知的情報処理

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 知的情報処理
科目番号 0097 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 資料を適宜配布/田中雅博, "ソフトコンピューティング入門", 科学技術出版 (1998);久保幹雄, J.P.ぺドソロ, "メタヒューリスティクスの数理", 共立出版 (2009);杉山将, "統計的機械学習―生成モデルに基づくパターン認識―", 株式会社オーム社 (2009);石井健一郎, 上田修功, 前田英作, 村瀬洋, "パターン認識", オーム社 (1998);高玉圭樹, "マルチエージェント学習 -相互作用の謎に迫る-", コロナ社 (2003)
担当教員 渡邊 駿

到達目標

1)遺伝的アルゴリズムのメカニズムについて説明することができる
2)オートマトンのメカニズムについて説明することができる
3)最適化のメカニズムについて説明することができる
4)強化学習のメカニズムについて説明することができる
5)ディープラーニングのメカニズムについて説明することができる
6)AIの歴史と応用分野について説明することができる
7)機械学習の基本的な概念と手法について説明することができる
8)深層学習の応用と発展について説明することができる
9)AIの構築と運用について説明することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1遺伝的アルゴリズムのメカニズムについて説明することができる進化的計算手法について説明することができる進化的計算手法について説明することができない
評価項目2オートマトンのメカニズムについて説明することができるオートマトンについて説明することができるオートマトンについて説明することができない
評価項目3最適化のメカニズムについて説明することができるメタヒューリスティクスについて説明することができるメタヒューリスティクスについて説明することができない
評価項目4強化学習のメカニズムについて説明することができる強化学習について説明することができる強化学習について説明することができない
評価項目5ディープラーニングのメカニズムについて説明することができるニューラルネットワークについて説明することができるニューラルネットワークについて説明することができない
評価項目6AIの歴史と応用分野について説明することができるAIの歴史について説明することができるAIの歴史について説明することができない
評価項目7機械学習の基本的な概念と手法について説明することができる機械学習の基本的な概念について説明することができる機械学習の基本的な概念について説明することができない
評価項目8深層学習の応用と発展について説明することができる深層学習の応用について説明することができる深層学習の応用について説明することができない
評価項目9AIの構築と運用について説明することができるAIの構築について説明することができるAIの構築について説明することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
AIやIoT,自動運転などで使用されている情報処理技術には,理論的に実現されたものだけでなく,生物が行う知的で高度な処理システムを基に実現されたものもある。本講義では生物における知的メカニズムを通して,知的情報処理がどのように実現されているかを理解し,AIの基礎と応用について知ることを目的としている。
授業の進め方・方法:
〈授業の進め方について〉
座学形式
〈必要な用具について〉
筆記用具
〈前提知識について〉
数学C,数学,プログラム言語Ⅰ・Ⅱ,数値解析,応用数学Aなど
〈成績評価項目について〉
定期試験,課題(毎テーマに1回程度:調査レポート,プログラミング課題)
〈合否判定について〉
合格条件:2回の定期試験(後期中間試験と後期末試験)の平均点が60点以上 且つ 課題全てが提出されていること
〈成績評価方法について〉
合格条件を満たした者は定期試験に課題点を加減したものが最終成績となる
〈再試験評価方法について〉
合格条件を満たさない者は60点未満の定期試験(後期中間試験と後期末試験)に再試験を課し,再試験の全てが60点以上 且つ 課題全てを提出することで合格(最終成績60点)
〈関連科目について〉
ソフトコンピューティング,画像工学など
注意点:
課題は期限までに提出すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 知的情報処理の基礎知識 知的情報処理,ソフトコンピューティング,人工知能,機械学習について説明することができる。
生物における知的システムについて説明することができる。
2週 生物の誕生と進化的計算手法 進化的計算手法,遺伝的アルゴリズムについて説明することができる。
遺伝的アルゴリズムのメカニズムについて説明することができる。
3週 生物の多機能化とオートマトン オートマトン,ファジィ,ベイズ,カオスについて説明することができる。
オートマトンのメカニズムについて説明することができる。
4週 生物の群れとメタヒューリスティクス メタヒューリスティクス,群知能,マルチエージェントシステム,粒子群最適化,蟻コロニー最適化について説明することができる。
最適化のメカニズムについて説明することができる。
5週 生物の伝達機能発達と強化学習 強化学習,オンライン学習,オフライン学習,教師あり学習,教師なし学習について説明することができる。
強化学習のメカニズムについて説明することができる。
6週 生物の神経発達と多変量解析 多変量解析,クラスタリング,主成分分析,回帰分析について説明することができる。
7週 生物の神経系とディープラーニング ニューラルネットワーク,ディープラーニングについて説明することができる。
8週 生物の神経系とディープラーニング ニューラルネットワーク,ディープニューラルネットワーク(DNN)の原理とメカニズムについて説明することができる
4thQ
9週 AIの歴史と応用 AIの歴史,推論,探索,トイプロブレム,エキスパートシステムについて説明することができる。
汎用AIと特化型AI,強いAIと弱いAIについて説明することができる。
フレーム問題,シンボルグラウンディング問題について説明することができる。
10週 AIの歴史と応用 人間の知的活動(学習,認識,予測・判断,知識・言語,身体・運動)とAI技術の関係について説明することができる。
AI技術の活用領域(流通,製造,金融,インフラ,公共,ヘルスケアなど)について説明することができる。
11週 機械学習の基礎 実世界で進む機械学習の応用と発展(需要予測、異常検知、商品推薦など)について説明することができる。
12週 機械学習の展望 学習データと検証データ,ホールドアウト法、交差検証法,過学習、バイアスについて説明することができる。
13週 深層学習の基礎 実世界で進む深層学習の応用と革新(画像認識、自然言語処理、音声生成など)について説明することができる。
学習⽤データと学習済みモデルについて説明することができる。
14週 深層学習の基礎 畳み込みニューラルネットワーク(CNN),再帰型ニューラルネットワーク(RNN),敵対的⽣成ネットワーク(GAN),深層強化学習の特徴と違いについて説明することができる。
深層学習と線形代数/微分積分との関係性について説明することができる。
15週 AIの構築・運用 AIの学習と推論,評価,再学習について説明することができる。
AIの開発環境と実⾏環境,社会実装,ビジネス/業務への組み込みについて説明することができる。
複数のAI技術を活⽤したシステム(スマートスピーカー、AIアシスタントなど)について説明することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000