ディジタル信号処理

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ディジタル信号処理
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書「ディジタル信号処理」森北,「フィルタの解析と設計」コロナ社(4学年の電子回路Ⅲの教科書)参考図書「ディジタル信号処理の基礎」信学会,「MATLAB対応 ディジタル信号処理」森北,「ユーザーズディジタル信号処理」東京電機大出版局  他,ディジタル信号処理に関する書籍多数.
担当教員 山形 文啓

到達目標

1アナログ信号とディジタル信号の違いを論理的・数学的に説明できる.
2標本化定理について説明できる.
3ディジタル信号のフーリエ変換ができ,物理的な意味を説明できる.
4ディジタルフィルタの設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
アナログとディジタルの違いを論理的・数学的に説明できる.アナログとディジタルの違いについて,自ら例を提示し,電子回路・論理回路における信号の流れを示しながら,数学的な取り扱いを説明できる.与えられた信号例について,アナログからディジタルへの変換,ディジタルからアナログの再生を説明できる.アナログ信号とディジタル信号の区別ができない.
標本化定理について説明できる.標本化定理について,その実用例も含め説明できる.標本化定理について,基礎的な内容について説明できる.標本化定理について,説明できない.
ディジタル信号のフーリエ変換ができ,物理的な意味を説明できる.任意の信号のDFTを計算し,その信号の周波数成分解析ができる.与えられた信号のDFTを計算できる.時間信号と周波数解析の関係が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ディジタル信号処理の基礎について学習する.標本化定理について,背景となる数学的内容から学ぶ.さらに,ディジタルフィルタの設計を行い,ディジタル信号処理の基礎について学ぶ.
※実務との関係
この科目は企業で音声信号処理システムの設計を担当していた教員が,その経験を生かし,ディジタル信号処理の基礎理論から応用までについて講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
合否判定:2 回の定期試験の結果の平均が60 点以上であること.
最終成績:2 回の定期試験の結果の平均を最終成績とする.
前関連科目:論理回路,電子回路
後関連科目:制御工学,メカトロニクス
注意点:
ディジタルの世界の入口に立つことが第一の目的である.ディジタル信号処理の重要性を認識し,学習してほしい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ディジタル信号処理とは 信号処理の基本的事項が理解できる
2週 離散時間信号の基礎 アナログとディジタルの違い,ディジタル信号を扱う際の基本的事項が理解できる
3週 フーリエ変換(1) フーリエ変換について理解し,計算できる.
4週 フーリエ変換(2) フーリエ変換について理解し,計算できる.
5週 たたみ込み積分 たたみ込み積分について理解し,計算できる.
6週 ラプラス変換(1) ラプラス変換について理解し,計算できる.
7週 ラプラス変換(2) ラプラス変換について理解し,計算できる.
8週 後期中間試験:実施する
4thQ
9週 標本化定理 これまで扱った数学的内容を基礎として,それらを組み合わせることにより標本化定理を理解できる.
10週 Z変換(1) Z変換の意味を理解し,ディジタルフィルタの表現に利用できる.
11週 Z変換(2) Z変換の意味を理解し,ディジタルフィルタの表現に利用できる.
12週 離散フーリエ変換(1) 離散フーリエ変換について理解し,計算できる
13週 離散フーリエ変換(2) 離散フーリエ変換について理解し,計算できる
14週 高速フーリエ変換(1) 高速フーリエ変換について理解し,計算できる
15週 高速フーリエ変換(2) 高速フーリエ変換について理解し,計算できる
16週 後期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000