倫理社会

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 倫理社会
科目番号 0011 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ★ 教科書 : 佐藤正英他 『改訂版 倫理』 (数研出版,2017)☆副教材 : 数研出版編集部 『倫理 整理ノート』 (数研出版,2017) ☆参考書:ヨースタイン・ゴルデル/池田香代子『新装版 ソフィーの世界 上 哲学者からの不思議な手紙』『同 下』( NHK出版, 2011)
担当教員 細見 佳子

到達目標

1.自我・自己形成、日本・東洋・西洋の思想に関する倫理学的な知識を習得することができる。
2.習得した知識をもとに、倫理学的な問いや、現代の諸課題について、自分の考えを述べることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自我・自己形成、日本・東洋・西洋の思想に関する倫理学的な知識を十分に習得できている。自我・自己形成、日本・東洋・西洋の思想に関する倫理学的な知識を習得している。自我・自己形成、日本・東洋・西洋の思想に関する倫理学的な知識を習得することができていない。
評価項目2倫理学的な問いや、現代の諸課題について、自分の考えを説得的に述べることができる。倫理学的な問いや、現代の諸課題について、自分の考えを述べることができる。倫理学的な問いや、現代の諸課題について、自分の考えを述べることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 倫理学は人間の生き方に関わる学問といわれます。人間とは何か、なぜ人を殺してはいけないのか、良く生きるとはどういうことなのか、といった課題が倫理的な問いです。まずは、自分と他者、自我について考えます。日本・東洋・西洋の先人たちが、倫理的な問いに、どのように向かい合ってきたのかも学びます。最後に、現代的な課題について、取り組みます。この教科を学ぶことで、人生が豊かになることを希望します。
 ものづくりの際にアイデアは重要になりますが、色々な考え方、ものの見方を学ぶことは、将来の仕事に活かせると考えます。
授業の進め方・方法:
・授業の進め方:まずは、講義形式で行い、知識を身につけたうえで、グループ討論を行います。
・年2回の期末試験(60%)、授業中に2回程度実施する小テスト[主にセンター入試の過去問を中心とした問題から出題](20%)、2回程度課すレポート(20%)の成績を総合して、得点が満点の6割に達した者を合格とします。
 基準に達しない場合には、課題提出もしくは再試験を実施し、6割を超えた場合に合格とします。
 ※教科書・参考書などの要点をまとめたノートや、倫理社会に関する文献の読書ノートを提出する場合は、成績評価に加味します。様式・字数は自由ですが、手書きに限ります。
・中学校社会の知識が前提となりますので、必要であれば、復習しておいてください。
・関連科目:現代社会A・B
注意点:
・教科書と副教材は必ず毎回持参すること。毎回にわたり持参しない場合は、減点の対象とします。
・理由のない遅刻・欠席は減点の対象となります。
・携帯電話・スマートフォンの電源は切っておくこと。
・授業中の私語は厳禁です。他の学生に迷惑となる行為や、授業の妨げとなる行為は慎むこと。
・居眠りはしないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の概要と進め方、ルール、目標が理解できる
2週 現代に生きる自己の課題[1]人間とは何か・自我の発見と自己形成 人間について・自我について、どのような議論があるのかを理解できる。
3週 現代に生きる自己の課題[2]章末問題・人間・自我について考える 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
4週 人間としての自覚[1]西洋思想の源流①古代ギリシアの思想(ソクラテス・プラトン) 古代ギリシアの思想(ソクラテス・プラトン)を理解できる。
5週 人間としての自覚[2]西洋思想の源流②古代ギリシアの思想(アリストテレス)、キリスト教(古代ユダヤ教・イエスの教え) 古代ギリシアの思想(アリストテレス)、キリスト教(古代ユダヤ教・イエスの教え)を理解できる。
6週 人間としての自覚[3]西洋思想の源流③キリスト教の成立と発展、イスラーム キリスト教の成立と発展、イスラームについて理解できる。
