電子計測

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子計測
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:入門 電気・電子計測 江端正直,西村強著 /参考書 阿部 武雄,村山 実,電気・電子計測(森北出版),新妻 弘明,中鉢 憲賢,電気・電子計測(朝倉書店) 西原他,計測システム工学の基礎(森北出版)
担当教員 大前 洸斗

到達目標

1.実際の計測器において重要となる信号源と混入する雑音の性質について説明でき,雑音などを考慮しながら信号を計測できる.
2.計測対象となる信号源の種類に応じた様々な計測方法について説明でき,様々な計測ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1信号源と雑音の性質に応じた適切な信号処理ができる.信号源と雑音の性質に応じた適切な信号処理が説明できる.信号源と混入する雑音の性質について理解できない.
評価項目2信号源の種類に応じた様々な計測方法を応用できる.信号源の種類に応じた様々な計測方法とその原理を説明できる.信号源の種類に応じた様々な計測方法について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子計測技術は,制御技術とともに電子工学の関係する生産技術の中心的な役割を果たしている.
この講義では電子計測技術の基礎を中心として講義し,いくつかの簡単な演習を通して実際の計測を経験してもらう.
これらを通して,計測技術の基礎を習得し,統計処理やカーブフィッティング,ノイズ処理の手法を身に着ける.
授業の進め方・方法:
この授業は計測器に触れながら座学を主体としつつ,いくつかの演習を通して電子計測について学習していく.
適切な計測ができるかを演習により評価する.
合否判定:中間試験と期末試験の平均(80%)と演習課題(20%)の合計が60点以上であること.
最終評価は合否判定と同じ.不合格者には再試験を課し,60点以上で合格とする.
関連科目:4年,電子回路IIb,4年数値解析
注意点:
学習単位の自習時間は,予習復習,演習課題の作成の時間を総合したものとする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の方法と内容を理解する
計測と測定の違いを説明できる
2週 測定方式,誤差(第1章) 信号源の性質,誤差について説明できる
3週 測定値の処理(第1章) 誤差を考慮した測定値の処理について説明できる
4週 単位と標準器,測定用機器(第1章) SI単位系と組立単位について説明できる
計測標準とトレーサビリティ体系について説明できる
5週 指示電気計器(第2章) 指示計器による電圧・電流の測定方法を説明できる
6週 電子計測器(第2章) 電子計測器による電圧・電流の測定方法を説明できる
7週 電流・電圧・電力の測定(第3章) 電流・電圧・電力の測定回路について説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 抵抗・インピーダンスの測定(第4章) 抵抗・インピーダンスの測定を説明できる
10週 センサとその応用(第5章) 各種センサについて説明できる
11週 センサを用いた計測(第6章) 雑音の性質について説明できる
12週 統計解析 基本的な統計解析ができる
13週 統計解析 基本的な統計解析ができる
14週 雑音処理 デジタルフィルタの効果を説明できる
15週 雑音処理 デジタルフィルタの効果を説明できる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前2
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前2,前3,前14,前15
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前5
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4前5,前13,前14,前15
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前9
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4前9
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4前7
電力量の測定原理を説明できる。4前7
オシロスコープの動作原理を説明できる。4前13,前14,前15

評価割合

定期試験演習課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000