電子工学実験II

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子工学実験II
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:電子工学科で作成した実験書を使う。参考書:コロナ社 電子回路、コロナ社 基礎電子回路、オーム社 電子回路(1)(2)等
担当教員 松本 和健,山形 文啓,山田 昌尚

到達目標

・基本的なアナログ回路の作製技術を身につけ、動作原理を理解できる。
・回路作製を通じ、電子工学で必要な基本的知識や使っている実例を説明でき、理解できる。
・レポート作成を通じて、実験データの整理の仕方や検討内容等の記述方法の基礎が身についている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 基本的なアナログ回路の作製技術を身につけ、動作原理を説明できる基本的なアナログ回路の作製技術を身につけ、動作原理を説明でき、適切に利用できる.基本的なアナログ回路の作製技術を身につけ、動作原理を説明でき、利用できる.基本的なアナログ回路の作製技術を身につけ、動作原理を説明できない.
評価項目2 回路作製を通じ、電子工学で必要な基本的知識や使っている実例を説明できる回路作製を通じ、電子工学で必要な基本的知識や使っている実例を説明でき、適切に利用できる.回路作製を通じ、電子工学で必要な基本的知識や使っている実例を説明でき、利用できる.回路作製を通じ、電子工学で必要な基本的知識や使っている実例を説明できない.
評価項目3 ・レポート作成を通じて、実験データの整理の仕方や検討内容等の記述方法の基礎が身についている・レポート作成を通じて、実験データの整理の仕方や検討内容等の記述方法の基礎が身についており、適切に利用できる.・レポート作成を通じて、実験データの整理の仕方や検討内容等の記述方法の基礎が身についており、利用できる.・レポート作成を通じて、実験データの整理の仕方や検討内容等の記述方法の基礎が身について以内.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子工学実験Ⅱは、電子回路の授業と並行して組まれており、講義での内容を体験的に学習することができる。
工学の幅広い基礎知識を修得し応用する能力を育成する。
実験はチーム(班)単位でおこない、チームワークで仕事をする能力も育成する。
テーマ毎の実験レポートの提出で、技術者として重要なデータをまとめる技術と人に物事を伝える技術を育成する。
授業の進め方・方法:
電子工学科で作成した実験書と実験前指導(講義形式)お基に、概要で述べた目標を達成するために、グループでの実験実習を実施する。

評価は合否判定 すべてのテーマを実験し、そのレポートが提出され、いずれのレポートも60点以上を超えていること(レポート評価はチェックシートに基づく評価とする。)
最終評価 実験レポートの平均点(70%)+実技試験(20%)+実験態度(10%)の配分で評価する。
(実技試験は前期末に行う実技試験の成績で評価する。また実験態度は平素の出席状況とレポートの提出期限の状況で評価する)

教科書:電子工学科で作成した実験書使用する。
参考書: コロナ社 電子回路
      コロナ社 基礎電子回路、
      オーム社 電子回路(1)(2)等
      電子回路Ⅰで配布している演習書

(関連科目: 電子工学基礎、電子工学実験Ⅰ )
注意点:
実験では、計算のための電卓やグラフを作成するための方眼紙(1mm)が必要になるので用意してください。
2年次迄に学んだ電気回路の知識や電子工学基礎で学んだ知識が必要になります。
繰り返し復習し、基礎的回路の計算方法や線形素子(抵抗やコンデンサ等)の性質等を理解しておいてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.CR回路の基本

・CR回路の基本的動作を学び、周波数特性の測定方法及び特性を理解する 

2週 2.波形変換回路(1) ・ダイオード特性の基本的動作を理解し、ダイオードによる波形変換回路の種類を説明できる。
3週 2.波形変換回路(2) ・ダイオード特性の基本的動作を理解し、ダイオードによる波形変換回路の種類を説明できる。
4週 3.トランジスタを用いた基本的増幅回路(1)
・トランジスタの基本動作を理解し、増幅回路の直流動動作点、増幅度、インピーダンスの計算方法を理解する。
5週 3.トランジスタを用いた基本的増幅回路(2)
・トランジスタの基本動作を理解し、増幅回路の直流動動作点、増幅度、インピーダンスの計算方法を理解する。
6週 4.A級電力増幅回路(5回) ・A級電力増幅回路の基本動作を理解し、電力の計算方法を理解する。
7週 4.A級電力増幅回路(5回) ・A級電力増幅回路の基本動作を理解し、電力の計算方法を理解する。
8週 5.B級電力増幅回路(3回)

・B級電力増幅回路の基本動作を理解し、電力の計算方法を理解する。
2ndQ
9週 5.B級電力増幅回路(3回)
・B級電力増幅回路の基本動作を理解し、電力の計算方法を理解する。
10週 6.電界効果トランジスタ(3回) ・電界効果トランジスタの基本動作を理解し、増幅度、インピーダンスの計算方法を理解する。
11週 6.電界効果トランジスタ(3回) ・電界効果トランジスタの基本動作を理解し、増幅度、インピーダンスの計算方法を理解する。
12週 7.発振回路と変調回路と検波回路(5回)
・発振回路、変調回路、検波回路の基本動作を理解し、発振条件の算出方法を説明できる。
13週 7.発振回路と変調回路と検波回路(5回)
・発振回路、変調回路、検波回路の基本動作を理解し、発振条件の算出方法を説明できる。
14週 8.高周波増幅回路(4回) ・基本的高周波増幅回路の動作を確認し、AMラジオの中間周波数増幅回路の回路方式を理解する。
15週 8.高周波増幅回路(4回) ・基本的高周波増幅回路の動作を確認し、AMラジオの中間周波数増幅回路の回路方式を理解する。
16週 9.実技試験 ・基本的増幅回路(トランジスタを用いた増幅回路)の作製技術とその特性評価方法を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合200010700100
基礎的能力0000000
専門的能力200010700100
分野横断的能力0000000