数学II

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 数学II
科目番号 0037 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 : ベクトル・行列・行列式/徹底演習 (森北出版)補助教材 : 2年の数学Bで使用した教科書      新編高専の数学2問題集(森北出版)
担当教員 澤柳 博文

到達目標

行列式の変形を行いその値などを求められる。
行列による変換、行列の変形ができ、関係する行列や数値が求められる。
固有値、固有ベクトルを求め、対角化とその応用ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列式の変形や展開が出来、値が求められる。連立方程式を解く、逆行列を求める、などに応用できる。行列式の変形や展開が出来、値が求められる。連立方程式を解く、逆行列を求める、などに使える。行列式の変形や展開が出来ない。
評価項目2逆行列、行列のべき、行列の階数が求められる。一次変換ができ、変換による像と核の次元が求められる。逆行列、行列のべき、行列の階数が求められる。一次変換ができる。逆行列、行列のべき、行列の階数が求められない。一次変換ができない。
評価項目3固有値、固有ベクトルを求められる。行列の対角化ができ、2次形式の標準化や行列のべきの応用問題に適用できる。固有値、固有ベクトルを求められる。行列の対角化ができ、2次形式の標準化や行列のべきに応用ができる。固有値、固有ベクトルを求められない。対角化とその応用ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
大学編入(高専専攻科進学を含む)を目指す学生、あるいは、さらに数学を深く学びたいという学生を
対象に、線形代数(ベクトル、行列、行列式)の分野について、実際の編入問題をもとに詳しい解説を

する。



授業の進め方・方法:
第2学年の「数学B」で学んだ知識を前提に、先へ進む。毎時間演習をするので、時間内でできない問
題は各自やること。試験の間違いを訂正したやり直しレポートを提出すること。
定期試験の平均点で評価する(100%)。試験成績が60点以上の場合、授業態度などを10%までの範
囲で加減する。科目の性格上、再試験は行わない。
数学の専門的な理論を背景にした、かなり高度な内容も含まれるので、単に計算ができるだけでなく、
その意味についても理解できるように努め、さらにあとで復習することが大切である。
関連科目:2年数学、各種専門科目
注意点:
この科目は進級・卒業に関係ない選択科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・置換と行列式の定義 ・行列式の定義を書ける。置換に対応する項が分かる。
2週 ・行列式の性質(1) ・行列式の性質を用いて行列式を変形できる。
3週 ・行列式の性質(2) ・行列式の展開ができる。変形と展開を用いて行列式の値を求められる。
4週 ・行列式の因数分解 ・行列式の変形と展開を用いて行列式の因数分解が出来る。
5週 ・連立方程式の解法:クラメルの公式 ・連立方程式をクラメルの公式で解ける。自明でない解があるか判定できる。
6週 ・連立方程式の解法:掃き出し法 ・連立方程式を掃き出し法で解ける。解が一意でないときの連立方程式を解ける。
7週 ・行列の基本的操作 ・可換な行列が求められる。任意の行列を対称行列と交代行列の和に分解できる。
8週 前期中間試験:実施する
2ndQ
9週 ・余因子と逆行列の公式 ・正則を判定し、余因子を用いた公式で逆行列を求めることができる.
10週 ・逆行列:掃き出し法 ・掃き出し法で逆行列を求めることができる.
11週 ・行列のべき(1) ・正方行列のべきを、数学的帰納法で求めることができる。
12週 ・行列のべき(2) ・正方行列のべきを、ハミルトン・ケーリーの定理を利用して求めることができる。
13週 ・ベクトルの一次独立、一次従属 ・ベクトルが互いに一次独立か否か判定ができる。一次従属の時に一次結合で表せる。
14週 ・行列のランク(1) ・行列のランクが求められる。
15週 ・行列のランク(2) ・連立方程式の係数行列と拡大係数行列のランクを求め、解を調べられる。
16週 前期期末試験:実施する
後期
3rdQ
1週 ・1次変換(1) ・簡単な一次変換の行列を求められる。
2週 ・1次変換(2) ・直交変換の表現行列を理解し、直交変換が出来る。
3週 ・1次変換(3) ・逆行列の存在と逆変換の意味を理解し、逆変換で図形の変換ができる。
4週 ・固有値と固有ベクトル(1) ・固有値と固有ベクトルの意味を理解し、2次の行列でそれらを求めることができる。
5週 ・固有値と固有ベクトル(2) ・3次以上の行列で固有値と固有ベクトルを求めることができる。
6週 ・固有値と固有ベクトル(3) ・固有値が重解となる場合の固有ベクトルが求められる。
7週 ・対称行列の対角化 ・直交行列を用いて対称行列を対角化できる。
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 ・行列の対角化(1) ・対称行列及び非対称行列の対角化ができる。
10週 ・行列の対角化(2) ・重解の場合の対角化ができる。対角化出来ない場合の判定ができる。
11週 ・対角化の応用:行列のべき ・対角化を用いて行列のべきを求められる。
12週 ・2次形式の標準化(1) ・対称行列の対角化を応用して2次形式の標準化ができる。
13週 ・2次形式の標準化(2) ・対角化を用いて2次形式を標準化し、それを用いた応用ができる。
14週 ・ベクトル空間と部分空間 ・部分空間の判定ができる。
15週 ・ベクトル空間と次元定理 ・写像fについてIm(f)とKer(f)の次元を求めることができる。
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力1000000±10100