7週 人間としての自覚[4]西洋思想の源流④章末問題・西洋思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
8週 人間としての自覚[5]東洋思想の源流①古代インドの思想と仏教 古代インドの思想と仏教について理解できる。
2ndQ
9週 人間としての自覚[6]東洋思想の源流②中国の思想(儒教・道教) 中国の思想(儒教・道教)を理解できる。
10週 人間としての自覚[7]東洋思想の源流③章末問題・東洋思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
11週 現代に生きる人間の倫理[1]西洋近代の思想①理性への信頼と人間の尊厳(ルネサンス・宗教改革・モラリスト) 理性への信頼と人間の尊厳(ルネサンス・宗教改革・モラリスト)を理解できる。
12週 現代に生きる人間の倫理[2]西洋近代の思想②自然・科学技術と人間(ベーコン・デカルト) 自然・科学技術と人間(ベーコン・デカルト)について理解できる。
13週 現代に生きる人間の倫理[3]西洋近代の思想③個人・社会と自由(カント・ヘーゲル) 個人・社会と自由(カント・ヘーゲル)について理解できる。
14週 現代に生きる人間の倫理[4]西洋近代の思想④民主社会の倫理 民主社会の倫理について理解できる。
15週 現代に生きる人間の倫理[5]西洋近代の思想⑤章末問題・西洋思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 現代に生きる人間の倫理[6]現代の思想①現代思想の幕開け・現代の実存哲学 現代思想について理解できる。
2週 現代に生きる人間の倫理[7]現代の思想②人間中心主義の問い直し・「他者」関係の構築 人間中心主義の問い直し・「他者」関係の構築について理解できる。
3週 現代に生きる人間の倫理[8]現代の思想③あるべき社会・現代社会と生き方 あるべき社会・現代社会と生き方について考える。
4週 現代に生きる人間の倫理[9]現代の思想④章末問題・現代の思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
5週 国際社会に生きる日本人としての自覚[1]日本の伝統思想と東洋思想の受容①古代日本思想・仏教の受容 古代日本思想・仏教の受容について理解できる。
6週 国際社会に生きる日本人としての自覚[2]日本の伝統思想と東洋思想の受容②仏教の展開・儒学の受容と展開 仏教の展開・儒学の受容と展開を理解できる。
7週 国際社会に生きる日本人としての自覚[3]日本の伝統思想と東洋思想の受容③国学・庶民の思想と幕末の思想 国学・庶民の思想と幕末の思想を理解できる。
8週 国際社会に生きる日本人としての自覚[4]日本の伝統思想と東洋思想の受容④章末問題・現代の思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
4thQ
9週 国際社会に生きる日本人としての自覚[5]西洋思想の受容と近現代の日本思想①啓蒙思想と民権論・近代的自我の模索 啓蒙思想と民権論・近代的自我の模索について理解できる。
10週 国際社会に生きる日本人としての自覚[6]西洋思想の受容と近現代の日本思想②大正デモクラシー・国際社会を生きる日本人 大正デモクラシー・国際社会を生きる日本人を理解できる。
11週 国際社会に生きる日本人としての自覚[7]西洋思想の受容と近現代の日本思想③章末問題・近現代の日本思想について自分の言葉で整理する 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
12週 現代の諸課題と倫理[1]生命倫理 生命倫理について理解し、自分の考えをまとめることができる。
13週 現代の諸課題と倫理[2]環境問題・家族と地域社会 環境問題・家族と地域社会について理解し、自分の考えをまとめることができる。
14週 現代の諸課題と倫理[3]情報社会・さまざまな文化・宗教への理解・国際平和と人類の福祉 情報社会・さまざまな文化・宗教への理解・国際平和と人類の福祉について理解し、自分の考えをまとめることができる。
15週 現代の諸課題と倫理[4]章末問題・現代の諸課題と倫理について自分の考えを述べる 記述問題で確認し、センター試験にチャレンジする。
自分の考えをまとめる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ(レポート)その他(小テスト)合計
総合評価割合600002020100
基礎的能力600002020100