礎」田中正吾 編,山口静馬,和田憲造,清水光 共著(森北出版)
担当教員 渡邊 駿

到達目標

1)ラプラス変換を用いてシステムの伝達関数を求めることができる
2)ブロック線図を用いてシステムを表現することができる
3)過渡応答法を用いてシステムの過渡特性について解析することができる
4)周波数応答法を用いてシステムの周波数特性について解析することができる
5)安定性判別法を用いシステムの安定性について解析することができる
6)PID制御系から定常特性について説明することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換を用いてシステムの状態方程式から伝達関数を求めることができるラプラス変換を用いてシステムの微分方程式から伝達関数を求めることができるラプラス変換を用いてシステムの伝達関数を求めることができない
評価項目2ブロック線図を用いてシステムの入出力関係を表現することができ,等価変換ができるブロック線図を用いてシステムの入出力関係を表現することができるブロック線図を用いてシステムを表現することができない
評価項目3過渡応答法としてステップ応答法とインパルス応答法を用いてシステムの過渡特性について解析することができ,時定数と制動係数,固有角周波数を求めることがきる過渡応答法としてステップ応答法とインパルス応答法を用いてシステムの過渡特性について解析することができる過渡応答法を用いてシステムの過渡特性について解析することができない
評価項目4周波数応答法を用いてシステムの周波数特性についてナイキスト線図とボード線図により解析することができ,遮断角周波数を求めることがきる周波数応答法を用いてシステムの周波数特性についてナイキスト線図とボード線図により解析することができる周波数応答法を用いてシステムの周波数特性について解析することができない
評価項目5安定性判別法としてラウス-フルヴィッツの安定判別法とナイキスト線図を用いシステムの安定性について解析することができ,システムを安定化する極を求めることがきる安定性判別法としてラウス-フルヴィッツの安定判別法とナイキスト線図を用いシステムの安定性について解析することができる安定性判別法を用いシステムの安定性について解析することができない
評価項目6P制御とPI制御,PID制御から定常特性とそれぞれの制御の違いについて説明することができるPID制御系のP制御とPI制御から定常特性について説明することができるPID制御系から定常特性について説明することができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
フィードバック制御の概念と構成方法,ブロック線図や伝達関数,安定判別法など線形制御技術の基礎知識を学習し,古典制御理論に関する基礎知識を習得する.
授業の進め方・方法:
〈授業の進め方について〉
座学形式
〈必要な用具について〉
筆記用具,電卓
〈前提知識について〉
微分方程式,ラプラス変換,電気回路など
〈成績評価項目について〉
定期試験,課題(1回以上)
〈合否判定について〉
合格条件:2回の定期試験(前期中間試験と前期末試験)の平均点が60点以上
〈成績評価方法について〉
合格条件を満たした者は定期試験平均点か定期試験8割と小テストと課題2割で計算した点数の大きい方が最終成績
〈再試験評価方法について〉
合格条件を満たさない者は60点未満の定期試験(前期中間試験のみか前期末試験のみ,前期中間試験と前期末試験の両方)に再試験を課し,再試験の全てが60点以上で合格(最終成績60点)
〈関連科目について〉
応用数学
注意点:
課題は期限までに提出すること.
「制御」はロボットに限らず,工場のライン,計測系,回路系,生体等の様々な分野に及ぶ.日常生活における無意識の動作も制御系として説明できる.制御することの物理的意味と数学的表現の関係,具体的な制御系の解析と設計,制御性能の改善について,理解を深めてほしい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 フィードフォワード制御とフィードバック制御 フィードフォワード制御とフィードバック制御の概説と違いについて説明することができる.
2週 フィードバック制御の有効性 フィードバック制御により内部パラメータの変化や外乱の影響を低減できることを数式を使って説明することができる.
3週 フィードバック制御の有効性 ブロック線図で表現されるフィードバックシステムの等価変換をすることがができる.
4週 フィードバック制御の構造と要素 フィードバック制御の構造と構成要素について説明することができる.
5週 伝達関数 ラプラス変換を用いて微分方程式から伝達関数を求めることができる.
6週 ブロック線図 ブロック線図を用いてシステムの入出力を表現することができる.
7週 過渡応答法 システムの過渡特性についてステップ応答を用いて説明することができる.
8週 周波数応答法 システムの周波数伝達関数を求めることができる.
2ndQ
9週 ナイキスト線図 ナイキスト線図によりシステムの周波数特性を調べることができる.
10週 ボード線図 ボード線図によりシステムの周波数特性を調べることができる.
11週 安定性 フィードバックシステムの安定判別法について説明することができる.
12週 ラウス-フルヴィッツの安定判別法 システムの安定性についてラウス-フルヴィッツの安定判別法を使って調べることができる.
13週 ナイキストの安定判別法 システムの安定性についてナイキストの安定判別法を使って調べることができる.
14週 PID制御 PID制御系について説明することができる.
15週 PID制御 PID制御系の設計から定常偏差を求めることができる.
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4前6
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000