ディジタル信号処理

科目基礎情報

学校	釧路工業高等専門学校	開講年度	平成31年度 (2019年度)
授業科目	ディジタル信号処理
科目番号	0035	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	電子工学分野	対象学年	5
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	教科書「ディジタル信号処理」森北，「フィルタの解析と設計」コロナ社（４学年の電子回路Ⅲの教科書）参考図書「ディジタルフィルタデザイン」昭晃堂，「CAI ディジタル信号処理」コロナ社，「ユーザーズディジタル信号処理」東京電機大出版局　他，ディジタル信号処理に関する書籍多数．
担当教員	中村隆

到達目標

１アナログとディジタルの違いを論理的・数学的に説明できる．
２ブロック図を用いたディジタル信号の処理回路の解析ができる．
３ディジタル信号のフーリエ変換ができ，物理的な意味を説明できる．
４アナログ等価ディジタルフィルタの設計ができる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	アナログとディジタルの違いについて，自ら例を提示し，電子回路・論理回路における信号の流れを示しながら，数学的な取り扱いを説明できる．	与えられた信号例について，アナログからディジタルへの変換，ディジタルからアナログの再生を説明できる．	アナログ信号とディジタル信号の区別ができない．
評価項目2	差分方程式や伝達関数が与えられた時に，ブロック図を構成し，任意の信号入力に対する出力を計算できる．	ブロック図と入力信号が与えられた時に，出力信号を計算できる．	ブロック図における信号の流れを理解できない．
評価項目3	任意の信号のＤＦＴを計算し，その信号の周波数成分解析ができる．	与えられた信号のＤＦＴを計算できる．	時間信号と周波数解析の関係が理解できない．
評価項目4	与えられた仕様に基づき，アナログ等価ディジタルフィルタを設計し，時間応答，周波数応答を解析できる．	与えられた仕様に基づき，与えられた手法でアナログ等価ディジタルフィルタの係数計算ができる．	ディジタルフィルタの基本原理が理解できない．

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明

JABEE d-1 説明

教育方法等

概要:

ディジタル信号処理の基礎について学習する．フィルタ回路をテーマとして，ディジタ
ル信号処理の基礎，ディジタル信号を扱う際の注意事項から，再帰形・非再帰形フィル
タまでについて学ぶ．さらに，アナログフィルタに等価なフィルタの設計を行い，ディ
ジタル信号処理の基礎について学ぶ．

授業の進め方・方法:

論理回路や数値解析で学んできた論理的・離散的な数値の取り扱いを基礎として，信号の離散化から演算処理の手法までを学び，電子回路で学習したフィルタ回路のディジタル化を行う．
ディジタル信号処理は，アナログ信号処理とは全く異なる概念である．
現代の電子機器のほとんどがディジタル回路であることを考慮し，ディジタルで信号を
扱う，という重要な技術の基礎を学ぶこと．
隔週程度の間隔で課題を課す．
合否判定：2 回の定期試験の結果の平均が60 点以上であること．
最終成績：2 回の定期試験の結果の平均に対して，提出課題の評価，授業への
積極的参加の評価（±10点）を加減する．ただし，６０点を下回ることはない．
合否判定で「否」の者に対しては再試験を課す．再試験の成績が60点以上の場合，最終
成績を60点とする．
ディジタルの世界の入口に立つことが第一の目的である．ディジタル信号処
理の重要性を認識し，学習してほしい．
前関連科目：論理回路，電子回路
後関連科目：制御工学，メカトロニクス

注意点:

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	信号処理とは	信号処理の基本的事項が理解できる
		2週	ディジタル信号処理の基礎	アナログとディジタルの違い，ディジタル信号を扱う際の基本的事項が理解できる
		3週	z 変換	z 変換について理解し，簡単な系に応用できる
		4週	離散時間システム	z変換を用いて系を理解し，計算できる．ブロック図によって系を表現できる．
		5週	離散時間システム	z変換を用いて系を理解し，計算できる．ブロック図によって系を表現できる．
		6週	離散時間システム	z変換を用いて系を理解し，計算できる．ブロック図によって系を表現できる．
		7週	離散時間システム	z変換を用いて系を理解し，計算できる．ブロック図によって系を表現できる．
		8週	前期中間試験:実施する
	2ndQ
		9週	DFT とFFT	ディジタル信号のフーリエ変換の物理的意味がわかる
		10週	IIRフィルタとFIRフィルタ	ディジタルフィルタの基本的構成が理解できる
		11週	インパルス不変変換	インパルス不変変換によるフィルタ設計ができる
		12週	インパルス不変変換	インパルス不変変換によるフィルタ設計ができる
		13週	インパルス不変変換	インパルス不変変換によるフィルタ設計ができる
		14週	双1 次変換	双1 次変換によるフィルタ設計ができる
		15週	双1 次変換	双1 次変換によるフィルタ設計ができる
		16週	前期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	100	0	0	0	0	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	100	0	0	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0