科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 建築学分野 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『 高等学校標準言語文化』『高等学校標準現代の国語』(第一学習社)、『高校 漢字演習 標準編』(東京書籍)、『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)、配布プリント、辞書(国語辞典・漢和辞典等)
担当教員 加藤 岳人

到達目標

古今の言語文化に触れることをとおして、文章を正しく読み解くことができ、また明瞭に音読することができるようになること。現代日本語の丁寧かつ正確な表記ができるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 文章の論理的な読解ができる。文章を論理的に読解することができ、その内容を他の主題につなげて総合的に考察し、表現できる。文脈にしたがい、文章が伝えようとすることを理解することができる。誤った解釈に陥り、文章表現の要点が把握できない。
評価項目2 読み手を意識した明瞭な音読ができる聞き手の理解を助ける明瞭かつ正確な発音で言語表現を音読することができる。聞き取りが可能な音量でほぼ正確に言語表現を音読することができる。不明瞭な発音しかできず、また不正確な音読に終始する。
評価項目3 現代日本語の丁寧かつ正確な表記ができ、文法・表現について理解できる。常用漢字のすべてを丁寧かつ正確に表記することができるとともに、日本語表記の規則を理解し、それにしたがった表記を実践できる。また、文法・表現の基本をすべて正しく理解し、応用できる。常用漢字の7割以上について正しい表記ができる。表記上の規則が理解できる。文法・表現の基本のうち、7割程度が理解し、実践できる。不正確な文字認識が見られたり、丁寧さに欠けるところがある。文法・表現の基本が理解できず、実践に生かせない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 あらゆる学問の根本として国語の重要性が叫ばれつつある。また、社会人に必須なものとしてコミュニケーション能力は欠かすことができない。この授業ではその基礎力を養うことを主眼として、「読む」「書く」ことの徹底と、「話す」「聴く」ことの訓練を進めていきたい。とりわけ社会科との関連性がある。
授業の進め方・方法:
 教科書を使った講義形式の授業と表記トレーニングを実施する。なお、成績評価は定期試験の成績(90%)と表記トレーニングの提出物(10%)により総合評価を行い、60点以上を合格とする。再試験は前期末、後期末、学年末に実施し、60点以上を合格ラインとする。
注意点:
教科書、ノート、国語辞典はいつも用意して授業に臨むこと。隔週で表記トレーニングを実施するが、提出遅れ・未提出は減点となる。その際に自己チェックの甘い学生には再提出を求める。言葉の学習は生活との関わりが深いので、普段から意識して考える習慣をつけてほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(2)
随想「なぜ本を読むのか」(2)A
授業の予定と目的を把握することができる。
随想を味わい、表現を理解することができる。
2週 随想「なぜ本を読むのか」(1)A
表記トレーニング(1)
小説「とんかつ」(2)B
随想を味わい、表現を理解することができる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
小説の表現を理解することができる。
3週 小説「とんかつ」(4)B
小説の表現を理解することができる。
4週 古典の基礎(1)
古文「児のそら寝」(2)B
表記トレーニング(1)
古い仮名と発音について認識できる。
現代語との違い、語句の意味を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
5週 「弱いロボット」の誕生(4)A
論理的展開を理解し、社会との関係を認識できる。
6週 「弱いロボット」の誕生(2)A
漢和辞典の使用法(1)
漢文の基礎(1)B

論理的展開を理解し、社会との関係を認識できる。
漢和辞典の使い方を理解できる。
訓点の意味と用法を理解できる。

7週 漢文「蛇足」(4)B
正しく訓読でき、漢文特有の意味を理解できる。
8週 前期中間試験を実施する
2ndQ
9週 試験反省(1)
小説「羅生門」(2)B
表記トレーニング(1)
個別の課題を認識することができる。
小説の表現・時代背景を理解することができる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
10週 小説「羅生門」(4)B
小説の表現・時代背景を理解することができる。
11週 小説「羅生門」(4)B

小説の表現・時代背景を理解することができる。

12週 古文 徒然草「神無月のころ」(4)B
随筆の面白さ、語句の意味がわかる。
13週 「イースター島になぜ森がないのか」(3)A
表記トレーニング(1)


論理的展開を理解し、自然と文明の関係を認識できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。


14週 「イースター島になぜ森がないのか」(1)A
和歌(3)B


論理的展開を理解し、自然と文明の関係を認識できる。
和歌のリズムと修辞を理解できる。

15週 表記トレーニング(1)
漢語のいろいろ(3)

漢字・かなの適切な書き分けができる。
漢語の構成や意味を理解できる。
16週 前期末試験を実施する
後期
3rdQ
1週 漢文「王昭君」(4)
正しく訓読でき、漢文特有の意味を理解できる。
2週 随想「黄色い花束」(3)A
表記トレーニング(1)
文章の表現とテーマを理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
3週 随想「黄色い花束」(2)A
論理分析「対比」(2)A
文章の表現とテーマを理解できる。
対比の論理と表現が理解できる。
4週 論理分析「対比」(2)A
接続語のいろいろ(1)
表記トレーニング(1)
対比の論理と表現が理解できる。
接続語の用法を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
5週 待遇表現(4)A
待遇表現の基本粋な用法を理解できる。
6週 古文「奥の細道」(3)B
表記トレーニング(1)
俳諧表現とその背景を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
7週 俳句(4)B
俳句のリズムと表現を理解できる。
8週 後期中間試験を実施する
4thQ
9週 試験反省(1)
表記トレーニング(1)
言葉と背景(2)
個別の課題を理解することができる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
語源と背景について理解できる。
10週 言葉と背景(4)
語源と背景について理解できる。
11週 書き方の基礎(3)A
表記トレーニング(1)
文章の書き方について基本事項を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
12週 漢詩(4)
漢詩のきまり、表現を理解できる。
13週 漢詩(3)
表記トレーニング(1)
漢詩のきまり、表現を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
14週 評論「水の東西」(4)
文章のテーマと表現を理解できる。
15週 評論「水の東西」(3)
表記トレーニング(1)
文章のテーマと表現を理解できる。
漢字・かなの適切な書き分けができる。
16週 後期末試験を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力90000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000