生産システム工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生産システム工学
科目番号 0109 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学分野 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作テキスト
担当教員 渡邊 聖司,前田 貴章

到達目標

・技術的課題を分析・解決するためにコンピュータを活用できる。
・問題解法のために,特定の解析手法を活用できる。
・解法の結果データを,視覚的な手法で表現できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術的課題を分析・解決するためにコンピュータを充分に活用できる。技術的課題を分析・解決するためにコンピュータを活用できる。技術的課題を分析するためにコンピュータを活用できない。
評価項目2問題解法のために,各種解析手法を応用できる。問題解法のために,特定の解析手法を活用できる。問題解法のための各種解析手法を活用できない。
評価項目3解法の結果データを,図表を効果的に用いて視覚的な手法で表現できる。解法の結果データを整理し,視覚的な手法で表現できる。解法の結果データを,視覚的な手法で表現できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
昨今,工場で稼働する工作・生産機械に携わる技術者に対して,コンピュータを用いて解析制御できる技術力の修得への要求が増大している。このような状況に対処するため,解析制御の基礎の知識や手法を修得する。
用いるソフトウェアは数値解析ソフトウェアMATLAB およびMATLABクローンソフトのScilabである。
メカトロニクス関連科目で培ったプログラミングの知識に加え,数値解析処理と制御処理を活用でき,実際的な問題に対処する能力を育成する。
授業の進め方・方法:
・これまでに履修した情報処理でのプログラミング手法の知識と,解析と制御に必要な数学的,工学的知識を必要とする。教科書に沿った講義スライドを用いて授業を進め,moodleを利用した演習レポートを毎回課す。
・演習の理解促進のために,数学,物理,力学関係,制御工学などで使用した教科書を参考書として利用すること。
・合否判定:定期(中間,期末)試験は実施せず,替わりとして単元毎の演習レポートが全て提出され,各回(100点満点)の合計が6割(例えば合計1500点満点の場合は900点)を超えていること。なお,合計点が6割に至らない場合は,補講と再試験等を実施する。
・最終評価:定期試験は実施せず,替わりとして演習レポートのみによる評価とする。
・演習レポート評価基準:スクリプトの内容と考察について,期限内に提出されたものについては100点満点,
            期限を越えたものについては60点満点で評価する。
・再試験:演習レポートがすべて提出された場合に再試験の受験資格を与える。
     再試験,もしくは再レポートの結果が60点以上となった場合は最終評価を60点とする。

・関連図書として,以下のようなものがあるので参考にすると良い。
  1.MATLAB ハンドブック(小林一行著,秀和システム)
  2.使える!MATALAB/Simulinkプログラミング(青山貴伸著,講談社サイエンティフィク)
  3.MATLAB数値解析(G.J.Borse著,オーム社)
注意点:
・moodleを利用した演習レポートを毎回課すため,自ら学ぶ姿勢が重要である。
・Scilabの科学計算機能は極めて高いので,卒業研究,実験で利用できるように理解に勤めること。
・講義はできるだけ平易におこなうが,わからないところなどは積極的に質問すること。
・講義は月1回の対面授業とほかTeamsによる遠隔授業のハイブリッド方式となるので,留意すること。
・講義終了後,演習室等のPCを利用し復習をすること。あるいは,オープンオフィスアワーを利用して遠隔接続にて質問すること。
・各講義の前に配布資料を用意するが,学びを深化させたい学生は,講義の素となる参考図書:”最新 使える!MATLAB 第2版 (青山貴伸他著,講談社サイエンティフィク)”を利用して学びを補強することを推奨する。ScilabのクローンであるMATLAB書籍は充実しており,高専図書館に懸架されています。
・本科目は学修単位であるため,授業時間相当の自主学習(授業の予習・復習を含む)を行う必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,イントロダクション ・Scilabの起動方法などの環境設定ができる。
2週 Scilab の基本操作と主要な関数① ・スカラー計算や行列の操作と計算ができる。
3週 Scilab の基本操作と主要な関数② ・様々な関数を用いて,スカラー計算や行列の操作と計算ができる。
4週 ScilabとExcelの連携とデータ処理 ・Excelデータのインポートやグラフ化,抽出をおこなうことができる。
・Excelデータの処理やレポートの作成ができる。
5週 簡単な行列計算の適用例 ・簡単な工学問題へ適用できる。
6週 グラフィックス① ・解析結果を各種グラフに変換しデータの可視化がおこなえる。
7週 グラフィックス② ・グラフィックスの属性を理解し活用できる。
8週 中間演習
4thQ
9週 データとファイル ・データ変数とデータファイルの入出力管理ができる。
10週 制御構造 ・構造化制御のためのif文,switch文を計算に利用できる。
・構造化制御のためのfor文,while文を計算に利用できる。
11週 スクリプトファイル ・専用の関数処理プログラムを作成できる。
12週 制御理論への適用と実機操作 その1(アナログ編) ・Scilabを用いてArduinoを用いた電子回路を制御し,動作結果のデータを取得できること。
13週 制御理論への適用と実機操作 その2(デジタル編) ・Scilabを用いてArduinoを用いた電子回路を制御し,動作結果のデータを取得できること。
14週 データ解析 ・第12週および第13週の実験で得られた計測データを集計やデータ解析ができる。
15週 総合演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力0000000
専門的能力01000000100
分野横断的能力0000000