建築史

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築史
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:『図説建築の歴史(西洋・日本・近代)』学芸出版社、参考書:『日本建築史図集』彰国社、『西洋建築史図集』彰国社、『近代建築史図集』彰国社
担当教員 西澤 岳夫

到達目標

1. 古代から近代までの代表的な日本建築の特徴を説明する事が出来る。
2. 古代から近代までの代表的ま西洋建築の特徴を説明する事が出来る。
3. 演習課題において、自ら選択した歴史的建造物について、所定の書式に基づき自分の言葉で説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古代から近代にいたる各時代の代表的な西洋建築の特徴を説明でき、それぞれの時代背景や相違を理解できる。古代から近代にいたる各時代の代表的な西洋建築の特徴を説明でき、それぞれの時代背景を理解できる。古代から近代にいたる各時代の代表的な西洋建築の特徴を説明することができない。
評価項目2古代から近代にいたる各時代の代表的な日本建築の特徴を説明でき、それぞれの時代背景や相違を理解できる。古代から近代にいたる各時代の代表的な日本建築の特徴を説明でき、それぞれの時代背景を理解できる。古代から近代にいたる各時代の代表的な日本建築の特徴を説明することができない。
評価項目3演習課題において自ら選択した歴史的建造物を、所定の書式に基づき適切な文章と図版を用いて説明できる。演習課題において自ら選択した歴史的建造物を、所定の書式に基づき自分の言葉で説明できる。演習課題において自ら選択した歴史的建造物を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
建築史を学ぶ目的は、建築技術者として必要とされる常識を養い、その上に立って自らの進路を開くために考える基礎とし、現代の建築的状況を正しく理解する視点を学ぶことにある。前期は日本建築史、後期は西洋建築史とし、それぞれ古代から近代までの建築を対象とし、各時代の代表的な建築の歴史的変遷の大きな流れを正しく理解し、各時代の代表的建築の特徴や歴史的背景について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書とスライドを用いて授業を進める。この他、夏季休業中にレポート課題(1課題)を課す。合否判定は、4回の定期試験の平均点≧60点。最終評価は、合否判定の点数90%+レポート10%で成績を評価する。なお、再試験は前期末、後期末、学年末で行い、合否判定は、評価点≧60点 とする。関連科目は日本史、世界史、卒業研究、特別設計演習など。
注意点:
必ず、予習をして授業に臨むこと。レポートは見学旅行に参加する学生にあっては自主研修中に目にした最も印象に残った建築を、不参加の学生にあっては、今まで自分が見たか、あるいはこれから訪れてみたい建築を決められた書式に基づきまとめる。レポートの成績は、理解した内容や感動を自分の言葉を用いて表現しているか、図や写真等を用いて解りやすくまとめているかを評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、縄文・弥生・古墳時代の住居と集落 縄文・弥生・古墳時代の住居や集落の例をあげることができる。
2週 神社建築の歴史1 神明造・住吉造・大社造などの神殿形式の特徴について事例や部位名称をあげながら説明することができる。
3週 神社建築の歴史2 流れ造・春日造・八幡造・日吉造などの神殿形式の特徴を説明することかができる。
4週 飛鳥・奈良時代の仏寺建築1 飛鳥・白鳳時代の仏寺建築の特徴と伽藍配置について例をあげながら説明することができる。
5週 飛鳥・奈良時代の仏寺建築2 奈良時代の仏寺の特徴や組物の名称について例をあげながら説明することができる。
6週 平安時代の仏寺建築 密教寺院・浄土教寺院の特徴について例をあげながら説明することができる。
7週 古代の都城と住宅建築 古代の宮殿や都城のしくみを理解できるとともに、寝殿造りの形式についてキーワードを用いて説明できる。
8週 中間試験 あり
2ndQ
9週 中世の仏寺建築1 大仏様の建築の特徴について例をあげながら説することができる。
10週 中世の仏寺建築2 禅宗様・新和様・折衷様の建築の特徴について例をあげながら説明することができる。
11週 中世の住宅建築 書院造の特徴を例をあげながら説明することができる。
12週 城郭建築 城郭建築の生まれた背景や種類、その特徴を例をあげながら説明することができる。
13週 茶室建築 近世茶室の事例をあげなら、その特徴を説明することができる。
14週 数寄屋建築 近世の数寄屋風建築の事例をあげることができる。
15週 近世の仏寺建築 近世寺院の様式の特徴を事例をあげながら説明できる。
16週 前期末試験 あり
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・西洋古代の様式建築1 古代エジプト建築の特徴について、宗教観を踏まえた上で、例をあげながら説明することができる。
2週 西洋古代の様式建築2 古代ギリシア建築の特徴について、オーダーを踏まえた上で、例をあげながら説明することができる。
3週 西洋古代の様式建築3 古代ローマ建築の特徴をコンクリートというキーワードを用いて説明することができる。
4週 西洋古代の様式建築4 古代ローマ建築の特徴を例をあげながら説明することができる。
5週 西洋中世の建築1 初期キリスト教の建築について、宗教観を踏まえた上で、例をあげながら説明することができる。
6週 西洋中世の建築2 ビザンツ・ロマネスクの各建築の特徴について、例をあげながら説明することができる。
7週 西洋中世の建築3 ゴシック建築の特徴について、例をあげながら説明することができる。
8週 中間試験 あり
4thQ
9週 西洋近世の建築1 ルネサンス建築の特徴について、例をあげながら説明することができる。
10週 西洋近世の建築2 バロック建築の特徴について、例をあげながら説明することができる。
11週 西洋近代の建築1 アール・ヌーヴォーなど、多種多様な近代建築の様式や運動を例をあげながら説明することができる。
12週 西洋近代の建築2 近現代の建築思潮に影響を与えた代表的な建築家の考えについて、具体例をあげながら、説明することができる。
13週 西洋近代の建築3 近現代の建築思潮に影響を与えた代表的な建築家の考えについて、具体例をあげながら、説明することができる。
14週 西洋近代の建築4 近現代の建築思潮に影響を与えた代表的な建築家の考えについて、具体例をあげながら、説明することができる。
15週 日本近代の建築 日本における西洋建築の導入と習得過程を例をあげながら説明することができる。
16週 後期末試験 あり

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史古代(例えば、エジプト、オリエント、エーゲ海、ギリシャ、ローマなど)の特徴について説明できる。4
中世(例えば、ビザンチン、イスラム、ロマネスク、ゴシックなど)の特徴について説明できる。4
近世(例えば、ルネサンス、マニエリスム、バロック、ロココなど)の特徴について説明できる。4
原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。4
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。4
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。4
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。4
日本および海外における近現代の建築様式の特徴について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000